2005年5月21日発売
ギターレスでありながら強力なノイズを叩き出す、カナダ出身のハードコア・バンド、デス・フロム・アバヴ 1979のデビュー・アルバム。その衝撃のサウンドに、海外の各プレスも騒然。
“乗り心地の良い戦車”とマイク・スターンに形容されたデニスの2年半ぶりのリーダー作。タワー・オブ・パワーのレニー・ピケット率いるボルネオ・ホーンズがスパイスを利かせるタイトなファンク・チューンの連続。スーパー・ドラマーらしい多彩なゲスト陣も魅力。
アルバム『スーパー・テンポ』のダブ・アルバム。LITTLE TEMPO恒例のダブ・ヴァージョンだが、今回はオリジナルがかなり激しい作風だっただけに、ダブ・ミックスもハードでストロングな音。リコ・ロドリゲスとトニー・ユタ参加の2曲はハートウォームなレゲエ。
(14)に弦が加わるほかは二人だけで録音。初の試みだが、このユニットの振幅の大きな表現力を的確にアピールする好企画。パーカッシヴに高揚する(2)からロマンティックかつ深みのある(3)への流れは象徴的。淡々としたバッキングでも味わいのある(10)が円熟ぶりを伝える。
日本人の血を引くコルネリア・ヘルマンのデビュー・アルバム。だが肩に力の入った選曲ではなく、“ホーム・ミュージック”的なポピュラー小品集。特に“巧い”とは言えぬが、育ちの良さを思わせる落ちついた穏やかな演奏は、ノーブルな安らぎを与えてくれる。
制作・出演
ジミー・ハスリップ / ジョージ・デューク / ディーン・パークス / ドリ・カイミ / パトリース・ラッシェン / ブライアン・ブロンバーグ / マリリン・スコット / ヴィニー・カリウタフックの効いた独特の節回しに魅力があるシンガーの初のスタンダード集。リズムに凝った現代的解釈のアレンジが心地よい(5)を典型に、プロデューサー、ジョージ・デュークの貢献大。(1)ではパトリース・ラッシェンが、彼女らしい繊細かつ美しいキーボードを聴かせる。★
制作・出演
オスカー・カストロ=ネヴィス / オスカー・スタナーロ / ダイアン・シューア / ダリオ・エスケナジ / ディエゴ・ウルコラ / デイヴ・サミュエルズ / マーク・ウォーカー / ロベルト・クィンテーロラテン・サウンドを用意することで、ダイアンのヴォーカルの魅力を引き出す……。その制作者の意図は見事に当たり、彼女ならではのスケールの大きな歌唱を堪能できるトラックがいくつも生まれた。特に、レイ・チャールズのヒット曲をジャズ・ボッサで歌う(5)は秀逸。
新メンバーで再編成されたNEW PONTA BOXのアルバム。PONTA BOXは93年にスタート、世代の近いメンバーを迎えてきたが、初めて若手精鋭を起用した。5曲がハンコックの曲。アップからスローまで表現の幅が広い。アップがパワフルで新鮮だ。
ジョー・ヘンリーを共同プロデュースに迎え、曲調、演奏ともにじっくりと練られた印象。ユタ・フィリップスとの共演作での路線を、アーバンに展開させたと言えるかも。ファンキーな側面が後退したぶん、ソングライターとしての地力をわかりやすく披露。
カントリー・シンガー、ランディ・シャープを父に持つサラブレッドな女性シンガーのアルバム。澱みのない澄んだ歌声とアコースティック・ギターの温もりからは洗練されたムードが漂う。ディクシー・チックスあたりとは一味違ったカントリー・ポップの世界がここにある。