2000年12月8日発売
天使の囀り天使の囀り
北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。
遠い幻影遠い幻影
戦死した兄の思い出を辿るうち、胸に呼び起こされたある不幸な事故の記憶。過去に埋もれた出来事を追い求める表題作ほか、浮気調査を任された大学生が意外な現実を目の当たりにする「尾行」、夫と子を捨てて別の男と失踪した娘を連れ戻しに行く「父親の旅」など、人生の一瞬の揺らぎを捉えた十二の傑作短編集。
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