2015年9月発売
孫武を迎え入れた呉は、迫り来る大戦に向けて準備を進めていた。その一方、楚では令尹子常が実質的な国の運営を行っていた。傲慢な子常のやり方に不満を持った盟下の蔡と唐は、密かに楚を見切り、呉側についた。孫武と伍子胥はこの戦いをなんとしても勝ちきることを誓い合う。そしてついに呉軍は楚都へ向けて軍を出発させる。呉軍と楚軍は正対し、一進一退の戦いを続ける。そんな中、呉王闔盧の弟、夫〓(がい)が抜け駆けをし、楚軍を撃退する。そのような弟の動きを苦々しく思う闔盧は、孫武の教えに従い夫〓(がい)を罰しないことにするのだがー。中国戦史上、特記される戦いの行方は。そして伍子胥の復讐は果たされるのか。
ハイジャック事件をきっかけに青の王となった宗像礼司は、瞬く間に“セプター4”を掌握。有為の人材を登用し、違法をなすストレインの取り締まりを積極的に開始した。一方、周防尊を王とする“吠舞羅”は、鎮目町を舞台に勢力を拡大していた。だが、その急激な組織の拡張は、街に軋轢を生み始め、周防は苛立っていた。赤の王と青の王。彼らの邂逅は予期せぬ災厄を呼び、鎮目町の上空に二つの大剣が浮かび上がるー。二王の修羅道が、ここに始まる!
“光の園”の選ばれし勇者メップルと希望の姫君ミップルが伝説の戦士プリキュアとしてパートナーに選んだのは、ごく普通の女の子。ベローネ学院女子中等部2年の美墨なぎさと雪城ほのかは、キュアブラックとキュアホワイトとなってプリズムストーンを狙うジャアクキングの手先たちの攻撃に立ち向かっていく。ほのかの祖母さなえとミップルとの間におきた、遠い昔の出来事の秘密が明かされる…。
シプレ、コフレ、ポプリと出会った花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつきは、キュアブロッサム、キュアマリンそしてキュアサンシャインとなって、世界を砂漠化して征服しようとする『砂漠の使徒』と戦うこととなる。ダークプリキュアに敗れ、変身の力を失った月影ゆりは後輩プリキュアのつぼみ、えりか、いつき達にうながされて再びキュアムーンライトとなり、サバーク博士率いる『砂漠の使徒』との戦いに立ち上がろうとするのだが…!?
人類は大いなる一歩を踏み出そうとしていた。遥かなる大地オーストラリアに建設された基地から、宇宙船“プロメテウス”が月に向けて発射されるのだ。この巨大プロジェクトには世界中から最先端の科学者が参画し、英知が結集された。そしてついに、全クルーの搭乗が完了し、発射に向けてカウントダウンが始まった…。アポロ計画に先行して月面着陸ミッションを描いた、巨匠クラークの記念すべき第一長篇。待望の新訳版。
雪に閉ざされた山荘で女子大生・弥生が毒殺された。容疑者は同泊のゼミ仲間の4人。外界から切り離された密室状況で、犯人はどうやって彼女だけに毒を飲ませたのか。容疑者4人は推理合戦を始めるが…そして事件未解決のまま時効が迫った15年後、容疑者の一人が唐突に告げた。「弥生を殺したのは俺だよ」推理とどんでん返しの果てに明かされる驚愕の真実とは?第3回アガサ・クリスティー賞に輝く正統派本格ミステリ。
人間以上の力をもつ“超人”が存在する神化36年の日本は戦後復興にわいていた。テレビ視聴者が増えるなか、ディレクターの木更嘉津馬が担当する生放送人形劇の開始直前、スタジオに元GHQの男らが乱入し、さらに謎の獣が現われスタッフを惨殺。その様子がお茶の間に流れると思ったとき、気づくと嘉津馬は放送開始40分前に戻っていたーアニメ「コンクリート・レボルティオー超人幻想」の前日譚にしてもう一つの昭和史。
オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)が現実宇宙の解像度を上げ始め、人類がこちら側へと退転してからしばらくー。特化採掘大隊の朝戸連と相棒の支援ロボット・アラクネは、OTCの構成物質(スマート・マテリアル)を入手すべく、現実宇宙へ向かう。いっぽう、ふたつの宇宙で起こった一見関連性のない連続殺人事件の謎に直面した刑事クラビトは、その背景に実存そのものを商品とする多宇宙間企業イグジステンス社の影を見る…。宇宙と物語に、いったい何が起こっているのか?
2022年、フランス大統領選。既成政党の退潮著しいなか、極右・国民戦線党首マリーヌ・ル・ペンと穏健イスラーム政党党首モアメド・ベン・アッベスが決選投票に残る。投票当日、各地の投票所でテロが発生し、ガソリンスタンドには死体が転がり、国全体に報道管制が敷かれる。パリ第三大学で教員をしているぼくは、若く美しい恋人と別れてパリを後にする。自由と民主主義をくつがえす予言的物語、英語版に先駆け、ついに刊行。
1908年6月30日、シベリア・ツングース上空で隕石が爆発する。その直後に誕生した大学生のアレクサンドルは、隕石探検隊に誘われて奥地へ向かい、永久凍土の泥沼で氷の塊を発見し覚醒する。彼の真の名はブロ。翌日、同志フェルも目ざめ、二人は光の仲間たちを探し始める。第一次世界大戦、ロシア革命、スターリンによる粛清、第二次世界大戦…物質世界では、肉機械どもが破壊と建設を繰り返す。神話的三部作の「エピソード1」、『氷』に続いて邦訳刊行。
1930年代のエディンバラ、女子学園の教師ジーン・ブロウディはお気に入りの生徒を集め、彼女たちを「一流中の一流」にするための独自の教育を授けた。その圧倒的な個性と情熱に心酔し、“ブロウディ組”と呼ばれるようになった六人の少女は高等部にあがってもブロウディ先生のもとに集まり、親衛隊として、先生の教育方針に疑念を抱き追放を画策する校長に抵抗したが…。20世紀イギリス文学を代表する名作。
荻原浩「サークルゲーム」-中学二年生を担任する矢村琥代。彼女のクラスではいじめが起きているようなのだが…。小田雅久仁「明滅」-祖父の死をきつかけに地元に帰った私は、同級生と蛍を見に行ったあの日を思い出す。越谷オサム「20センチ先には」-クラスメイトからいじめられている僕の前に、現れた「悪魔」が見せる光景とは。辻村深月「早穂とゆかり」-小学校の同級生だった二人。早穂は、塾経営者として成功したゆかりを取材することになり…。中島さなえ「メントール」-由美子と志乃は歌劇団のトップ女優を目指す親友同士だったのだが、やがて…。学校で、職場で、ネット空間で…いじめと関わったことがない人、いますか?いま、この世の中に蔓延する空気を切り取った5つの短編小説。
芸術家や職人がさまざまな店を出す集落『エデン』。みんなの協力もあり、祖父が遺したアンティーク雑貨店『エトワール』を無事オープンさせた遼。『エデン』の定休日、挨拶しそびれていた占い師・おんバァさんに会いに行こうとしたところ、遼は彼女の知り合いらしき双子の少女と出会う。そしてその夜、おんバァさんと彼女の客がそれぞれ行方不明になってしまい…?
突然の失業、おまけに住んでいたアパートが火事になって全焼。身よりもなく、途方にくれていた若葉を仮住まいさせてくれたのは、近所で「薔薇屋敷」と呼ばれている卯ノ花さん一家。気まぐれにカフェを経営している美形兄弟ふたりのほかに、人形のような美少女がいるはずなのに、彼女が見えているのは若葉だけのようで!?謎めいた住人のそれぞれの事情とはー?
大学進学を機に上京した鈴歩は、幼いころ大好きだった祖母と疎遠なまま死に別れたことを後悔している。雨が降る度に思い出す、大好きだったおばあちゃんのこと。守れなかった約束…。そんなとき「亡くなった人にプレゼントを届けられる」というひらさか堂の存在を教えられてー!?もう会えない、あなたへ。すこし不思議で、あったかい最期の“贈りもの”ストーリー。
規格外サイズの高校1年生、剛田猛男。男子からの信頼は厚いが女子ウケがいいとはいえない。これまで猛男が好きになった女の子は、もれなく幼馴染みの超イケメン・砂川誠のほうへ行ってしまうのだった…。だがある日、猛男が助けた女子高生・大和凛子は今までのパターンとは違っていて!?革命的少女コミック原作の話題の映画を、熱い情熱そのままに本気ノベライズ!
倒産寸前のユニバーサル広告社。コピーライターの杉山を始め個性豊かな面々で乗り切ってきたが、ついにオフィスを都心から、“さくら通り商店街”に移転。ここは、少子化やスーパー進出で寂れたシャッター通りだ。「さくら祭り」のチラシを頼まれた杉山たちは、商店街活性化に力を注ぐが…。年代も事情も違う店主たちを相手に奮闘する涙と笑いのまちづくり&お仕事小説。ユニバーサル広告社シリーズ第3弾。