2023年3月30日発売
侯爵令嬢のレティシアは、婚約者の不貞現場を見たショックで自分が前世、日本のアラサー社畜だった記憶を思い出す。世を儚んで家を出ようと決意するも、焦って二階のバルコニーから落ちてしまう。十日後、目覚めた彼女には今世の記憶がすっかりなくなっていた……「あれ? 私、何を悩んでいたんだっけ……?」豪華な部屋に、優しい両親、カッコよくてとびきり甘やかしてくれる兄。お金持ちの家に生まれ、自分の容姿も美少女だなんてラッキー、何も覚えていないけれど、楽しい人生を送るのだと思っていたところ、兄が自分に対して過保護すぎる扱いをしてきて……?
幼い頃から国王・王妃として国民の幸せを守ろうと、厳しい教育に励んできたシュイルツとアンウェイ。即位後もふたりは、お互いを心から愛しながら穏やかな日々を送っていた。しかし、ひとつ大きな問題を抱えている。それは、なかなか子宝に恵まれず、後継ぎがいなかったこと。『婚姻五年を経過しても後継ぎがいない場合、側室を迎えて子を儲ける』という当初の約束のもと、ある公爵令嬢が城にやってくる。そして半年後、彼女の妊娠が発覚したのだった。アンウェイは国の未来と皆の幸せを願い、城から姿を消すことを決意してーー!? さまざまな「愛」の姿を美しく描いた、心温まるラブロマンスがついに開幕!
「困ったわ、国内にはクソ野郎がいなくなってしまったのね」婚約破棄をきっかけに、国内に蔓延る悪徳貴族達を拳で制裁したスカーレット。第一王子ジュリアスと共に聖地巡礼の儀に参加し、諸悪の根源であったパルミア教までもを壊滅させたことにより、国内には彼女が殴ることができる悪人がいなくなってしまったのだ! そんなある日、スカーレットは気分転換に出かけたハイキングで、行く手を阻む敵に出会う。念願のクソ野郎との邂逅に心を躍らせる彼女の前に現れたのは、竜の住まう国ーーヴァンキッシュ帝国の王子アルフレイム。彼はスカーレットにとある事情を打ち明けてーー? 華麗で苛烈な最強ヒロインが舞い戻る! 大人気の爽快すぎる悪役令嬢ファンタジー、待望の新章開幕!
目が覚めると異世界に転生していた元日本人の主人公・ミリーは、拾われた先ですくすく成長中! 弟のジークも生まれ、ミリーの再現した現代料理で『木陰の猫亭』は大繁盛。そんな中、ミリーは自分がいつの間にかペーパーダミー商会の会頭なっていたことに気が付く。ジョーと一緒に商業ギルドに登録したレシピは売れに売れまくり、今ではなんと、総資産二千万(現代換算)!? 超大金持ちになってしまった現状におびえつつ、美味しいものを探求し続けるミリーは、エンリケの提案で街で行われる祭りに参加することに。チュロス、マカロン、カレー、そしてついに洗濯機まで!? 転生幼女の成り上がりは今回も絶好調!
インカ帝国がスペインにあっけなく征服されてしまったのは、彼らが鉄、銃、馬、そして病原菌に対する免疫をもっていなかったから…と言われている。しかし、もしも、インカの人々がそれらをもっていたとしたら?そしてスペインがインカ帝国を、ではなく、インカ帝国がスペインを征服したのだとしたら、世界はどう変わっていただろうか?『HHhH-プラハ、1942年』と『言語の七番目の機能』で世界の読書人を驚倒させた著者が挑んだ、大胆かつ魅力溢れる歴史改変小説。常に事実とフィクションについて考え続けるローラン・ビネならではの傑作。アカデミー・フランセーズ小説大賞受賞。
一年前、偶然出会ったお婆さんに会いたい。しかし手掛かりは、庭に良い匂いの沈丁花が咲いていたことと、その庭でお婆さんが発した不可解な言葉だけー。思わぬトラブルによりサッカー部を辞め鬱屈した日々を送る航大。春を告げる沈丁花の香りに、親切にしてくれたお婆さんのことを思い出し、記憶を頼りにその家を探していたところ出会ったのは、美しい庭を手入れする不愛想な大学生拓海だった。拓海は植物への深い造詣と誠実な心で、航大と共に謎に向き合う。植物が絡むささやかな“事件”を通して周囲の人間関係を見つめなおす、優しさに満ちた連作ミステリ。鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
いくら努力しても報われない浪人生は、コンビニの女性店員とともに強盗を捕縛しようとした瞬間、異世界に転生することになってしまった。神様に“努力をしたらしただけ恵まれる才能”を望むんだところ、レベルアップに人より3倍の経験値が必要だが、確実に人より成長できる【天賦】と他者や物を鑑定できる【天眼】のスキルをもらうことになった。準男爵家の次男・マルスとして転生し、努力を重ねてステータスを伸ばしていたが、街の近くで魔物が溢れるスタンピードの前兆が見られて……。異世界転生努力ファンタジー、ここに開幕!
神様のはからいで異世界で錬金術師になったメイは魔法使いの国で出会ったフィーリとともにスローライフをしながら、フィーリの師匠である大魔法使いを探すことに…… 新たなパートナーと世界を巡るまったりスローライフ第二弾!
やっと冒険者パーティーらしい活動に戻れたロイド達。だがそれも束の間、ロイドが誘拐されてしまった!? ロイドをさらったのは、何と師匠のマーリン。なぜかロイドはマーリンのもとで再び修行することになるのだが、そんなことはつゆ知らず、ユイ達は、王都の魔導師らの協力を得てロイド探索の旅に出ることに。波乱の予感をはらみつつ、物語は新たな局面を迎える!
家父長制のもと戦争の波に流され、戦後を生き抜いてきた“女ともだち(シスターフッド)”の人生の終焉(自殺)を、ヴァージニア・ウルフに重ねて描いた表題作ほか、長年連れ添った夫婦のかたちを静謐な筆致で描いた短篇群に、随筆を加えるーー円熟味の増した著者が達した新境地!
いつも4人で集まって遊び、ダブルデートも当たり前なトモと夏凛・寛治と涼子のカップル2組は親友同士でもある。ありふれた日常が続いたある日、ムードメーカーの寛治が突飛なことを言い出した。自分の彼女である涼子との関係に新たな刺激を求める寛治は、安心安全な関係性の親友同士で恋人交換がしたいとのこと。トモの彼女の夏凛は拒絶するも、経験を積んで大人になれと寛治に諭され、悩みつつも了承をする。当の涼子はスワッピングを通して更にみんなと仲良くなれると乗り気で、トモはみんなを止められず流されてしまう…。各々の思惑と身体が絡み合った男女4人の行き着く先はー!?
2036年ー気候変動や争いにより人類存続の危機が迫る。政府は人々の意識をバーチャル世界、Kyu-KyoKuに移管、肉体を冷凍保存することで人類存続を目指していた。肉体と意識を持ったまま、恋人のカオルコと生きたいと願う風次は、全く違う世界で別の人格として生きるリアルな夢を頻繁に見ていた。2221年、統合され平和な世界で生きるフータも、風次が生きる2036年の世界の夢を見ていた。痛みも感覚もなく体を徐々に消し去る謎のウイルス“KYOMU”が2221年の世界で流行。夢で見たサインに導かれ仮想空間へ移行すると、ライジと名乗る風次の死んだはずの兄・雷太と出会う。ライジから、Kyu-KyoKuは権力者が世界掌握のために創った世界であること、この世界がKyu-Kyokuの中であり、フータは風次のアバターであること、KYOMUは、虚構の世界を破滅させるため雷太が仕掛けたウイルスであること、そして、ウイルス発動の鍵を握るのが自分であることを告げられる。破壊され重なっていく二つの世界。気づくと風次は、世界が生まれる“以前”の場所にいた。宇宙はひとつの愛でできていた。愛を解き放つ祈りこそがすべてのプログラムの始まり。この世界を創るのは自分自身だったー。