2024年7月17日発売
昭和初期、世界情勢の緊迫感が高まるなか、海軍技術者の吉田は軍艦の動力として原子力を利用することを思いつく。さまざまな試行錯誤の結果、試験的な原子力機関改装が行われた戦艦伊勢は、最大速度の増加、太平洋を無補給で渡りきる機動力など、艦船にとって非常に強大な力を手に入れることとなった。続いて、思わぬ副産物となった新型爆弾や、蒸気カタパルト搭載の原子力空母を造りあげた日本は、ついに本命とも言える巨大原子力戦艦「大和」を誕生させる。戦艦の原子力機関化に端を発し、次々と新技術を会得した日本海軍は、大和率いる原子力艦隊により、大胆不敵にもハワイ真珠湾への砲撃作戦を決行するのだが…。
マーク・A・ミッチャーの戦死は、ついにニミッツを突き動かした。「もはやエセックス級空母では戦えない!」-アメリカ海軍もようやく空母の装甲化に乗り出すが、装甲空母の建造は一朝一夕にはいかない。宿敵・日本海軍は巨大空母「信濃」以下、重装甲空母7隻と装甲空母5隻を完成させて、もはや“装甲空母大国”として君臨していた。「ハワイが危ない!」-危機感を強めたニミッツは、マッカーサー軍のポートモレスビー陽動策に活路を見い出すが、はたして連合艦隊の眼をハワイからそらすことができるのか!?昭和19年9月26日。装甲空母12隻を擁する大機動部隊がマーシャル諸島から出撃する!!
明治初期、行政や学制の様々な変革が続く中、信州の伊那・木曽で教員として奮闘した坂井茂。京都を出るとき、母の「自分のために生きるのではなく人のために生きなさい」という言葉を胸に。神坂学校で島崎春樹(藤村)を教え、その父・正樹とも交流があった、茂の波瀾万丈の人生を描く。
人は何故研究をするのか。研究の自由とは。研究者としてどのように生きるか。大学院博士課程の学生として研究の自由が必要であると痛感し、それを勝ち取ろうと奮闘する。苦難を乗り越え、博士課程を修了し、助教授という立場に。そして学生たちとの葛藤。研究をすることの意味を導き出していく。