著者 : くまおり純
さよならよ、こんにちはさよならよ、こんにちは
奈良盆地の半ば、大和郡山市に位置する越天学園の寮に居座る本陣達也。彼は、一度見たものを決して忘れることができない体質を持っている。若き達也のなかで渦巻くのは、母を喪った記憶と、その復讐、そして己の無力への怒りだった。そんな達也に、先輩・瓶賀流は一本のファミコンソフトを遺した。「ドラゴンクエスト」-その一本のゲームソフトが、達也にとっての「ふっかつのじゅもん」となる…。作家・円居挽、もうひとつのデビュー作と称すべき瑞々しさを放ち、森見登美彦も共感を寄せる傑作青春小説。
鳥葬 -まだ人間じゃないー鳥葬 -まだ人間じゃないー
幼なじみの八尋が死んだ。ラブホテルで首を吊って。他殺か?自殺か?事件の前日、主人公・陵司に送られてきた「過去に殺される」というメール。ある日届いた、「次はお前を殺す」というメッセージ。八尋がネット上に拡散した「殺人」という偽りの記憶。-陵司は、八尋の葬式で再会した旧友・桜香と共に、事件の真相を探り始める。かつて、「殺人」を犯した陵司たちを襲うものの正体は?八尋の死が、「殺人」以降、絶交していた5人の少年少女を結びつける。一体、誰が八尋を?その真相は、切ない。青春群像ミステリ、開幕。
ワールズエンド・ガールフレンドワールズエンド・ガールフレンド
「ねえ、『ここが世界の果てなら』、って。そう考えたらいいと思う」。君の奇抜な提案に、俺はつい言葉に詰まる。「ねえ、そしたらその先は、誰もが初めて見る景色だから。誰も見たことないならさ、それは自分だけのものじゃない?」世界の果て、世界の終わりー果てと終わりの向こうには未知が広がるー君はそう言いたいのだろうか。主人公の少年・慎司。幼なじみの双子の姉妹、まひると真夜。それぞれに恋心を抱きながら育ち、三人が高校生となったある日、真夜は事故により記憶を失い、日常はゆるやかに崩壊をはじめる。
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