著者 : しずまよしのり
かつて二律僭主だった頃の記憶を取り戻したアノスに、大魔王ジニアは告げる。 「この銀海の全ては《絶渦》に飲み込まれ、消え去るだろう」 現在、大魔王の深淵魔法で一時的に鎮静化している大災厄。しかしその代償として大魔王の寿命は尽きかけていた。 刻一刻とタイムリミットが近づく中、パブロヘタラは《絶渦》の調査に乗り出すことに。しかし新たに加盟した学院は曲者揃いで、味方の足並みにも不協和音が鳴り響く。複数の魔王との敵対、絡繰神の襲来、混沌とした深層世界でアノスが相対するのは、果たしてーー? 第十六章《深層十二界》編、開幕!!
魔弾世界を征したアノス達。当面の脅威が去ったこの機に、アノスと“融合転生”したロンクルスが一向に目覚めない原因を探るべく、一同は彼の故郷“融合世界”を訪れた。ロンクルスの足跡を辿るにつれ、彼と“二律僭主”と呼ばれた男・ノアが歩んだ果てない旅路の記憶がアノスの中に蘇る。世界の秩序に見放された者たちを集め、居場所を与えてきたノア。その者たちが暮らす“無神大陸”が危機にさらされていることを知ったアノスは、深界を統べる大魔王ジニア・シーヴァヘルドへの謁見に臨むことにー!?第十五章“無神大陸”編、開幕!!
コーストリアと共に魔弾世界に侵入したアノスは、要塞深部で大提督ジジと対峙する。一方、それを陽動として別行動をとるミーシャとサーシャは自らの母にして先代創造神・エレネシアと邂逅し、銀滅魔法の秘密を聞かされる。それは一つの世界そのものを弾丸として放つという、世にもおぞましいものだった。自らの世界すら使い捨てることを厭わないーそんな魔弾世界の本質を変えるため、エレネシアはこの世界の主神に戦いを挑む。勝利の鍵は、かつて彼女を愛し、救った“第二魔王”の遺した力の一端ー!!第十四章“魔弾世界”編、完結!!
“聖剣世界”と“災淵世界”の全面戦争を阻止したアノス。その結果、両世界を争わせていた絡繰神ー隠者エルミデという黒幕の存在が浮かび上がった。一方、“聖剣世界”の先王オルドフの遺言により、聖上六学院の序列一位“魔弾世界”の元首ジジが、世界を滅ぼす禁忌の魔法“銀滅魔法”の開発を進めていることが発覚する。六学院法廷会議の調査を拒否し、議論の場にも姿を現さなくなった“魔弾世界”の真意とはー?隠者エルミデの正体と“銀滅魔法”の存在を巡り、不戦平和を掲げるパブロへタラの秩序に激震が走るー!!第十四章“魔弾世界”編、開幕!!
渇望のまま狩人に喰らいつく獣と、この機に獣を狩り尽くさんとする狩人。文字通り世界と世界が激突する大戦が始まろうとする裏側で、勇者レイは聖剣世界の先王オルドフを発見する。 何者かの手によって幽閉され、事切れる寸前の先王から想いを託されたレイは、先王の息子バルツァロンドと共に、かつて交わされた約束を果たすべく災人イザークのもとへと馳せ参じるのだった。 《災淵世界》と《聖剣世界》、水と油のように相容れないはずだったふたつの世界の元首同士が、遙かな昔に交わした約束の正体とはーー!? 第十三章《聖剣世界編》編、完結!!
母、イザベラを狙いパブロヘタラで暗躍していた黒幕を捕えたアノス。その功績により魔王学院は聖上六学院の末席に加わり、パブロヘタラの成り立ちを知る。一方、先の戦いを経て“災淵世界”の元首であり主神、災人イザークの目覚めが近づいていた。彼は本来仇敵同士であるはずの“聖剣世界”前元首、先王オルドフと秘密の「約束」があるようでー?「オルドフは、どこにいる?」オルドフの所在を巡り“災淵世界”と“聖剣世界”獣と狩人の激突を目前に、アノスは争いを止めるため、「約束」の内容とオルドフの行方を追うー。第十三章“聖剣世界”編、開幕!!
母・イザベラを襲う不調。その正体は“渇望の災淵”で目覚めた幻獣によるものだった。実行犯と思しき男ー“幻獣機関”所長・ドミニクを討つべく“災淵世界”へ乗り込んだアノス。しかし討つべき敵は何者かの手によって既に葬られており、根源が滅びるその瞬間に居合わせたため、ドミニクの殺害容疑を被せられてしまう。その窮地を救おうと、味方のふりをして現れた者…それこそが真の黒幕であると看破したアノスが語る、一連の事件の真相とはー?それはグスタとイザベラが互いに転生する前、二人が出会ったその瞬間に遡るー第十二章“災淵世界”編、完結!!
“銀水聖海”へ進出し、秩序を統べる学院“パブロヘタラ”に入学したアノス達。初の銀水序列戦を制しパブロヘタラを騒がせる彼らの前に、ミリティア世界を襲った者たち“幻獣機関”が姿を現す。アノスが彼らを相手取る最中、母・イザベラが刺客に襲われる事件が発生。通りかかった謎の青年の助力によって、その場は事なきを得たものの、イザベラは原因不明の高熱に倒れてしまった。青年曰く、彼は幻獣機関の故郷“災淵世界”の出身者であり、イザベラは彼の姉が転生した姿だと言うのだ。そして災淵世界との繋がりが、転生を経た今もなおイザベラの身体を蝕んでいるというー。
使節団として新世界に到達したセービルたち。しかし結果として、新世界の支配者であるダナ・リルとの戦争状態に突入してしまう。ゼロが魔術で海上に作り上げた氷の町を解放区として、セービルたちは、支配から逃れることを望む新世界の人々の受け容れを行う。ダナ・リルの半身たる存在ウツワの、生きたいという願いをかなえ、彼女をダナ・リルの手から救い出したことで、その対立は激化する。禁足地への攻撃。黒竜の飛来。そしてー折れたルーデンスの魔杖。無限の魔力を持つ深潭の魔術師セービルと、新しきを追い求める黎明の魔女ロスたちが紡ぐ、物語の行く末はー。TVアニメ化・コミカライズも大人気の本格ファンタジー、堂々のクライマックス!
“禁書館”を拠点に、魔法薬の研究者として名をはせたセービル。魔法薬は世界に広まり、誰もが気楽に魔法を使える時代が訪れた。そんなセービルにある日ロスが知らせた、違法な魔法薬の存在。それをもたらしたのは、かつてロスさえも沈んだ、誰も越えられないはずの“死の海域”を越えてきた、新世界からの来訪者だった。魔術の発展。魔力枯渇。階級制度ー明らかになる新世界の情報。そしてセービルは、ホルトやクドーといった仲間たちとともに、使節団として新世界に向かうため“死の海域”へと出航するが…!?「行くぞセブ君!新章の幕開けじゃ!」TVアニメ化・コミカライズも大人気の本格ファンタジー最新刊!
“世界の意思”を騙る敵・エクエスを打倒し、世界は生まれ変わった。しかし今まで失われ続けた“火露”の行方はようとして知れず、それを追うアノスたちは「この世界の外に、別の世界が存在しているのではないか」というひとつの仮説にたどり着く。それを裏付けるかのように、世界の外側へ至る方法を模索している最中のアノスたちへ、正体不明の刺客が襲いかかる。そのいずれもが神話の時代の英傑に勝るとも劣らぬ力を持ち、にもかかわらずこの世界で一度たりともその名を耳にしたことは無い。揃いの“泡と波の紋章”を纏った彼らこそ、世界の外側からの来訪者だったー。第十一章“銀水聖海”編!!
魔法学校を卒業し、学長から北部の調査依頼を受けたセービルたち。目指すは、滅んだ北の地に今なお存在するニエドラ砦ー“禁書館”。教会が禁じた本を集め続け、教会に存在を抹消された、知識の砦だ。館長からは歓迎され、特別待遇を受けるセービルたちだが、“禁書館”の魔女たちの中には、それを面白く思わないものもいるようだ。中でも挑発的なウルラという魔女と、セービルは決闘することになる。「嘘でしょ?冗談でしょう?ルラと自分が同列だと思ってる?」そして決闘の場に現れた、ウルラの“お父様”-魔術師フィアノス。だが彼は、ロスをママと呼び、彼女と結婚すると言いだして…!?アニメ化決定・コミカライズも大人気の本格ファンタジー最新刊!
“世界の意思”を詐欺する敵によって破壊の炎に包まれようとする地上の危機に、現れた救援もまた”世界の意思”-??第10章《神々の蒼穹》編、完結!!
長きにわたる戦いのなかで、世界的な重要人物となってしまったアラタ。子供たちに銃を置かせたいー彼の願いとは裏腹に、アラタ個人の軍事的価値の高さは敵を刺激し続けることになっていた。タイから撤退を余儀なくされた中国は、頽勢を覆すべく、ついに核のカードに手をかける。そして、首都・ネピドーに立てこもるミャンマー政府は、姑息にもホリーの身柄を狙う…。終わりなき戦いの日々に終止符を打つべく、アラタは最後の戦いに挑むー!芝村裕吏×しずまよしのりが贈る大ヒットシリーズ、ここに完結!
神界の門の向こう側で無事エンネスオーネを保護したアノス。しかしその直後、何者かに魔王城の支配を奪われてしまう。デルゾゲードとエーベラストアンゼッタを取り戻すため、一行は“神々の蒼穹”と呼ばれる神の住まう領域へと足を踏み入れる。そこで待ち受けていたのは生命の輪廻を司る四人の神。そして循環するはずの生命が少しずつ減っているという衝撃的な事実だった。循環する生命の根源が減少するーそれは世界が少しずつ滅びへ向かっているということに他ならない。歴代の創造神を苦しめた「世界の瑕疵」の正体へ挑む、第十章“神々の蒼穹”編!!
「僕、ロス先生のことが好きなのかもしれない」自らの気持ちに気付き始めたセービル。それを応援しようとするホルト。動揺するロス。そしてゼロにより明かされる、魔術師“十三番”とセービルの関係。そんな中、魔女の住まうこの村に、教会の反魔女過激派の手が迫る。村に持ち込まれた、本来は北にあるべき“災厄の残滓”。なんの力も持たず、情報も与えられずやってきた、先鋒の子供。存在しているはずなのに、ロスにさえも見つけられない後続部隊。やがて戦場となる村で、少年たちは果敢に運命に立ち向かいー!?
最悪の敵・グラハムを倒し、亡き父の無念を晴らしたアノス。“創星エリアル”により失われた記憶の大部分も取り戻した中、最後の創星を預かっていたサーシャに異変が起きる。「わたし、破壊神アベルニユーだわ」創星の影響か、自身が破壊神の転生した姿だと言い始めるサーシャ。事の真偽を確かめるべく、アノスたちは断片的に蘇った彼女の記憶に従い、魔王城の探索を開始する。すると城内の至る所に破壊神が遺した痕跡が見つかることとなりー。世界を創造した創造神、そして彼女の姉妹とされる破壊神。二柱の神の秘密が今、解き明かされる!!第九章“魔王城の深奥”編!!
合衆国海兵隊は本国の命により撤退し、中国は世論におされる形でタイ王国にまで人民解放軍を大量投入した。朝鮮半島情勢もままならぬなか、西側各国は歩兵戦力の投入を渋り、タイ国軍は敗走に敗走を重ねてゆく…。しかし、軍事的合理性を無視した中国の戦線拡大は、あちこちで綻びを見せはじめてもいた。子どもたちと二〇式自動歩兵・まめたんを縦横に指揮する“インドシナの第三勢力”アラタは、その隙をつき、大規模な奇襲攻撃を企図する。アジアの覇権国家・中国から、この戦争の主導権を奪回せよー!芝村裕吏×しずまよしのりが贈る大ヒットシリーズ、完結目前!
対立していた三大国の枠を超え、束ねられた人々の願いの力によって、地底は滅亡を回避し平和がもたらされた。しかし創造神の死の真相、残る八神選定者、そして魔王の父親を名乗った男の正体…未だに様々な謎が解かれることのないまま、アノスの心に残されることとなった。それらの手がかりを得るために再び地底へと赴いた一行は、アノスの失われた記憶が封じられているという“創星エリアル”の存在を知る。だがそれが隠されている地では“神話の時代”の有力魔族、通称“魔導王”が暗躍していてー?はたして失われた記憶に謎を解く鍵があるのか?第八章“魔王の父”編!!
全能者の剣によって不滅の存在となった、地底世界を覆う天蓋。秩序から外れたその岩塊は、やがて震雨となって地底世界全土に降り注ぎ、そこに生きる命すべてを圧し潰す運命にあった。惨劇を食い止める手がかりを得るために、アノスたちは“預言者”が治める地底三大国のひとつ・騎士の国アガハへと向かった。そこで彼らは、未来なく竜への生贄となるべく生きる、ひとりの竜人と出会う。数多の根源を喰らい、それらを束ねてひとりの“子竜”を生み出す竜。実はその子竜こそ、文字通りの意味で国を、地底世界を支える礎でありー?第七章“アガハの預言編”!!