著者 : ともぞ
中原における人間同士の戦争を終結したミスマルカ王国の若 き王子、マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルトは人類連 合を結成。北の魔王と呼ばれるゼネフが築き上げた機械化帝国 に迫るが、ゼネフから和平交渉を持ち掛けられる。 周囲の反対を振り切ったマヒロは単身、機械化帝国へと乗り 込んだのだがーーそこでまさかのクーデターが勃発! しかも 肝心のゼネフは「私は……誰ですか?」となぜか記憶喪失に!? 人類文明の最果てが生み出した機械の命に、マヒロの信じる 人間理性は通じるのか? 千年の時を超えた戦いが決着する、シリーズ最終章ーー!
思いつき、心境の変化、趣味の多様化などと言われる新たな試みは、大抵悪い方へ転がる。しかもそれに挑む者が異世界から迷い込んだ根無し草で、反則ともいえる力を持ち、道楽狂いの独身中年男であれば、なおさらだろう。事実、その男がこれまで関わってきた道楽や偽善は、微妙な結果に終わっている。少なくとも、本人はそう思っている。だがその試みが、曖昧な行動指針ではなく明確な理念に沿った仕事である場合は、どうであろうか。労働に勤しむ中年男のやりがいと哀愁を描く、異色の社会派異世界劇の第七幕。赤蜻蛉舞う夕焼け空が美しい晩秋に開幕!
その中年男は、罪を重ねてきた。二度寝、遅刻、居眠り、サボり、深酒、虚偽、欺瞞、等々。法に触れない範囲で、たくさんの悪事を働いてきた。異世界へと迷い込み、強い力を手に入れてからは、堰を切ったかのようにやりたい放題。盗賊を襲撃して逆に強奪したり、美女の弱みにつけ込んで契約を強要したり、多くの女性をたらし込んだり……。 そしてまた、今日も今日とて罪を犯す。現代日本では大罪、ここ異世界では合法。人権無視なのに人助けになることもある、倫理観の違いを象徴するかのような罪。金さえあれば誰でも美女を手に入れられる禁忌の制度。あれこれ理由をつけて中年男は、念願にして禁断の奴隷少女を購入するのであった。
異世界特有のロマンである剣と魔法、レベルとスキル、そして魔物との戦闘。その全てが詰まった夢の職業「冒険者業」は、異世界には欠かせない。基幹産業を冒険者が担う街に住みながら、一切関わろうとしない男がいた。ある日突然、理由も目的もなく異世界へと転移し、棚ぼたで力を手に入れた中年男。大きな力を持つ故に、働く必要がなく、毎日毎晩、飲んだり食ったり女と寝たりと遊び放題。貴族のお嬢様や勤労少女に幾度となく諌められても、どこ吹く風。昼寝、昼酒、昼風呂を楽しみ、今日も今日とて自堕落な生活を送る。しかし、ある日中年男は、冒険者になるための実地研修を受けていた!その理由とは一体?
“異世界からモンスターが降ってくる”崩壊と紙一重の日常。スティルシアと分かたれた俺は、駆逐官第4位・『龍人』としてただひたすらにモンスターを狩り続けていた。また学校が再開したり、第1位の東弊陽葵と出会ったりもしたがーこれもまた、違う形の「いつもの毎日」なのかもしれない。自嘲気味に過ごしていたある日、親友・クシナダの親がトップを務めるという団体「神の存在証明」の不穏な情報が入ってきてー
ー夏。太陽は今日も元気だ、クソ暑い。さして特徴もない高校生の俺は、「今年も同じ様な夏なんだろうな」そんなことを思いながら、近所の農道を歩いていた。-だが。「私はスティルシア。こことは別の世界から来た者だ」と、自称エルフの電波な銀髪美少女と出会ってしまう。なにコイツ。-って、指から火を出したァ!?しかもコイツと一緒に、妙な軟体生物も蠢いてるし…なんか他にもバケモンがやってきてるし!?エルフにスライム、妙な連中と出会った今年の夏。いつもと違う日々がやってくる。-そう、思っていた。WEBユーザーを熱狂させた“新・日常系ファンタジー”、待望の書籍化!!
元聖女セルマを救出したライエル一行。セレスと戦うために、セルマを旗印に宗教国家ザインを手に入れると息巻く歴代当主たちだったが、ライエルには率いる兵士も資金もなかった。そこでライエルと歴代当主たちは、パトロンを得るために自由都市ベイムの商家トレース家に目を付ける。しかし、ベイムでは無名の冒険者に過ぎないライエルたちを大商人が支援してくれるはずもない。そこで、六代目が思い付いた作戦はトレース家の長女であるヴェラを口説き落とすというものだった。戦争をするための資金を支援してもらうため、ヴェラを口説き落とすことに悩むライエル。中途半端な気持ちでヴェラを口説くも、呆気なくフラれてしまうことに。そして、ライエルがヴェラを口説いたことは仲間たちにも知られてしまうのだがー。
異世界へ転移してしまった冴えない三十男。思いがけず手にした力を使い遊び呆けるつもりが、女性絡みの事件に巻き込まれてばかり。アコギな商売を持ちかけて、美女と恋の駆け引きを楽しんだり。馬車の旅で犬耳のメイドさんにひざ枕をしてもらったり。空飛ぶ魔法の絨毯に乗って極寒の観光地へ行ったり。旅は道連れ世は情け。異世界の異国の地で、三十男は初対面の女性を道連れに旅を堪能する…と思いきや、その裏では貴族と魔族の恐るべき陰謀が進行していた!冒険者の街オクサードの領主家から送られてくる最悪の刺客。人類の天敵である魔族を代表して襲いかかってくる最強の魔人。昼寝と道楽を愛し、協調と結婚を嫌う三十男が、かつてないピンチに見舞われる!
三十路のオッサンが異世界の貴族に転生して十年。いまだ少年のカインだったが、病床の父親の代行として借金まみれのカルリエ領を建て直すという無理難題に、錬金術と知識チートで挑み、領地全域に広がった暴動と隣の伯爵領からの介入という危機を脱することはできた。しかし大叔父を訪ねたカインは、そこで刺客に襲われる!双子姉妹に助けられ、共に脱出したカインだったがー!?書き下ろし番外編「少年領主代行の日常」を収録!
無力化され、ゲテナ統一帝国に捕らえられた七子は、うつろな意識のまま暗黒の海に導かれたが、そこで、かつて起きたーこれから起こる「記憶」を覗き込んでしまう。衝撃を受ける七子だが、ファースト階層から送り込まれた子だぬきに励まされ、全ての真実を知るための一歩を踏み出す。一方、七子が死亡したことになっている現実世界でも滝彦や礼津から、自身の運命について衝撃的な話を聞かされる。そこである“答え”を得た七子は、世界の崩壊を止め、未来を変える決意を胸に立ち向かうのだがー。
黒い本に呑み込まれ、異世界を彷徨うことになった少女、七子。七子は自らの「眷属」とした騎士、エリアスとともに、現実世界に帰る手掛かりを探すため、魔の森の「最下層」を目指していた。七子たちは最下層へ降りるために協力を得ようと、魔の森で出会ったグレンに連れられ、ティフ神聖国に向かう。女王アビゲイルに会った七子は最下層についての女王の見解を聞き、その深い謎に怖れるが、その後大陸会議開催を待つ間にクラスメイトの瑞樹優花と再会する。一方、現実世界では七子の葬儀会場の近くで木島礼津が、突如出現した黒い本に呑み込まれてしまう。次に礼津が目を覚ますと、そこは過去の世界だった。-物語は世界と時空を超え、動きだす。
社畜のオッサンが異世界の貴族カインに転生した。いまだ十歳のカインは王都で穏やかに過ごしていたが、父親が病気で倒れ、領主代行として領地に赴くことになる。田舎でのんびりと思っていたのも束の間、そこには莫大な借金を抱えて荒れ果てた領地があった。立て続けに起こる暴動、隣の伯爵領からの介入、押しつけられたメイドというの名の愛人たちー。名門カルリエ家の復興なるか!?錬金術と知識チートを武器に、カインの挑戦が始まる!書き下ろし番外編「限りなく完璧に遠い人々」を収録!
気が弱く、クラスで孤立している女子中学生・篠原七子。ある日、七子は同級生の活発な少女・瑞樹優花に、秘密にしていたノートを貸してほしいと頼まれる。そのノートが翌日クラスで回し読みされていることを知り、ショックで図書館へと逃げ込むが、そこで不思議な本と出会う。「この世界から逃げ出したいなら、お手伝いしてあげるー」。七子は本に取り込まれ、気がつくと異世界にいた。恐怖に震えながら森を彷徨っていると、血まみれの騎士に会い、「眷属」へと変えていく。内気な少女・七子と、無口な孤独の騎士・エリアス。歪な主従関係の二人は、「魔の森」を歩きだすのだが…。これは一人の少女が残酷世界を生きていく物語である。
自由都市ベイム。「冒険者の本場」とも言われる巨大都市に到着したライエルたちは、まずはギルドにて登録を済ませようとする。しかし、いくら他国で経験があろうと、ベイムで実績のない者は依頼も受けさせてもらえず、ダンジョンにも潜れないのだという。新人扱いとなったライエルたちは、ギルドの信用を得るために、街道の掃除や代筆などの地道な雑用に明け暮れる日々が続いていった。一方、ベイムでライエルに絡んできた新人冒険者のエアハルトは、雑用依頼ばかりなことに文句を言い、受付嬢に無理を言って、迷宮探索に参加することになるのだがーー。
海水浴から王都に帰ってきたツカサたちは、貴族街がやけに静かなことに違和感を覚える。その翌日、ツカサのもとに診察の依頼が入り、患者を鑑定すると症状の欄に「硬直」の文字があった。足に切り傷があり、貴族街で何かを踏んだかもしれない、という証言をもとに貴族街で原因を探すのだが、見つからない。違うところを探してみようと思い貧困街に向かうと、最近体調を崩している人が多いという話を耳にする。そこで体調不良の人を鑑定してみると、なんとその人物も「硬直」が始まっているようでー。
強大な力を持った三十男は、ポンコツな従者を引き連れて、今日も自由気ままに異世界で放蕩の限りを尽くしていた。例えば、力を求める少女に一緒に風呂に入りながら魔法を教えたり。例えば、人類の敵である魔人の美女を脅して取引を持ちかけたり。例えばー好奇心の強いお嬢様と食いしん坊なメイドをからかって遊んだり…。気まぐれな行動で人々に多大な影響を与えていくが、そんなことはどこ吹く風。お構いなしに、男はひたすら享楽を求めていく。冴えないおっさんの道楽三昧な異世界旅、第三幕が今始まる。
異世界に迷い込み、役立つ能力(魔法やアイテム)と役に立たない従者(少女の姿をした魔物)を手に入れた、三十すぎの冴えない男。アイテムを換金して荒稼ぎ。高額な宿に泊まり悠々と朝風呂。名物を探して露店回り。そして、異世界に慣れ、脅威となる相手が存在しないと知った男は、調子に乗って好き勝手に遊び始める。請われ、求められ、疑われ、恐れられ、泣かれてもなお、己の享楽にしか興味がない男。力さえあれば何でもできると、信じて疑わない…。全ては、渇望する「余裕」を手に入れるがために。男は今日も「道楽」という名の旅に出る。-三十すぎの放蕩男が本格的な道楽に興ずる第二幕。ついに開幕!
セレスに立ち向かうことを決意した一行は、まずは王都を離れ、冒険者の都市ベイムに向かおうとしていた。しかし、ライエルに恨みを持つリオネルにより「国家反逆者」として指名手配されてしまい、国境を抜けて移動することが難しくなってしまう。しかたなく迂回ルートを辿ることにすると、偶然、関所で興味深い話を耳にする。どうやら近くの国で、秘密裏にダンジョンを管理しているのではないかという。歴代当主たちは大盛り上がりで、ダンジョン討伐を提案してくるのだがー。
普段は仕事に追われ、余裕のない日々を送る、三十男。仕事も一段落し、久しぶりの連休に、特別な趣味ー道楽を見つけようとする。「例えば、旅なんていいよな」。その願いが通じたかのように、男は帰宅途中、地球と異なる世界に迷い込んでしまう。そこは、レベル、魔法、スキルといった特殊なルールが存在する、不思議な世界。そこで男は、労せずして大きな力を手に入れてしまう。素晴らしい力を得た男は迷わず、道楽を探す旅に出るのだった。