著者 : エナミカツミ
憧れのUGN精鋭部隊「ナイトフォール」に入隊した瑠璃。だが、その最初の任務は、あまりに過酷な運命を彼女に突きつけるものだったーー! ゲームデザイナー・矢野俊策のリプレイシリーズがついに始動!!
その夏、死を恐れる新聞記者は殺人鬼と出会いー死にたがりの少年は、不死者と出会った。1932年、NYの街を恐怖に陥れていたのは、『アイスピック・トンプソン』という奇妙な事件だった。『アイスピック・トンプソン』が現れるのは決まって雨の日。アイスピックを凶器に何度も何度も突き刺され、雨が血を流していくー。DD新聞社をはじめ、連続殺人鬼の記事や話題で持ちきりな中、警察はグラハム・スペクターという不良少年に疑いをかける。一方、NYを訪れていたエルマーも殺人鬼にあたりを付け始め、グラハムと出会うことに。そして、自分の関係者が殺されていくガンドールたちも、徐々に事件の中心へと近づいていき…。
全ての事の発端は1707年。劇作家でもあるジャンピエールが、友人のマイザーを通してフェルメートという錬金術師に出会ってしまったことがきっかけだった。『不老不死』という言葉に釣られ、マイザーはベグやチェスと知り合い錬金術に魅入られていき、ジャンピエールは自分のファンというフェルメートに魅入られていった。そして二年後の1709年。未だ錬金術を学ぶヒューイは、過去に囚われつつも徐々にモニカとエルマーに心を開き始めていた。だが、この街の異物を探ろうとする使節団の来訪とジャンピエールの書いた新しい劇によって、ヒューイたちにも暗い過去の影が忍び込んでいくー。馬鹿騒ぎの始まりに迫る異色作第2弾。
6月18日午後9時、南洋を航行中の豪華客船・MW号を異変が襲った。静寂を劈いてけたたましく鳴り響く悲常ベル。それは事件が事件を呼ぶ、波乱の幕開けに過ぎなかったー。さまざまな思惑と陰謀が渦巻き絡まり合う、MW号の運命は…!?「電撃hp」で好評を博した「電撃コラボレーション」、幻の通販本「電撃h」「電撃p」に掲載の短編も大量収録してお贈りする、電撃コラボレーション文庫化第二弾。
【3年ぶりだね、日本の紳士淑女諸君! お待たせしてしまったねえ。ふむ、諸君との友愛関係を祈り、今宵は吸血鬼と人間の関わりについて話すとしよう】 【ドイツ南部にて発生した、村人達の集団失踪事件。我々の『組織』はその事件について会議を開く事になったのだがーー時を同じくして、ミヒャエル君がある決意を胸にグローワース島を飛び出したようだ。当然ながら、そんな彼を追って我が娘のフェレットも島を飛び出し……そのまま若い男女の甘酸っぱい追走劇になれば良かったのだがね】 【人間と吸血鬼の男女。この組み合わせが生むのは果たして悲劇かロマンスか……過去と現在の物語の中で、君達がそれぞれの思いを抱いてくれれば幸いだ】
私の名前はコピーキャット(模倣犯)。 私は単なる模倣犯(コピーキャット)。 模倣すべきは悪意と偶然。 一つの世界を再現しましょう。 あの時の豪華列車を再現しましょう。 閉じられた世界を再現しましょう──。 双子の豪華客船は未曾有の危機に瀕していた。シージャックされていくチェスの乗る『エントランス』。だが、そこに衝突しようと迫るもう一方の『イグジット』は、狂信者や『仮面職人』などの不死者を狙う輩により壊滅的状況に陥っていた。その船上に存在したモノとは──!? 惨劇のフィーロの新婚旅行の行方は──!? そして、物語は核心へと近づいていく──!!
私の名前はコピーキャット。 私は単なる模倣犯。私はしがない犯罪者。 さあ、繰り返そう、繰り返そう。 あの事件を繰り返そう。 あの時の事件を真似ましょう。 観たかったものを観る為に──。 フィーロとエニスの『新婚旅行』に同行し、チェスは日本に向かう豪華客船に乗り込んだ。太平洋上のど真ん中で同型の双子の船とすれ違うイベントもある超豪華客船。その船に乗り合わせたのは、ハリウッドスターやスタントマンの少年、密航者の子供達に加え、船を占拠し始める謎の集団と彼らを追う『猟犬』など。だがチェスを追いつめるのは、どこか感じる『違和感』で、その正体は──!?
1705年、イタリア地方都市。15歳の誕生日を迎えたヒューイ・ラフォレットは人生に退屈し、同時に絶望もしていた。 全てに無関心で世界の破壊のみを考える少年が住むこの街では、奇妙な連続殺人事件が起こっていた。噂されるのは白い仮面を纏った『仮面職人』という怪人の存在。目撃者は次の被害者になるという。 街が不穏な空気に包まれていく中、ヒューイの身辺に新たな異分子が入り込む。錬金術を教える学舎の同窓であり、ヒューイに恋心を抱くモニカ。『仮面職人』を目撃して殺されることを諦観しているニキ。そして、全ての人の幸せばかりを願うエルマー。彼らと連続殺人事件が絡み合う時、ヒューイの「世界」は変わるのか──。
アルカトラズを出所し、シカゴでミリアと落ち合うことになったアイザック。 爆破事件を聞きつけてミリアと共にシカゴに戻ることになったジャグジー一向。 ヒューイを殺すために刑務所の奥で暴れ始めたラッドと思惑を秘めたフィーロ。 少しずつ狂い始めているレイルと、それを止めることが出来ない吸血鬼(ラミア)の面々。 他人の迷惑を省みず、ひたすらに喧嘩を楽しむグラハムとクリストファー。 そして、高みの見物をする権力者たち。 三百箇所同時爆破と二百人の失踪事件。殺し屋と不死者を巡る騒動。混乱をきたす舞台に、全ての役者がそろった時、それぞれの配役が動き始める。そして、彼らの運命を弄ぶ者とは──!?
埼玉県所沢市に住むその男の名前は、針山真吉。 眼鏡をかけて憎めない顔をしている普通の人。 父・母・姉・弟の四人家族の世帯主。 他に特徴は──── 特になし。 そんな一般人の針山さんの周囲では、毎度毎度様々な事件が起きている。 狂気の出来事に遭遇するタクシーの都市伝説、ヒーローよりも強い無敵な雑魚戦闘員の悲哀、殺し屋と死霊術師と呪術士のゾンビ戦争、そして、様々な人々が絡み合う惨劇の結末──。 人気イラストレーターコンビで贈る短編連作、待望の第2弾が登場です!
副社長と新人カメラマンは情報を得るためシカゴの街へ。 奇妙な集団(ラミア)はヒューイの命令で大事に備えて密かにシカゴの街へ。 破壊魔(グラハム)はルッソ・ファミリーに誘われ、ラッドの代わりにシカゴの街へ。 研究者(ルネ)は会社があるのでシカゴの街へ。 吸血鬼(クリストファー)は友達の為にシカゴの街へ。 曲者達が刑務所にいる間、一方のシカゴでは全土を揺るがす大事件が巻き起ころうとしていた。三百箇所に仕掛けられた爆発物。同時に併発した二百人以上の失踪事件。すべてが繋がり始める時、娑婆(シカゴ)の空気を塗り替える者とは──!?
若手幹部(フィーロ)は『ミストウォール爆破事件』の参考人である恋人をかばって刑務所に。 殺人鬼(ラッド)はヒューイという『不死者』を殺す快感を求めて刑務所に。 泥棒(アイザック)は普通に逮捕され刑務所に。 名前を譲った殺し屋(フェリックス・ウォーケン)はネブラの部長に依頼され刑務所に。 錬金術師(ヒューイ)は最初から刑務所に。 サンフランシスコ湾の沖合いに浮かぶアルカトラズ刑務所に、一筋縄ではいかない男達がそれぞれの目的を抱えて集う。 一方、NYに残された者やFBIも何かを求めて動きだす。まるで全ての事象が一つに繋がっているかのように……。 そして、最悪の事件の幕が開ける──。
埼玉県所沢市を舞台に巻き起こる、さまざまな出来事ーー。 ベッドの下で斧男が命を狙っているという都市伝説の流布、いきなり天井を破って舞い降りてきた魔法少女、自らを勇者と名乗る住人たちが忽然と消えた孤島、そして、さまざまな人々の運命が絡み合う悲劇の結末。 それらすべての事件には、必ず1人の人物が絡んでいた。 その男の名は、針山真吉……。 憎めない顔をしていて、眼鏡以外にほとんど特徴のない普通の人。 なぜ彼は、毎回事件に巻き込まれるのか? はたして彼は何者なのか!?
【2ヶ月ぶりだね、日本の紳士淑女諸君! 今日は少々血生臭い話をするとしよう】 【復讐ーーそう、復讐の話だ。活劇から悲劇に至るまで、様々な物語に取り入れられる王道とも言うべき要素だよ】 【復讐は常に新たな復讐の芽を生む。様々な物語でよくそう言われるものだが……仮に、相手の親類縁者全て、さらにはそのまた縁者をも復讐の対象とし、全てを滅ぼし尽くす覚悟だとしたら? おそらく復讐の連鎖は止まるだろうが、その者に安らぎが訪れる事は無いだろう】 【そんな覚悟をしてしまった者は、この世界とーー己自身にこそ復讐をしたいのだろうからね】
【久方ぶりだね! 親愛なる日本の紳士淑女諸君! 相も変わらず読書に精を出しているかね? 真にその書が好きならば、回読よりも購読をお勧めする!】 【失敬。生臭い話はやめ、今回は諸君に島の祭りを紹介するとしよう!】 【我が島が誇る芸術家、カルナルド・シュトラスブルクを讃えるカーニバルだ! 恋人達の誓いから家族の団欒、過去の精算に未来への希望などーー様々な想いと共に、様々な客人が島を訪れる! 喜ぶべき来訪者から、望まれざる者までね。だから諸君も、この祭りを十二分に楽しんでくれたまえ!】 【遙か西の水面に日が沈むまでは、君達人間の時間なのだから……】
ティムは過去を捨てた男だが、兄を忘れた事はなかった。 ダラスはどうしようもないチンピラだが、妹だけは護りたかった。 クリストファーはとてつもない変人だが、なぜか自然を敬っていた。 『葡萄酒(ヴィーノ)』は最強最悪の殺し屋だが、マジで婚約者を愛していた。 刃物使いたちの死闘(バッカーノ)に呼び寄せられたキレた奴ら。血の雨が止む時、雲間から覗く陽光を浴びるのは誰だーー?
鋏使いのチックは無邪気に人を斬る。見えない“絆”がどれだけ傷みに耐えられるかを確かめる為に。 刀使いのマリアは陽気に人を斬る。この世に斬れないものなど無い事を信じる為に。 槍使いのアデルは慇懃無礼に人を斬る。ただ存分に暴れたいが為に。 ナイフ使いのシャーネは無言で人を斬る。自分の仲間を傷つける者を排除する為に。 刃物使い達の死闘は雨を呼ぶ。 それは、嵐への予兆ーー。
【親愛なる日本の紳士淑女諸君! 月並な問い事で申し訳ないがーー諸君は吸血鬼の存在を信じるかね?】 【--失敬、名乗るのが遅れたようだ。我が名はゲルハルト・フォン・バルシュタイン! このグローワース島を預かる、子爵の称号を賜りし吸血鬼! 自己紹介代わりに、我が島で起こった一つの騒動について話をしようではないか! ……まあ語らせてくれたまえ。暇なのだ】 【君が私の話を信じるも信じぬも、私が人にあらざる存在という事は一目瞭然であろう? 何しろ私の身体はーー】