著者 : ノキト
死霊術ーそれは死者を蘇らせ使役する魔導の秘奥。それを操る術師たちは国にあだなす存在を密かに粛清するという役割をもって、ヴェルサリウスという国家の陰なる基盤となった。その術師の一人であるウィリアムは、相棒の“死骸”ライニーとともに龍を使役する盗賊の粛清を行うなか、国を、そして死霊術師たちそのものを揺るがす第二の革命の存在を知る。革命派の襲撃によってライニーを失いかける絶望の底で、ウィリアムは彼女との再会を願った最初の夜の記憶を思い出していく。これはたった一人の少女のために、死を否定した少年の物語。
強大なる転生者・ユージーンを撃破したディルとシド。しかしユージーンは、レッドガルドの英雄・プロドティスの身体を用いて復活。更には巨神族の末裔であるぬえの変身と、最強の転生者・シデンの参戦により、戦況は混迷を極めていく。その戦況を覆したのはーユージーン二度目の敗北によって自我を取り戻したプロドティスだった。侵略者たる転生者だけでなく、同じレッドガルドの民であるディル達すらも圧倒し、プロドティスはぬえを連れ去って消えてしまう。その痕跡を追い、ぬえ奪還のため立ち上がるディル達と“ハルバード”旅団。彼らの前に再び現れた転生者は、ディル達と『手を組む』ことを提案しー!?
“転生者”-五年前、レッドガルドと呼ばれる大陸に突如現れ侵攻を始めた不死の者達。人々の遺体を乗っ取り蘇る彼らによって、レッドガルドには今日も戦火の粉が舞う。その地において、殺された娘の遺体を取り戻すため、転生者を狩り続ける男がいた。彼の名はディル・スティールリンク。ディルは旅の最中、一人の少年、シド・ファロンを転生者の手から救う。旅に同行することとなったシドは、自らの命を燃やし、民衆の戦意をも梵きつけるディルの背中に憧れるようになりー。これは運命に抗い続ける男達の、戦いの物語。不撓不屈の超神話級バトルファンタジー、ここに開幕!