著者 : 三川みり
アンの父と思われる記憶喪失の男ギルバートとともにコッセルの町を訪れたアンたち。 父が亡くなったとされる戦禍の爪痕が残る町で、アンは鎮魂祭の砂糖菓子を作る大役を引き受けることに! 町のことを調べる中で浮かび上がるかつての両親の姿は、"家族”の大切さを改めてアンに教えてくれて……? ーーずっとシャルやミスリルと幸せに暮らしたいから、この砂糖菓子に願いを込める。 少女と妖精の物語、ついに完結!
手紙の送り主と思われる男“ギルバート”を捕まえたアンたち。 ところが男は記憶喪失な上、彼が本当にアンの父なのか知るべく旅立った途端、アンが攫われてしまう! ーー連れ去られた先は、人と妖精が共生する美しい楽園。 ここでシャルやミスリルと暮らし、楽園を維持するための砂糖菓子を作って欲しいと頼まれ戸惑うアン。だがシャルは楽園自体を怪しんでいて……? 銀砂糖師の少女と妖精が紡ぐ心に染みるファンタジー! 一章 彼は何者か 二章 コッセルへ 三章 楽園 四章 消えかけているもの 五章 奇跡のからくり 六章 愛を食うこと 七章 求める旅路へ
森で小さな砂糖菓子店を営みながら、妖精のシャル、ミスリルと満ち足りた生活を送るアン。 ところが急遽、砂糖林檎収穫の交渉人として駆り出されることに! 女商人スカーレットが、今は亡きアンの母エマとしか交渉しないと主張しているらしい。 さらには、亡くなったはずのアンの父から母宛に「君に会いたい。交渉を引き受けてくれ」という謎の手紙まで届いて……!? 少女と妖精の王道ファンタジー、待望の新章スタート!
「おまえは、一人だ」母に捨てられたとき、妖しく美しい男にそう言われた。以来心に蓋をして生きてきた佐名は、嫁が次々死ぬ曰く付きの男へ嫁ぐことに。結婚式でその原因ー『異形の者』に襲われ逃げ出すが、昔と変わらぬ美貌の男・忽那青紀に捕らわれ不思議な屋敷へ。ここはあやかしの憩う家。強大な力を持つ彼から「主としてここに住め」と脅されて!?心を癒すのは、優しい衣とおもてなし。あやかし大正ファンタジー!
龍家と鳳家ーー崑国を二分する戦は激しさを増していく。そのとき、追い込まれたショウ飛の前に現れたのは、飛び去ったはずの五龍だった! 天意に導かれるかのごとく終息する戦い。最後に残すは、反乱の首謀者である鳳朱西の処刑のみ。時を同じくして理美は知る。戦いの裏に、彼の優しい“野心”があったことを。「あなたに会えて良かった」居場所を知らなかった和国の少女は、唯一の華ーー“一華”となる。シリーズ堂々完結!
「陛下、退位をご決断ください」ついに蜂起し、皇帝・ショウ飛へ迫る朱西。戦か、退位かーー与えられた猶予は十日。禁軍すら敵に回る状況で、それでもショウ飛は国を守るため戦う道を選ぶ。一方理美は、初秋の庭で聞いた「決した」という珠ちゃんの言葉の意味を考えていた。そんな中、ショウ飛が突如、原因不明の体調不良を訴える。毒が疑われ、理美は伯礼が何度か黒い小瓶を手にしていたことを思い出し……!? 全てを揺るがす第10弾!!
「陛下のため」--朱西の離反の真意を知った理美。彼を取り戻したいという思いを深めながらも、朱西の葛藤の鍵・考仁と対峙した際、相応しい料理を饗せなかったことに迷いを覚えていた。そんな最中、誘拐の真相を巡り尋問が始まる。皇帝としての判断を求められるショウ飛だが、すれ違いから考仁と対立することに。考仁は宰相の地位を退くと宣言し、宮城を去る最悪の事態を迎えてしまい……!? もつれた感情がほどける第9弾!!
皇后候補・雪理美と五龍が、宮城から忽然と消えた。皇帝・ショウ飛は自ら捜し出したい気持ちを抑え、丈鉄と伯礼に彼女の捜索を命じる。一方、知らせを聞いた朱西には心当たりがあった。西沙国との国交樹立を阻んだと、理美の存在を邪魔に思うその男ーー考仁の元へと出向いた朱西。冷ややかな気持ちで育ての父と対峙した朱西は、彼女の行方を追及するが「雪理美は死んだ」と言われて……!? 大切な思い出と「確執」を巡る、第8弾!!
「おいしい」と笑ってくれたらーーそれが、私の居場所。父が流罪となり、元服できずにいた真佐智。ある日、当代が異国に嫁ぐため一年後に空位となる、美味宮候補に選ばれる。神に食事を捧げるだけの閑職と知って都へ戻る決意をするも、料理経験のない真佐智は失敗ばかり。そんな中、世話係となった炊部の少年・奈津から「なぜ、美味宮になりたいんだ」と覚悟を問われ……!? 「食」で結び合う少年たちの和風ファンタジー!
各国の使節が訪れる外交の月を迎えた崑国。皇帝・ショウ飛は鳳家当主・朱西と休戦を結び、束の間の平穏に安堵していた。理美は料理の腕を認められ、西沙国をもてなすことに。ところが使節団にはグルザリ・シャーだけでなく、皇女アーシャの姿が。国交樹立に向け、婚姻による盟約の準備かと宮廷はざわめきだす。動揺するショウ飛を差し置き、理美の皇后内定者としての立場は揺らぎだして!? 自らの「道」を選び取る、激震の第7弾!!
朱西が皇帝・ショウ飛の側を離れ、敵対する鳳家当主となった。そのため立后式は延期。理美は己にできることをしようと、食学を引き継ぐと決める。だが突然、地方県吏が一斉に徴税を拒み、宮廷は激震! 反逆罪で捕らえられそうになる県吏を庇ったのは朱西だった。ショウ飛と真っ向から対立する姿に、戸惑う理美。「食」と向き合い、本当に守るべきもののため理美が選ぶ道とは……!? 「俺はあなたの敵です」真の決別が近づく第6弾!!
朱西の秘密を知り、彼を守るため皇后となる道を選んだ理美。料理を作る余裕もないまま、立后式に向け皇后教育が始まるが、講師となったのはその朱西だった。一生抱え続けると決めた胸の痛みを隠して微笑み合う2人。しかし皇帝・ショウ飛の元に、和国人の皇后内定に反対する意見書が届けられる。宮廷の利権と思惑が立ちはだかる中、3人の恋は思いがけない方向に動き出しーー!? たったひとつの「嘘」から運命が激動する第5弾!!
互いへの想いを封じた理美と朱西。さらに皇帝・シヨウ飛に「皇后になって欲しい」と言われ、理美は落ち着かない毎日を過ごしていた。そんなある日、元気がない五龍のため、神気に満ちた旧都・氾因に滞在することに。そこで見つけた鏡をきっかけに、奇妙な現象が起こり始める。臥せってしまったシヨウ飛に料理作りながら、原因を調べだした理美は、朱西の秘密を知ってしまい……!? 大切な居場所を守るため、決断の時が迫る第4弾!!
百年もの間ほぼ鎖国状態だった西沙国と、崑国の国交樹立話が持ち上がった。理美は過酷な交渉でお疲れ気味の皇帝・ショウ飛の心身を癒やすため、専属のお夜食係に任命される。名誉ある役目に意気込む理美だが、朱西と一緒に過ごす時間は徐々に少なくなっていく。一方、理美への恋心を自覚した朱西は自分の気持ちを封印しようとするが……? この恋は、忘れないといけない夢だったーー。3人のせつない想いが交差する、第3弾!!
明来告知ーーそれは、四人の妃嬪が新皇帝の寵愛を争う儀式。料理好きな皇女・理美と食学博士の朱西は、儀式前の妃嬪達の心を落ち着かせるよう、後宮で料理番の任務を命じられる。個性の強い四夫人を相手に奔走する理美。一方、皇帝・ショウ飛は五龍に会う名目で頻繁に理美の元を訪れていた。朱西は女性に興味がなかったショウ飛の変化を喜びつつも、内心は複雑。そんな折、儀式で使う大切な宝珠が何者かによって盗まれてしまい!?
『おいしい』--その一言が私の居場所になる。故国で神に捧げる食事を作っていた理美は、大帝国崑国へ貢ぎ物として後宮入りすることに。その際、大切な故郷の味を奪われそうになった所を食学博士の朱西に助けられる。彼の優しさに触れた理美は再会を胸に秘め、嫉妬渦巻く後宮内を持ち前の明るさと料理 の腕前で切り抜けていく。しかし突然、皇帝不敬罪で捕らえられてしまって? 「食」を愛する皇女の中華後宮ファンタジー!!
召し使いグレーテルの体に乗り移ったまま、いまだ元の姿に戻れない王女フレデリカ。王位継承のお披露目会も済み、平穏な日々が続いていたがその矢先、国王陛下が何者かに襲撃され意識不明の重体に陥ってしまう。さらにタイミング悪く、隣国オレリアンの革命軍政府から会談の申し入れがあり、フレデリカは国王代理として出席することになって?「おまえを信じているー」箱入り王女の逆転ライフ、トラブル満載の第3弾!!
ひょんなことから、召し使いグレーテルの体に乗り移ってしまった王女フレデリカ。イザークの協力のもと、1日1時間だけ元に戻れる方法を見つけて喜んだのも束の間、王位継承のお披露目会が開催されることになってしまう!絶対に真実を隠し通さないといけない中、陸軍大臣のミュラー公爵が、国王暗殺未遂の実行犯としてグレーテルの存在に疑惑を持ち、探りを入れてきて?箱入り王女のキケンな綱渡り生活、第2弾!
「エーデルクライン王国の宝石」と称される王女フレデリカは、天使のような容貌に反し、不気味なものが大好きな隠れ根暗姫。気の進まない遠乗りで落馬してしまった彼女は、あえなく死んでしまうーはずが、なぜか召し使いの体に乗り移っていた!王女が死んだと大パニックになる中、フレデリカは「地獄の番犬」と名高い騎士イザークの力を借りて元の姿に戻ろうとするけれど…?箱入り王女の波乱に満ちた冒険、堂々開幕!