著者 : 上智一麻
特異点として世界の犠牲となっていた少女、イリアを救出してしまったことで全世界から追われる身となった黒斗たち。身を隠しながらも旅を続け東都アガスティアへと辿りつくと、そこでは五百年前の英雄である救世主トラヴィスの召喚を祝う召礼祭が行われている最中だった。賑わう街の喧騒のなか一人の気品漂う美少女と出会う黒斗。その少女は、どこか異質な空気を漂わせていて…。そして旅の資金を調達するため、武道会へと参加することになった黒斗の前に六連覇を誇る天霊兵装の保持者、カイムが立ちはだかる!規格外の救世主による、全世界を敵にまわす反救世譚、第二巻!
柊黒斗は生まれついての異能者だった。人と関わらず普通の人間として暮らしていた彼のもとに神の使いー神霊を名乗る少女フェルが現れる。「一緒に、世界を救いましょう」「断る」救世の願いをあっさり断る黒斗。それでも必死の説得で異世界へと旅立つことになった黒斗たちだが向かう途中、想定外の事態に巻き込まれる。辛くも異世界へ辿りつくも、そこは目的の時代から既に五百年も経ってしまっていて…救世主になるはずだった少年、柊黒斗がやっとの想いで辿りついた世界は、とっくの昔に救われていた。規格外の救世主による、全世界を敵にまわす反救世譚、始まる!
“天使”の一件も収まり、七年の時を経て和解した冬姫と紫緒。一方の大河は、巴夜所有のアークライトに傷を付けた罰として、一週間、彼女の命令に従わなければならないという契約をすることに。原因不明のネットワーク障害を対処するため、切燈グループの本社ビルを訪れた大河と巴夜の前に、再びあのプログラム“天使”が現れる。“天使”の正体。それは巴夜の過去に関わる血塗られた切燈家の歴史そのものだった。破天荒なチート兄妹が繰り広げるハイブリッドバトルファンタジー、雌雄を決すための第3巻ー。
「弱い人間が踏み潰されるのは当然のことじゃないの?」イオラの騒動を無事に治めた大河たちは、切燈学園、全部活動合同の新歓祭に参加したり構造体“アリエス”で賞金稼ぎをしたりと平穏な日常を取り戻していた。そんななか“アリエス”内で偶然出会った少女、紫緒は冬姫の過去の姓である“鴉羽”と名乗る。久々の再会となった冬姫と紫緒だったが、そこに喜びはなく、二人の間を不穏な空気が流れていた。それを察知した大河は紫緒と、そして冬姫は涙と、別々に行動をすることになったが…。破天荒なチート兄妹が繰り広げるハイブリッドバトルファンタジー、過去と向き合い、並び立つための第2巻。
類稀な運動神経が取り得の兄、天陵大河。天才的なプログラミング能力が取り得の美少女妹、天陵冬姫。八年ぶりに一つ屋根の下で暮らすことになった兄妹は、二人だけで生きていくための生活費という問題に直面していた。冬姫が提案した工面方法、それは人々の生活に深く係わっている基幹システム、電脳世界の悪質なバグを倒して賞金を稼ぐことができるゲーム、構造体“アリエス”だった。不慣れな感覚に戸惑いながらも持ち前のセンスでゲーム内を無双する大河だったが、ある日、冬姫の親友の西園寺涙が正体不明のバグに襲われてしまいー。「待ってるからね、王子様」破天荒なチート兄妹が繰り広げるハイブリッドバトルファンタジー、ここに始まる!