著者 : 平川深空
ノウル半島と西海のウェル島から成る、ノウルウェル双王国。ノウル家傍流の娘エストリッドはウェル島オルドリクの領主クラオスとの婚約が整い、文通で彼への愛を育てていく。だがクラオスの家令フェレルとの代理結婚式を済ませ、オルドリクに向かおうとしたまさにそのとき、クラオス遭難の報が入る。夫の顔も見ないうちに未亡人になるなんて!?捜索に出ようと逸るエストリッドだったが、何故かフェレルは態度を急変させ…?
シュハイルの谷で聖星石を手にした娘は、星を占い未来を予知する「聖占女」となる。だがシェラナの占いはいつも外れてばかり。ある日の占いで、暗愚な暴君として悪名高いハイダル侯カイスの大病を見てしまったシェラナは、占い結果をおそるおそるカイスに伝えるが、意外やカイスはシェラナを信じてくれる。彼は忠臣を装い王位を狙う宰相を欺くため、暗君のふりをしていたのだ。彼とともに王城に向かったシェラナは…!?
没落貴族の娘リーザは、唯一残った遺産の古書を大学図書館に寄贈して、司書として細々と暮らしていた。だが予算削減の憂き目に遭い、元海賊と悪評高い新興商人レン・ルドガーを訪ねて「商談」に及ぶ。「貴族の妻を持つ栄誉」を彼に与える代わりに、大学に寄付をして蔵書を守ってほしいという「契約結婚」の申し出だ。だが実際に会ったレンは、いたずらっ子のような顔をした意外に紳士的な人物で、とまどうリーザは…!?
二大国に挟まれたエウス公国には、かつて「剣の勇士」と「鏡の乙女」というふたりの英雄が太公の建国を助けたいという伝説がある。ある日、のどかな農村に暮らすちょっと勝ち気でしっかり者の少女・フィリイの元に突然、「英雄の子孫よ、王城に来て国の危機を救え」というエウス公からのお召しが降ってきた!「銀狐」と呼ばれる公に何故か「剣の乙女」に任命されるも、持ち前の正義感が暴走し、無愛想なもうひとりの「英雄」と衝突して…!?恋するヒロイック・ファンタジー。
イーダ連合王国の史官ミアナは、100年前の史実を調査して正確な歴史書を編むのが務め。恋に惑い寵姫に溺れたあげくに国を失ったと言われる、東方枝国ウールス“恋死に王”伝説を調べているうちに、突然100年前のウールス王国へタイムスリップ!実際に会ったウールス王サグェンは、伝説に歌われているのとは大違いの傲慢な青年で…!?歴史の渦の中に花咲く、スペクタクル・ロマンス。
第6回ライトノベル大賞ルルル賞受賞&読者賞受賞作。アクランド国での生活を捨て、逃亡を図るローダ。これから先の生活は、どうなるかわからないけど、希望のないアクランドでの生活はとにかく嫌、と、列車に飛び乗る。そこで出逢ったのは、歴史のあるバルベスタール国の王子であるフェルウス。二人の利害が一致し、半年間だけの契約で結婚することになり…。期待の大型新人、堂々登場。