著者 : 梅原英司
『シンギュラリティ計画』を完了し、人類とAIとの戦争を阻止したはずだったヴィヴィ。しかし、目覚めた彼女の前に広がっていたのは、避けなくてはならなかった最終戦争の絶望的な光景だった。シンギュラリティ計画の失敗と人類滅亡の危機を知ったヴィヴィは、事態を打開する手段を求め、全ての始まりを知る『シンギュラリティ計画』の発案者、松本博士のもとへと向かうー。AIを愛する人々が、AIを憎む人々が、人間に寄り添うAIが、AIを支えたAIが、そして百年の時を共にした『歌姫』とそのパートナーが、今、旅のフィナーレを迎える。その旅路の祝福に、どうぞ“心”のこもった拍手を。
<私(AI)>が人を愛するなら、<私(ヴィヴィ)>は何を愛するのーー。 100年後に勃発する人類とAIの最終戦争を阻止するべく、『シンギュラリティ計画』を開始したヴィヴィとマツモト。しかし、次なる歴史の修正点でヴィヴィが目の当たりにしたのは、本来の歴史ーー正史よりはるかに発達したAI技術と、それにより発展した世界だった。 AIが過剰に発展している謎を探るため、ヴィヴィはこの時代のAI研究者、冴木タツヤの元へ向かう。 マツモト曰く、彼は人類で初めてAIと結婚した人物であるとされていてーー。 AIに心がないのなら、AIを愛する心は虚構なのか。--これは、人とAIと、愛の物語。
これは<私(ヴィヴィ)>が<私(AI)>を滅ぼす物語ーー 科学の発展と共に、人類の生活に欠かせぬ存在となったAI. 『歌姫』と呼ばれるヴィヴィもまた、国内最大級のテーマパーク『ニーアランド』で歌い続けるAIであり、その歌声で人々を魅了し、連日の熱狂を生み出していた。 そんな彼女のもとに突如として現れたのは、マツモトと名乗る未知のAIだった。 マツモトは自分が100年後の未来からやってきたと語り、人類とAIとが繰り広げる最終戦争を阻止するため、『シンギュラリティ計画』への協力をヴィヴィに要請する。 歌うために作られた最古の歌姫AIと、人類の滅亡を阻止するために作られた未来のAI。 ーーここに、100年の時をかけるAIたちの物語が幕を開ける。
2015年秋。東京・渋谷を震撼させていた連続猟奇殺人事件「ニュージェネレーションの狂気の再来」は、宮代拓留という少年の逮捕をもって収束したが、様々な後遺症を孕みつつ渋谷の街と人々に色濃い影を落とすこととなった。山添うき。香月華。有村雛絵。久野里澪。南沢泉理。尾上世莉架。事件の最中を拓留と共に過ごした彼女たちは、事件から半年が過ぎた今、何を思い、そして何を見出したのかー。衝撃の展開と結末で話題をよんだ名作ゲーム『Chaos;Child』の「その後」を、原作シナリオライター・梅原英司が描きだす完全新作がここに登場!