著者 : 浅名ゆうな
華族令嬢の一之宮 菊華は両親を喪い、強欲な叔父夫婦に育てられた。淑やかに躾けられた美しい人形のような菊華は、年頃を迎え、老人の後妻として売られそうになる。 たまらず家を飛び出しはや五年ーー。 貿易船にもぐりこんだ菊華はイギリスに停泊する船でしっかり者で目端の利く下働き(男)に成長していた。愛する骨董品に携わる仕事で、将来は自分の骨董店を持つのが夢だ。 そんな折、貿易商会の会頭である東堂政宗が船を訪れる。 彼と因縁のあった菊華は女性だと暴露され、なぜか彼と結婚することに……!? 豪華絢爛なアンティークジュエリーと陰謀うずまく社交界をめぐる、恋と謎の物語。 第一話 船上の偽装結婚 第二話 いわくつきのシノワズリ 第三話 根付に宿る記憶 第四話 アクロスティックジュエリーの暗号 あとがき
竜に守られた国、シュティアーツ王国。栄えある聖竜騎士団の総団長に就任したのは、従軍経験のない十七歳のエレノア姫だった。通称「妖精姫」。人形めいた容姿で変わり者と揶揄される11番目の王女だ。王国の歴史上初のドラゴンのパートナーを持たない総団長に、団員たちは反発した。けれど針のむしろのエレノアに、「氷剣」と呼ばれる副団長のアドルファスは忠誠を誓う。エレノアにも総団長にならなければならない理由があってー「ありのままのあなたのお側にいたい」臆病な姫将軍の伝説が、ここから始まる!
強突く張りと悪名高い「死の森の魔女」。その正体はお人好しで酒好きな年若い魔女リコリスだ。ある日、国王ディルストから依頼を受ける。国内で若い女性ばかりが眠りから目覚めない怪事件が起こっているらしい。リコリスは王兄ゼルクトラ、使い魔ノアとともに調査を開始する。けれどゼルクトラの冷酷な一面を知り、二人の関係に溝ができてしまう。さらにラナンキュラスに攫われて、リコリスはどこかの屋敷に閉じ込められてー「別に私は強くないわ」。ウィッチ・カプリチオ・ファンタジー待望の第三巻。
泣く子も黙る悪名高い「死の森の魔女」。後を継いだ魔女の孫娘のリコリスは、訪れる人々の悩みを聞き、時に秘薬を処方する。珍しく使い魔ノアが不在にしたある日、黒髪の美少女が「死の森の魔女」を訪ねてくる。けれど客を装う彼女も凄腕の魔女で、なぜかリコリスは一方的に敵視され攻撃される。王兄ゼルクトラに助けられたのもつかの間、その出会いはリコリスに執着するレナルドとの再会にも繋がってー「私は声すら上げない人間を助けたりしない」お人好しの魔女をめぐるウィッチ・カプリチオ・ファンタジー。
死の森には魔女が棲む。気まぐれで人嫌い、偏屈者で凄腕の…。「死の森の魔女」ことリコリスは祖母の後を継ぎ、使い魔の白フクロウと森で静かに暮らしていた。ある日、病弱と噂の若き王弟ゼルクトラが訪ねてくる。彼が求めたのは安らかに死ねる毒薬。リコリスは断り追い返すが、その後なぜか家に入り浸られるように。さらにリコリスは王家から呼び出され、変化のない日常から騒々しい表舞台に引きずり出されー「魔女の秘薬は、簡単には売れないわ」。魔女の薬をめぐるウィッチ・カプリチオ・ファンタジー。
「カディオ・グラントを必ず手に入れるわ」極悪令嬢・ローザリアは天然騎士・カディオに片想い中も距離は縮まらない…そんな時、密入国した隣国の王子と出会う。この世界は乙女ゲームで、シナリオでは彼と婚約して反逆を企み、悪の道へ進むらしい。だが事情を知らないローザリアは、無自覚にルートを改変!どんな手を使ってでも、カディオを捕まえるーって平穏な日々は訪れるの!?WEB発・最恐の悪役令嬢、本領発揮!
寂れた佇まいの「佐倉書店」。偶然書店に入った康樹はそこで、しつこく珈琲を勧めてくる最高に野暮ったい女性、藍子に出会う。佐倉書店の店長だという藍子は万引き犯も見逃してしまう程のお人よし。加えて書店は常連客しかおらず、赤字続き!誰にでも優しく、のほほんとしている藍子を見かねて、康樹は何度も彼女を助けることに。そのうちに、康樹は狭い範囲でひっそりと生きる彼女を、ひらけた世界に連れ出したいと考えるようになってー。小さな謎解きと、切なさがはじける青春初恋小説、全4編。
陰で“極悪令嬢”と恐れられる侯爵令嬢・ローザリア。レスティリア学園に通う王弟・レンヴィルドと騎士カディオとの仲が深まると、私が「正ヒロイン」だと名乗る少女が現れて…実はこの世界は“乙女ゲーム”で彼らは転生者だった!?そんな設定つゆ知らずなローザリアは、攻略対象を次々と籠絡していき?「これだけの非道を、ただの役柄で演じられるとお思い?正真正銘、極悪令嬢ですわ」WEB発・最強の悪役令嬢、爆誕!
みさきは母が営む小さなクリーニング店を手伝いながら、推理小説家を目指して投稿生活をしている。 そんな彼女の日課は、お客様の様子を観察して、人となりや私生活を推察すること。 たいていのお客様のことは分かるけれど、ひとりだけ私生活がまったく見えないお客様がいる。 橘千尋様。 いつ見ても完璧な絶世の美女なのに、出されるクリーニング物は仕立ての良い男物のスーツのみ。 結婚しているようには見えないし、そもそも生活感すらまるでない。 そんなある日、クリーニング店でみさきが男性に絡まれていると、偶然来店中だった千尋が助けてくれた。 だけど「順番くらい頭の悪いクソガキでも分かりますよ」とすごんだのは男性の低い声! 完璧美女の橘さんは実は男性!? それがきっかけで、みさきと千尋はクリーニング店で起こる小さな謎を次々解決することに! 読めばちょっとだけクリーニングにくわしくなれる!? クリーニング屋さんで起こる、ふんわりほっこりミステリー。