著者 : 神崎あおい
「人を殺したいと思ったことある」-昼休みの屋上で。親友のエミリにそう尋ねられたときは、そんな気持ち、あたしの中にあるかどうかなんて考えたこともなかった。あたし、水野流花、17歳。「ルカは優等生だもん。そんなことしなくたって怖いモンないよね」というエミリの言葉どおり、殺人なんてあたしにはまるっきり縁のないこと。そう思っていたのに…。
“悪”の絹子を捜し、亜空間を旅するチョコたちを待ち受けていたものは、いったい…。果たして絹子を見つけだし、戦いに勝利することができるのか。ヨコハマを守ることができるのか-感動のシリーズ最終話。
“悪”の黒田絹子が乗り移った、クローン美鈴を倒すには、もう一人の指輪の乙女を捜し出す以外になかった。佐竹麻由-彼女の、包帯に隠された左手には、もしかしたら…。果たして、四番めの指輪の乙女なのか。絹子が、文豹が、指輪を狙っている。チョコ、早く指輪を手にしないと、あたしたちのヨコハマが危ない。ついに、指輪の封印は解かれた…。
睦美の指輪の行方を追い、チョコが訪れたのは、“狂花”と名乗る中国人の家であった。あやしいまでに美しく、花の咲き乱れる庭。そこで、彼が紹介してくれた娘の紅華。彼女の左手には、なんと、青く光る指輪が…。そう、あの、美鈴のクローンではないか。狂花氏とは、いったい何者なのか?そして、“魔女”の顕現が迫っているいま、チョコは指輪を手にすることができるのか…?時間はなかった。ヤマトの命と同様に…。
あたし、北条遥。パパがニューヨークへ赴任中のため、気ままなひとり暮らしの高校生。こんなあたしが、“運命の出会い”を感じたのは、ある満月の夜のこと。何者かに襲われそうになった、あたしを助けてくれた、狼のマスクの謎の人物に。もう一度、彼に会いたい…。なんて、ロマンチックな気分に浸っていたら、大事件が。パパと再婚したという外人が現われて…。いったい、どうなっているの。
チョコの兄・圭樹が、バイオテクノロジーの研究所をもつ『朱文亀記念病院』を見学するために、留学生の金麗を連れて横浜へ帰ってきた。しかし、そこは朱一族がらみの病院。監禁されているヤマトを救出し、兄の身を守ろうと潜入したチョコたちは、人造人間をつくりだす実験を目撃してしまう。さらに、金麗と、第三の指輪を持つ睦美に似た女性が、壁の中へ消えていく…。朱一族との戦いが、ふたたび始まった。
横浜港から出航した豪華客船、セント・ヴァレンタイン号が妖魔に襲われた。エドワードの血をひく光を捕え、生け贄とするために…。高島家の特性を、すべて備えて生まれたとはいえ、わずか五歳の光に、どうやって妖魔が倒せようか…。魔道士・光の誕生から、チョコたちとの出会いまで、“神秘のベール”に包まれていた、エディの過去の物語が、今ここに明かされる。
聖シルク学園は、朱一族のものとなった。そこでチョコたちを待ち受けていたものは、“転入生”として各クラスに配置された朱の手先と、相次ぐ災難…。一族の復讐は、まだ終わっていなかったのだ。そして第四の指輪を手にするのは、チョコたちなのか、それとも…。すべては、運命の日“聖シルク学園祭”にあった。学園祭のメイン・イベント。『ミス山手コンテスト』で何かが起きる。
美しく、きれいになりたい-。そんな少女たちの願いをかなえてくれるはずの、エステティックサロン“チャイナ・ビューティー”。ところが、そこへ通う少女たちの様子がおかしい。微かに感じる妖魔の気…。女実業家、朱美鈴の企らみとは、いったい何なのか?そしてヤマトまでが、少女たちをどうしようというのか。あたしは、エディたちとともに、敵地“チャイナ・ビューティー”へと乗り込んだ…。
あたし、今井亮子。きのう、小6のときから憧れてきた松本樹クンと感激のファーストキス。デートまでこぎつけたんだけど、彼、おばあさんのぐあいが悪くなって約束の場所に来れなかったの。でも、そのとき、樹は、新体操でオリンピック・クラスの下級生、美少女の黒川リナといっしょだったんだって。樹、あの約束は、ウソだったの…?吉田栄作さんのヒット曲、イメージ小説。
北海道で獣医の勉強をしている、あたしのご自慢のお兄ちゃんが、とつぜん帰ってきた。その直後から、異様な出来事が起こりはじめる。ある朝、姿を消したお兄ちゃんを探していると、たちこめた霧の中に石になった女の人を発見。さらに、車の中で石化している人も。そして、まわりに漂う“魔”の空気。けど、強い妖気のむことには、お兄ちゃんと一頭の犬…。新しい妖魔はどこに?そして、妖魔をあやつる者は、いったい誰なの?
1年間、想って想って、がんばってきたのに、ヒデヨシさんからかけられた言葉は、「親友の滝とつきあってくれない?」だった。どうして?ヒデヨシさん!でも、そのわけはすぐわかった。あたし早野香が入団している“ヨコハマまりん”が公演をまぢかにひかえた夜、座長の沢村さんの新妻の槙子にヒデヨシさんが愛の告白をしてるところを見てしまったの。ショック!もう、あたしには誰もいない?意外な恋の結末、読んでね。
バーン!扉がたたきつけられるように開いて、「結婚するな、しちゃいけない!」。声が礼拝堂にひびきわたる。いとこの結婚式に乱入した人-。これが、あたし小寺早野香とヒデヨシさんの出会いだった。そのときの彼、素敵なの。生き生きとしたあの顔、声…。ああ、いま、彼に会いたい!彼、小さな劇団に入ってるの。で、あたし、母の猛反対をおしきって、幼なじみのシンくんの協力で劇団に入ったら、彼には強力なライバルが。
第二の指輪のかくし場所がわかった。有名な建物の上よ!わたしチョコとエディ、おシマの三人が真夜中にかけつけると、そこには、指輪を横取りしようと待ちうける、水魔ブロケルと水ドラゴンが。しかも、炎の妖魔アインの乗り移った桜木大和までが現れた。第二の指輪を手に入れれば、妖魔をおさえる力が強力なものになるけど、妖魔に奪われたら、もう、あたしたちの力では、妖魔を倒せない。指輪よ、あたしを助けて。
横浜の地に百年前、妖魔を眠らせた黒田絹子があたし北村千代子の夢に現れて言ったの。“指輪は他にもあります。全部集めなさい”って…。そして今朝、そのことをエディ=高島くんに話そうと思ったとたん、倒れてしまうし、お嬢様学校の聖グレースから千葉登美子って子が転校して来る。何かが起こる。はたして、指輪について書かれた本を探しに桜木学園長の家の“蔵”に忍びこむと、夜の闇の中で水魔ブロケルが私を待っていた。
夢の中に出てきた妖魔が、ついに現れた。耳をつんざく吠え声を発したかとおもうと、炎を吐いて鉄の扉を溶かし、跳びかかって人間をかみくだく。妖魔キマイラ!そのキマイラが、おシマのかわいがってる美少女のミクモにのりうつってたなんて!あたし、北村千代子と、おシマ(有栖川志真)、エディ(高島光)は、ミクモに、きびしく悲しい秘密があることを知り、キマイラを狂暴にさせた人間をつきとめます。応援してね。