著者 : 紅玉いづき
未曾有の大地震が首都・東京を襲った後、復興の名目で湾岸エリアに大人の街ーカジノ特区がオープンしてから長い時が経った。今宵も、街を象徴する少女サーカスでは、古き文学者の名を冠する精鋭たちが舞台へと踊り出る。が、あるとき花形の空中ブランコ乗り・片岡涙海が練習中に落下。身代わりとして、そっくりの双子の妹・愛涙が舞台に立つことになるが、その命が狙われて…?嘘を背負うふたりの少女の青春ミステリ!
大地震から一年後、東京・湾岸エリアにはカジノと少女サーカスが誕生。その開発時、生徳会グループの建設現場で責任者が自殺した。それは女子学生・マリナの父で、彼女はその謎を探るうち、少女サーカスの団員募集を知る。真相を知るためこの街で生きると決意し、空中ブランコ乗りを志す中、権力者である生徳会代表・鷲塚と出会いー?裏で蠢くカネと欲望、喝采と熱烈なファンレター…“嘘”で立ち向かう少女の熱狂青春ミステリ!
ーこの婚礼に祝福を。長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。その戦いに終止符を打つため、ひとつの約束がなされた。それは、想い人さえ喰らうほどの激情をもつ“雪蟷螂”と呼ばれるフェルビエ族の女族長アルテシアと、永遠生を信仰する敵族、ミルデの族長オウガの政略結婚だった。しかし、その約束の儀は、世代を超えて交錯する人々の想いにより阻まれてしまう。極寒の地に舞う女達の恋の行方は…。書き下ろし異伝「悪魔踏みの魔女」を収録。
海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれるその少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドール家に生まれた。しかし、魔術の才に恵まれず、落ちこぼれと蔑まれていた。そんなある日、神殿の書庫の奥に迷い込んだ彼女は、数百年前に封印されたという“人喰い”の魔物と出会いー。「ねぇ、ママって、なに?」これは、人喰いの魔物と、彼のママになろうとした少女の、切なくも愛おしい絆の物語。全編に亘り修正を加え、王国の末姫の回想を描いた掌編「黒い蝶々の姫君」を初収録。
「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のリターン」)。ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。
忌まれた姫と異形の王子の、小さな恋のおとぎばなし。「星よ落ちろ、光よ消えろ、命よ絶えろ!!」全知の天に運命を委ねる占いの国ヴィオン。生まれながらにして毒と呪いの言葉を吐き、下町に生きる姫がいた。星と神の巡りにおいて少女エルザは城に呼び戻され隣国に嫁げと強いられる。唯一の武器である声を奪われ、胸には星の石ひとつ。絶望とともに少女が送られたのは聖剣の国レッドアーク。迎えたのは、異形の四肢を持つ王子だったー。書き下ろし番外編「初恋のおくりもの」で初めて明かされるある想い。『ミミズクと夜の王』姉妹作。
魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。加筆修正の末、ある結末に辿り着いた外伝『鳥籠巫女と聖剣の騎士』を併録。
呪われた島から旅立ち、逃亡の日々を送ることになった孤独の悪魔を背負う男ヨクサルと死霊術師の孫娘シュガーリア。世界から失われつつある異端を救う道行きの中で、彼らは人ならざる有翼種の血を引く子供、ビーノと出会う。帝国の謀略が蠢く砂漠の街、バフハに潜入した彼らに追っ手が迫る中、ヨクサルは自分の罪と過去に直面する。孤独と幻想のあわいで、シュガーリアの身を焦がしたのは、初めての恋の激情だった。
「あなたを愛するために、ここまで来たんだもの」黒い海を越え、呪われた島にやってきた美しい少女、シュガーリア。今は滅びた死霊術師の忘れ形見である彼女が出会ったのは、大罪人の男、ヨクサルだった。彼は無数の罪をその身に刻み、背負う悪魔は、『孤独を力にかえる』というー。「あんた、何様のつもりだ」「わたしはシュガーリア。この世界で最後の…死霊術師の孫娘よ」愛など知らない男と、愛しか知らない少女が出会った時、末路を迎えたはずの物語が動きはじめる。水銀糖の少女の、命をかけた最後の恋は、滅びの運命に抗うことが出来るのか。
長き旅路の果て、ニル・カムイの核心を成す伝説の魔城、「契りの城」に集った革命軍、黄爛軍、ドナティア軍、そして天凌府君軍。それぞれの思惑が激しく交錯する四つどもえの死闘のさなか、スアロー、婁、エィハ、忌ブキ、禍グラバら五人の英雄たちはそれぞれに秘められた“天命”へと導かれ、ついに“赤の竜”と対峙するー!!至高の最終決戦が今始まる!!
伝説の魔城「契りの城」の奥深くに辿り着いたスアロー、婁、エィハ、忌ブキ、禍グラバら五人の英雄たちの前についに現界した“赤の竜”!すべての運命を賭け合った至高の最終決戦を通じて描き出される人と竜、そしてこの世界そのものの“新しいかたち”とはー!?英雄たちの長き旅の終わりにふさわしき、瞠目必至の決着と伝説の完成を読撃せよ。
“死者の王”として復活を果たした〓震戒(ロー・チェンシー)こと天凌府君が呼び覚ます還り人の群れによって、蹂躙の限りを尽くされるニル・カムイの大地。そのさなか、“赤の竜”を殺す方法を唯一人知る巫女“喰らい姫”の託宣に従い、忌ブキたち革命軍、ドナティア軍、黄爛軍、そして天凌府君軍が一堂に集うとき、人と竜とが契りを交わしつくられたという伝説の魔城“契りの城”が屹立するー!いよいよ迫り来る最終決戦!!
オガニ火山での悲しき戦いを終え、ニル・カムイの革命軍の王たらんことをついに決意した忌ブキと、絶対の忠誠を彼に誓うエィハ。次第に明かされていく不死商人・禍グラバの複雑な過去。“黒の竜”から褒美を授かるスアロー…。“混成調査隊”のメンバーそれぞれが抱えた思惑の裏側で、しかし、婁震戒の愛剣・七殺天凌が妖しく光るー。予測不可能、驚天動地の“結末”を読撃せよ!
伝説はついに裏切りの夜を越えた…。“混成調査隊”から劇的な離脱を果たした婁震戒の凶行によって一触即発となった事態の打開を図るため、各国はニル・カムイの首都・シュカにおける親善会議に先駆けて「夜会」を開くーが、その会場に突如として迫る“赤の竜”の影!革命軍、黄爛軍、ドナティア軍が三つ巴となる激戦のさなか、忌ブキに次第に芽生えていく“王”としての意志は、この島を救うのか、それとも滅ぼすのか。激動と狂瀾の果てに英雄たちを待つ驚愕の賽子の目とは!?
世界の覇権を懸けて争う巨大国家・ドナティアと黄爛との狭間に位置する謎めいた島国、ニル・カムイ。その守護神とも言える“赤の竜”に突如生じた異変の原因を突き止めるべく組織された“混成調査隊”のメンバーたちに、この島の運命は委ねられた!救うのか。滅ぼすのか。それとも、“革命”かー。TRPG(テーブルトークRPG)の手法を用いて物語を描き出すRPF(ロール・プレイング・フィクション)企画第一弾、虚淵玄×奈須きのこ×紅玉いづき×しまどりる×成田良悟が紡ぎ上げる奇跡の物語。これぞ五人の英雄が織りなす、最高の冒険譚!
世界の富を一手に握ると噂される不死商人・禍グラバとの合流を果たした“混成調査隊”のメンバーは、様々な思惑と謀略の渦巻く中、島の守り神たる“赤の竜”が狂乱した原因を突き止めるべく竜の棲まうオガニ火山へと歩を進める。そこには、かつてない“激戦”が待っていた!救うのか。滅ぼすのか。それとも、“革命”かー。TRPG(テーブルトークRPG)の手法を用いて物語を描き出すRPF(ロール・プレイング・フィクション)企画第一弾、虚淵玄×奈須きのこ×紅玉いづき×しまどりる×成田良悟が紡ぎ上げる奇跡の物語。これぞ五人の英雄が織りなす、最高の冒険譚!
皮肉屋の青年・叶義は幼い頃、あやかしの神隠しに遭って以来、いかなるものも“視えないものはない”という。妖しい美貌を持つ飴細工師・牡丹はその手で“つくれないものはない”というー。二人の青年が営むは、世にも不思議な妖怪飴屋。奇妙な縁に惹かれた彼らは、祭り囃子の響く神社で今宵も妖怪飴をつくりだす。人と寄り添うあやかしの、形なき姿を象るために。あやしうつくし、あやかし飴屋の神隠し。
同じ名字に、同じクラス。春に進学したばかりの八木商業高校で、偶然に出逢ってしまった“佐古野”郁美と“佐古野”灯馬。すぐにクラスメイトから「夫婦」とはやしたられるようになり、憂鬱な日々を過ごしていた郁美だったが、ある日、灯馬のアイディアで、ふたりは夫婦の秘密を共有することになるー。星海社ウェブサイト『最前線』にて“いい夫婦の日”に公開され、イラストを担当したHERO自身のコミカライズでも話題を呼んだ表題作に書き下ろしを新たに二篇加え、ついに単行本化。今、スマートフォンを通じて掌の中にある恋を描いた、紅玉いづき×HEROのタッグで贈る最新作。
伝説の魔城「契りの城」の奥深くに辿り着いたスアロー、婁、エィハ、忌ブキ、禍グラバら五人の英雄たちの前についに現界し、闘いを挑む“赤の竜”!彼らの持てる限りのすべての運命を賭け合った至高の最終決戦を通じて描き出される人と竜、そしてこの世界そのものの“新しいかたち”とはー!?英雄たちの長き旅の終わりにふさわしき、瞠目必至の決着と伝説の完成を読撃せよ。