著者 : 結城光流
旭は驚愕した。目が覚めると、大学生の自分が若き日のコナン・ドイルの姿になっているーー。 19世紀のエディンバラ、旭を救ったのは言動は粗野だが不思議な雰囲気をまとう少年、ジャック。 元の世界に戻る方法を探るため、旭は彼とその祖母、占術師のアイリーンのもとへ身を寄せることに。 しかしドイルの鞄に残されていた「青いダイヤモンド」と呼ばれる宝石とともに命を狙われて!? 「お前は俺たちに幸運をもたらしてくれた」そう告げるジャックと旭の邂逅がもたらした運命とは? 英国タイムトリップストーリー。
囚われた内親王・脩子の魂蟲を探す昌浩は、益荒から斎の魂が何者かに奪われたと知らされ伊勢に向かう。 対峙した黄泉の魔物が明かした「玉依姫」を狙う戦慄の理由とは? 時を同じくして、冥官の命をうけたもうひとりの陰陽師・榎リュウ斎が動き出した……! 「神を祈る、神に祈る。守り給え。守らせ給え。すべてを」 都で、伊勢で、播磨で。戦いにすべてを懸けた命たちが繋いだのは、一条の希望の光だったーー。 〈厳霊編〉第5弾!
現代東京、大陰陽師・安倍晴明の孫と同じ名をもつ中学2年生の安倍昌浩は、半人前ながら十二神将とともに陰陽師として依頼を受けている。 ある日レストランに出た女幽霊の事件がきっかけで強大な化け物と対決することに! その化け物は、女性を夢に誘い生命力を奪うという。 ついには幼馴染みの彰子も倒れて目覚めなくなり!? 彼女を救うため、一人で戦うことを決めた昌浩は……。現代に生きる“少年陰陽師”の物語、新展開!
穢れの雨が降り続く都。陰気に乱された龍脈を鎮めようと邸を出た昌浩と太陰の前に現れたのは、泉津日挟女だった! 脩子の魂蟲を取り戻すため対峙したその時、成親に潰された昌浩の右肩に激痛が走る! 傷とともに埋め込まれた籠目の術が教えたのは、敵に与した成親の本当の目的だったーー「意地だ。あの大陰陽師安倍晴明の後継と、一度でも呼ばれた者の矜持だ」 兄弟の絆に、黄泉の赤き雷が牙をむく!! <厳霊編>第4弾!
時は現代。安倍晴明やその孫たちと同じ名と性質を持ち、十二神将を供にして陰陽師を生業とする者たちがいた。 今も京都に棲む妖たちが遭遇した、安倍晴明を名乗る禍つものの正体は?(「久方ぶりの再会」) 成親の夢に立った高淤の神に会うため、紅蓮と東京を発った昌浩の京都めぐりの顛末(「遠からんものは音に聞け」)など、 再録&大量書き下ろしで一冊に! 現代に生きるもうひとりの“少年陰陽師”の物語が幕を開ける!
やんぬるかなーー国中に押し寄せる木枯れと死の連鎖。伊勢だけでなく愛宕にまで及ぶそれに、十二神将たちの力は限界を迎えつつあった。 そして都に戻った昌浩と紅蓮が直面する残酷な宿命。 「お前の後継。残る寿命は、--」 しかし昌浩は、再会した藤花の涙に戦う覚悟を決める。あの日、櫻の中に埋めてきた願いを守るために……。 ついに辿りついた智鋪衆の本当の目的、それは最古の咒言を為すためだった! <厳霊編>第3弾!
こない未来の、夢。なかった過去の、夢。溺れたくなるほど、幸せなーー。黄泉の風を呼ぶ歌は人を惑わせ、生気を奪い、夢にひそむ……。それは藤花のいる都だけでなく、伊勢の斎たちにも及び!? 一方、重傷を負った螢のもとに留まる昌浩だが、神祓衆の結界が何者かに壊されてしまう。菅生の郷に迫る異形のものたちを退けるため、向かった先に立ちはだかるのは……大好きな兄だったはずの、成親ーー! <厳霊編>第2弾!
あの歌が、葬列を連れてくるーー使い果たした霊力を回復するため、太陰らとともに菅生の郷へ向かう昌浩。束の間の安らぎを得るが、神祓衆の守り神・大自在天の社が落雷で崩壊し!? 神威を失った神域で甦った黄泉の死者が、螢と時遠に手を伸ばすーー! 一方、リュウ斎や螢が長年苦しめられてきた件は智鋪衆の計略だったと気づき、愕然とする晴明のもとに冥官が現れ……? それぞれの運命が交錯する新章〈厳霊編〉開始!
時は平安、若き陰陽師・安倍晴明と、その無二の親友・榎リュウ斎。彼は、生まれたときからある予言に縛られていた。件の予言ははずれない。その予言は必ず、現実のものとなるーー苦しみながらもその運命に立ち向かい、友として晴明を気に掛け続けた彼の行く末は……(「いつか命の終わる日が」)。その他、昌浩の邸に来た当初の彰子が生家に思いを馳せる一幕「あの日、髪を切ったとき」など、ファン垂涎の6編が短編集になって登場! ※リュウ=「山(やまかんむり)」に「立」
時は平安、京の都。稀代の大陰陽師・安倍晴明の孫である昌浩は、まだまだ半人前の陰陽師。日々、相棒・物の怪のもっくんと修行に励む昌浩だったが、雅楽器の付喪神から神隠しにあった若君を捜して欲しいという依頼が舞い込んできて? その頃、敏次は久しぶりに兄・康史が身罷った朝の夢を見ていた。陰陽 師の見る夢には意味があると言うが、果たしてその真意は……?長い刻を経て、ファン待望の小説「十二刻」が短編集で登場!!
昌浩たちの目の前に現れた智鋪の祭司。その姿は亡くなったはずの比古の従兄、真鉄だった。動揺し攻撃の手が止まってしまう比古をよそに、刻一刻と黄泉への扉が開かれようとしていてーー? <道敷編>完結巻!
ー魂蟲にかかわるひとは、こわれていく。都中に満ちた穢れを祓うため、紅蓮の力を借りて尸櫻の世界を神に祀り上げた昌浩。術は成功したものの、愛宕の異境の郷で聖域の封じに歪みが生じ、予断を許さない状況になってしまう。一方、倒れた敏次を救う手立てが見つからない中、長らく床に臥していた帝の変態が急変する。帝を救うため晴明に極秘の命が下されるが、それは敏次を身代わりに捧げよという内容で!“道敷編”第4弾!
西洞院大路で件を従え、昌浩たちの目の前に現れた人物。それは、すでに亡くなっているはずの柊子の妹あやめだった!彼女の姿に既視感を覚えた昌浩は、妙な胸騒ぎを感じる。そんな折、陰陽寮で敏次が倒れてしまう。彼の魂蟲を取り戻し、件の予言を覆すことを誓う昌浩だったが、全ての出来事が何者かによって敷かれた一本の道のように思えてきてー!?“道敷編”第3弾!
晴明がついに目覚めて喜んだのも束の間、都の木枯れは止まらない。一方、昌浩に助けを求めてきたのは、生き物を食い尽くす黒蟲から逃れてきた柊子だった。しかし、背後に智鋪の祭司の存在があると知りーー?
時は平安。尸櫻の騒動からひと月ほど経ったが、いまだに晴明は眠ったまま。じい様を目覚めさせるため奔走する昌浩ともっくんだったが、巷で起きている失踪事件の現場に遭遇し…?新章<道敷編>スタート!!
死んだと思われていた母親に、偶然再会した咲夜。しかし、彼女は咲夜に関する一切の記憶を失っていた! 悲嘆に暮れる咲夜は、クライスの創始者の元へ連れて行かれるが、そこで衝撃的な事実を知ってしまい!?
十二神将・紅蓮と再会した昌浩は、屍と咲光映を人界へ逃がすことだけを考えていたが、徐々に異常な本性を現す屍に不信感が募り始めていた。そんな時、遠くですさまじい神気のぶつかりあいが起きて!?
敵の凶弾に倒れ、命の危機に晒されたカール。為す術がない咲夜の前に現れたのは、クライスのドクトア・ジーンだった。警戒する咲夜だったが、カールの治療のため、仕方なくジーンについていくことになり!?さらにジーンから、カールを助けたければマクシミリアンの花嫁になれと取り引きを持ちかけられて!?謎のベールに包まれていた真実がついに明らかに!?吸血鬼伝説第6弾!!
「騰蛇は生きている」。尸櫻に神気を奪われ目覚めない十二神将・勾陣。彼女が残した言葉を信じ、昌浩は屍と咲光映を連れて逃げる。しかし、尸櫻の魔の手は、安倍晴明率いる十二神将にまで及ばんとしていて!?