著者 : 絵葉ましろ
天才的な落語の才能を持ちながらも“とあるトラウマ”を抱えて伸び悩む前座の高校生・浮乃家陽太の前に現れたのは…… 「どうして魔王のワシが落語を修行するハメになるんじゃ!?」 ……魔王を名乗る謎の美少女!? ひとつ屋根の下、兄妹弟子として彼女と共に前座修行をすることになった陽太だったがーー 「ちゃんと兄さんって呼べよ!」「嫌じゃ。ヨタはヨタじゃ」 常識知らずな妹弟子の世話に悪戦苦闘(たまにドキドキ)する日々の中、次第に天賦の能力を開花させていく魔王に刺激され、陽太の中に眠っていた落語家としての『異次元の資質』がついに目を醒ます! 現役の落語家が紡ぐ、超本格《落語》物語ーーここに開演!!
季節は夏。猛暑。こんな日は部屋で過ごすのが一番ーーだが。 「まったく忙しいね。こういう時こそこのおビール様方をグイッといきたいところなんだが……じゅるり」 「はいはいただいまー! ……えっ? この後ですか? い、いやあ、仕事中なのでそういうのは……」 ロクでもないいつメンと、海の家でバイトをすることに!? しかも、見てくれだけは良いヤツらだ。トラブル製造機よろしく、 厄介ごとに巻き込まれるのは目に見えておりーー? さらに、ご近所さんは超人気Vtuber? 正ヒロイン候補の妹属性JK? さらにこじれるモラトリアム、第二弾!
大学近くで一人暮らしを始めて3ヶ月。 その部屋にはーー文芸サークルの清楚系美少女・西園寺春香が常に入り浸っていた。 その可憐な見た目とは裏腹に、お酒に依存する彼女にとって、深酒で寝坊しても講義に間に合うこの部屋は都合が良いらしい。 「襲えるなら襲ってくればいい。でも君、ボクをどうこうするつもりはないだろ?」 と、朝も無防備な下着姿を晒しながら安心しきっている。 「ちょっとぐらいなら相手するよ?」 なんて挑発もしてきてーー。 さらに、彼女のほかにも大学でも有名なS級美少女たちが理由をつけては部屋に転がり込んできてーー!? 彼女が依存してきたものは、彼と過ごす中で形を変えるーー。
夏、到来。 家族水入らずな入鹿家にも、 夏のイベントはたくさんやってくる。 夏休みのお泊りで花火をしたり、 海に行ってみんなで水着になったり、 さらには夏祭りに浴衣で行ってーーえ、両親が離婚の危機!? 俺と久留里と四葉で、新しい家族に!? だが、そんなイベントや騒動で、 いつも以上にはしゃいだり落ち込んだりしそうな妹の久留里の様子が、おかしい。 いつもベタベタしてきたのに、大人しすぎる。 だが、その理由は簡単だった。 「私、この間───戸籍謄本取った」 俺達の血がつながっていないことを、知ってしまったのだ。 秘密の決壊で、兄ガチ勢な妹との関係は、さらなる深みへーー
妹の久留里は超絶ブラコンだ。 俺と目が合うたび抱き着いてくるし、 膝に乗ることや手をつなぐことをいつも狙っている。 「えへへ。お兄ちゃん。大好き!」 にへっと笑う久留里が俺と同じ高校に入学した日の深夜。 両親から俺は、妹自身も知らない衝撃的な真実を告げられる。 「光雪くんと久留里ちゃんは、血がつながってないんだ」 え、俺と久留里が義理の兄妹なの!? それはヤバいーー 「お兄ちゃんと血がつながってなかったら……結婚するよ!」 俺の妹は、常々こんなことを言うやつなのだ! 兄ガチ勢な甘えん坊義妹との兄妹関係は、一つの隠し事で変化し始め!?