著者 : 葉山透
「あなた達に、そろそろチームを解散して欲しいの」 このままでは取り返しのつかない失敗が起こるかもしれないからーー。 そう理彩子と孝元に告げられた沙耶とユウキ。自分たちは大丈夫だと示すために、湊も巻き込み、黄泉比良坂だと噂される事件現場へ向かう。 そこで三人を待ち受けていたのは、次々と蘇る死者の群れだった。 シリーズ史上最高難易度の事件を乗り越えた先に待つ、三人の未来とはーー。 第一話「坂」 第二話「培」 閑話「誕」
グラキエスによる全有機生物の全滅という人類存亡の危機を前に、ADEMはフリーダムを配下に収めシベリアへと向かわせていた。 シベリアでは、あきら率いるLC部隊とロシア軍の作戦指揮全権を由宇が持つことになった。自らの能力を解放すると決心した由宇は周囲の想像を遥かに超える戦術を展開し、戦況を優勢に持ち込み始める。 一方、闘真は巨大な脳を前に、自分が置かれている状況を把握できずにいた。その時、目の前に峰島勇次郎が現れ、謎めいた言葉で闘真に語りかける。闘真は己の禍神の血を御し、絶対的当主である不坐に抗うことができるのかーー。 一章 贈り物 二章 Siberia 4 三章 禍神の血 エピローグ
ロシアで再会した闘真と由宇だったが、闘真は鳴神尊の封印を壊し、禍神の血は解放され完全に目覚めてしまう。出生の謎も、禍神の血と峰島勇次郎との因縁も明かされた今、闘真の存在は世界を壊しかねなかった。それでも由宇は闘真と一緒に歩める道を示そうとし、二人は新たな絆を手にする。麻耶や勝司はこれからの真目家の在り方を模索し、ADEMはグラキエス殲滅作戦を実行するために国際社会で戦う。 そんな中、すべてを超越する存在、峰島勇次郎の実験が、いよいよ始まろうとしていた。禍神の血と、もう一人の自分に向き合う闘真。そして、父との関係に決着をつけようとする由宇。二人が選んだ結末の先にあるものはーー。 電撃が贈るレジェンド・ハードアクション、ここに堂々完結! プロローグ 一章 グラキエス殲滅 二章 観測 三章 峰島勇次郎 エピローグ
殺生石ーーそれは凶悪な毒の大気を発し命あるものを死に追いやる、呪わしい巨石。 かつて沙耶とユウキを窮地に陥れ、ユウキに大怪我を負わせたそれが、いま新たに発見された。調査に向かった理彩子を追った沙耶とユウキ、渋々それについて行った湊。そんな三人が捕われたのは、どちらを向いても脱出不能の、まさに無限回廊と化した空間だった。 殺生石、そして九尾の狐の気配に満ちた閉鎖空間から脱出する術は? 究極の攻撃を放つ九尾の狐を倒す術は、果たして存在するのかーー。 絶体絶命の状況下で、湊の科学的推理が冴えわたる!
強大な怪異をも一刀で斬り伏せる、美しき怪異討伐の手練、赤羽夏蓮。若き日の孝元が恋した彼女は、しかし怪異に絡む事件を経て姿を消した。 その後彼女の行方を知った孝元は、一人の少年に出会う。その少年こそ、母譲りの強大な法力を持つ夏蓮の息子、赤羽ユウキだった。 そして時は経ち、ユウキの前に彼の父と目される科学者が現れる。いわく、ある薬で法力を消すことができるという。それはまさに、科学で怪異をねじ伏せるがごとき事態。 あろうことかユウキは薬の力で法力を失い、クラスメイトと怪異事件に巻き込まれてしまうのだった。
怪異を知る者でもにわかには信じがたい、神話上の存在。だが、それはいた。身長2000メートル、超弩級の怪異。ダイダラボッチの出現は終末すら予感させるものだった。そのひと足で町が壊滅する。動く天災に国家機関も動きだす。防衛省幹部、幕僚らが居並ぶ席に、ラフな青年がひとり。場違いな雰囲気をこれ見よがしに発散する湊である。だが、湊の驚くべき発案に、周囲の目は変わる。それは神話を現代物理学で解明する、神への挑戦とも言えるものだった。
怪異を知る者でもにわかには信じがたい、神話上の存在。だが、それはいた。身長2000メートル、超弩級の怪異。ダイダラボッチの出現は終末すら予感させるものだった。そのひと足で町が壊滅する。動く天災に国家機関も動きだす。防衛省幹部、幕僚らが居並ぶ席に、ラフな青年がひとり。場違いな雰囲気をこれ見よがしに発散する湊である。だが、湊の驚くべき発案に、周囲の目は変わる。それは神話を現代物理学で解明する、神への挑戦とも言えるものだった。
怪異が蠢く禁断の館。その最奥にいたものとはー元気に泣く人間の赤子だった。赤子は立派な少年と少女に成長する。だが、そのささやかな平穏は破られる。赤子が怪異の子だという資料の流出。二人は追い詰められていく。かくして退屈な依頼に殺されそうだった湊の登場である。なぜ怪異の館に赤子はいたのか。二人は本当に人間なのか。不可思議な事象に湊の知性は驚くべき論理的解決を見出していく。だが見過ごした一つの可能性。それが恐るべき事態を引き起こすのだった!
霊を降ろしている様子はないのに、その霊と完璧に対話してみせる。湊達はいぶかるが、主催者は総本山から野に下った切れ者でしっぽをつかませない。0能者対詐欺師? トリックスター達の勝負の行方は?
豪華客船クルーズ、もっとも縁がなさそうな場に湊達はいた。船幽霊を退治するという簡単至極な依頼に、湊は放蕩しまくり、依頼人にひんしゅくをかう始末。ところが、想像もしない事態が発生し!?
地球上の全生物の滅亡が目前に迫る中、由宇がついにその地に立つ。これは偶然か必然か。このシベリアに 「遺産」 の原点に関わるすべての者が揃ったのだった。 峰島と真目家の確執を知る女性スヴェトラーナ・クレール・ボギンスカヤの失われた過去。セルゲイの後継者と目される狂える天才イワン・イヴァノフが握る秘密。 彼らと由宇が交わるとき、封じられていた歴史の扉が開かれる!? 生存が絶望視される岸田達の消息は? グラキエスから逃れるため、闘真達一行が繰り広げる決死の逃避行の行方は? 怒涛の展開に目が離せない!
死なない死刑囚を殺して欲しい。まるで、矛盾しているかのような奇妙な依頼。対面を果たした死刑囚は物静かで端整な面立ちの青年だった。だが、その本質を知れば慄然とする。不死者ゆえか、死を愛する殺戮者。しかも、あらゆる方法をもってしても蘇るというのだ。自分の死が楽しめないから殺すのだとうそぶく青年。いかなる怪異が不死をもたらしたのか、本当に殺すことはできないのか?異端者、湊の知性がその謎に挑む。
江戸時代ー寛延年間に村人すべてを殺戮したという怪異「鏖」。長く封じられていたはずのそれが、眠りから覚めた。総本山、御蔭神道の名だたる手練が犠牲となり、関係者を震撼させていた。へそ曲がりで有名な九条湊の仕事を選ぶ基準は、「面白いかどうか」だという。人を跡形もなく吹き飛ばす、前代未聞の怪異ーだが湊の腰は重い。皮肉げに「解決してみせるが、期待はするな」と不可解な言葉を放つ湊。実はこの事件には恐るべき秘密が潜んでいた。
科学が隆盛を極める現代。だが、その片隅にひっそりと息づく異形のものたちがいた。存在を知る一部の者たちは、それを「怪異」と呼んだ。当然、怪異を相手にする生業もある。修験者、法力僧、呼ばれ方は様々だが、その中でひと際変わった青年がいた。九条湊ーどこか斜に構えたクセのある青年だが、彼が同業者から疎まれているのはそこではない。霊力、法力、神通力、彼はそんな力を一切持っていない。それにもかかわらず怪異を倒すという。その手腕は驚くべきものだった。
最果ての地シベリアで遺産汚染が発生。かつて人類が経験したことがない最悪の事態が起こりつつあった。 その頃、由宇は地下深くの牢獄に自ら閉じこもっていた。闘真との決別は彼女から全てを奪い、かつての孤高の天才に戻してしまう。 己を知るため真目家に戻った闘真。そこに「ロシアにいるクレールの母に会え」との要請がくる。 クレールのため、そして禍神の血の本質を知る者に会うため。闘真とクレールは恐るべき未来が待つとも知らず、ロシアへと旅立つのだった。 二人の再会はいつ!? 驚展開の新章突入!
海星 VS ADEM・米国第四艦隊連合軍。 もはやそれは戦争と呼べるものだった。 黒川の万全の布石は、世界最強の軍事力を誇る米国すら凌駕した。 ニミッツ級空母は炎上し、戦いは海星の圧倒的優位に進む。 フォーツー・ポイント。 深海2222メートルに沈むフリーダムの機内に闘真と由宇はいまだいた。 脱出を図る二人だが、忽然と闘真の前から姿を消す由宇。 由宇を救出できたというのは自分の願望が見せた幻なのか? 憔悴する闘真の前に現れたのは、因縁の敵・ベルゼブルだった! 有効な手だてがないまま沈黙する伊達。 勝利を目前とし、最後の一手を放つ黒川。 世界の命運が懸かった戦いの行方は!?
人に出会いあり。 人に歴史あり。 あの人にもこんなことがあったのです……。 【CASE.1】 まだ新人の頃の八代一。 NCT研究所で出会ったのはやけに偉そうなちびっ子の由宇と、人がよさげな岸田博士だった。 そしてなりゆきで緊急事態を3人で解決することになるのだが……!? 【CASE.2】 ブラコンとからかわれる真目麻耶。 だが彼女と闘真の最初の出会いは最悪だった……。 「電撃hp」 で掲載され好評を博した2編のほかに、書き下ろし 「初めての遺産事件」 を収録。 それぞれの出会いを描いた短編集がついに登場!
人に出会いあり。 人に歴史あり。 あの人にもこんなことがあったのです……。 【CASE.1】 まだ新人の頃の八代一。 NCT研究所で出会ったのはやけに偉そうなちびっ子の由宇と、人がよさげな岸田博士だった。 そしてなりゆきで緊急事態を3人で解決することになるのだが……!? 【CASE.2】 ブラコンとからかわれる真目麻耶。 だが彼女と闘真の最初の出会いは最悪だった……。 「電撃hp」 で掲載され好評を博した2編のほかに、書き下ろし 「初めての遺産事件」 を収録。 それぞれの出会いを描いた短編集がついに登場!
NCT研究所陥落を阻止したものの、遺産の情報を奪われてしまった由宇たち。失意の由宇をあざ笑うかのように黒川は暗躍する。 驚異の遺産の力、マモンの頭脳、黒川の謀略の前に、遺産犯罪組織や国家はあまりにも無力だった。 神出鬼没に世界各地の違法遺産開発機関を黒川は攻撃する。 多数の死者が出る一方、世論は黒川を英雄視する向きも出てくる。心揺らぐ由宇だったが、そんな彼女を闘真と麻耶は励ますのだった。 そして…。アメリカ第四艦隊が沈没したフリーダムをサルベージしようとするこの時、由宇たちはここを決戦の場に選んだ。 世界最高峰の頭脳と冷酷な悪魔の最後の戦いが、ついに始まった!