著者 : 蒼井湊都
お忍び旅の途中で敵国の襲撃に遭遇し、街の娘たちとともに捕らえられてしまった王女アイシャ。「赤眼の獅子」と恐れられる将軍カディルに夜伽を命じられても、毅然とした態度を崩さないアイシャは、かえってカディルの興味をひき、奴隷として彼の屋敷で働くことに。だが、王女の身分を隠したままカディルと過ごすうち、アイシャは敵であるはずの彼を心配している自分に気づいて!?許されない恋にときめく、ドラマチック・ラブストーリー!
砂漠の領主の人質花嫁となった皇女の恋! 皇女という身分にありながら、触れた者の心を読むことができる異能の左手を持つために、周囲の人々から恐れられ、避けられてきたラティーファ。 激しい政権争いの末、皇帝に即位した異母兄アデルに命令されて、ラティーファは砂漠の僻地で領主をつとめるファイザルに嫁ぐことに。 いままで人目を忍ぶように生きてきたが、ようやくこの政略結婚で国の役に立つことができる、と喜ぶラティーファ。だが、胸をドキドキさせながら迎えた初夜、寝室に現れたファイザルは、ラティーファに鋭い剣を突きつけてきた!! 即位後、暴君と化したアデルがハレムに集めた妃たちは、実質的に人質として扱われており、その妃の中にファイザルの妹がいるという。 「もし妃が命を落すようなことになれば、俺はあなたを殺します」--冷たく告げるファイザルは、ラティーファに慇懃無礼な態度をとりつづけるが、その異能を忌むような態度はみせない。ラティーファは、自分の左手を恐れないファイザルが気になりはじめるて…!? ドラマチック・アラビアンロマンス!
母親とふたり、貧しく暮らしてきた紫那。大貴族の父親に引き取られ、昂家の跡取りとして姫君教育を受けることに。初めて皇宮に登城した日、紫那は宴で得意の舞を披露するが、あろうことか独裁者と悪名高い皇帝・祐辰の前で大失敗!処罰を覚悟する紫那に、なぜか祐辰は自分の補佐官になれと命じてきた!?厳しい顔をみせたり、甘く誘惑してきたり。祐辰の真意がわからず紫那の心は揺れてー。優しい暴君と姫補佐官の中華皇宮ラブロマンス!
公子付き女官と敏腕官吏のすれ違いの恋!? 倭儀族の血を引いて珍しい赤毛の彩佳は、公子の世話係兼女王付きの女官として江国の王宮で働いていた。一生懸命だが口下手で不器用な彩佳は同僚たちから浮いていた。女王のためにもきちんと務めたい、みんなとも仲良くやりたいと苦心しているが、空回る日々… 春、彩佳は新年の祝賀会の手伝いに駆り出されていた。来賓からの赤毛への奇異の視線や、役人たちのささやかな嫌がらせをかわしつつ、彩佳は黙々と給仕する。 仕事を終え、内朝に帰る途中、春園では赤い椿が咲き誇っていた。彩佳はさすがに落ち込んで椿に愚痴る。そのとき、椿の陰から現れた秀敬という新米官吏に「椿の精ですか」などと妙なことを言われ、彩佳は驚いて後宮に逃げ帰る。 女王のお茶会で何故か秀敬と再会。彼は科挙に主席及第した新進気鋭の官吏だった。秀敬は彩佳を天女と勘違いし一目惚れしていたが、改めて昼間会ってやっと彩佳の赤毛に気づき、「てことは倭儀族!?」と驚く。彩佳は傷つき、怒る。あとで秀敬が謝りに来るが、さらに激しい喧嘩になり…!?
江国の王が乱心して五年。王をいさめた第一公主・玉華は、月華楼に幽閉されてしまう。だが近衛将軍・清鳳が反乱を起こして王を討ち取り、解放された玉華は女王として即位すると同時に、清鳳と政略結婚することに…!?玉華は幼い頃から自分の護衛官を務めてくれていた清鳳を心ひそかに慕っていたが、清鳳は玉華に、好きな男を後宮に迎えて世継ぎを作れと冷たく告げる…清鳳と心を通わせることができず、思い悩む玉華は…!?