著者 : 藤ちょこ
高校時代の日本から帰還したヴェルは、元ブレンメルタール侯爵の遺灰の分析結果に首をひねりながらも、中断された育休を再開していく。 手始めに職人たちに子供用プールを手配させ、子供たちとの触れ合いの時間を取り戻していくヴェル。 だがそれも束の間、南方の『ガトル大陸』の探索でアクシデントが発生したため、ヴェルに追加の援軍の要請……つまりは探索の引継ぎが命じられるのだった。 バウマイスター辺境伯領の最南端よりさらに数百キロ南下した位置にあるそのガトル大陸は、恐竜に酷似した巨大なトカゲが跋扈する広大で危険な大陸であった。ヴェルはこの過酷な大地で、戦闘と図鑑埋めをするかのような日々を送るが、喋る恐竜を目の当たりにし、えも言われぬ違和感を覚えるのであった……。
ヴェンデリンとそのゆかいな仲間たちの幼年期、黎明期を描く番外編第三弾! 『よくある貴族の五男の話』:冒険者になると決めた幼きエルの転機とは……。 『お兄さんは心配性』:剣の才に恵まれたハルカは抜刀隊に入隊する。だが、男性隊員たちにモテまくるハルカに、兄タケオミは気が気でなく……。 『イバラの道を歩む』:急に当主となったテレーゼの苦境と奮闘が始まる……。 『真夜中の魔女』:リサは冒険者予備校に入学したはいいが、極度に男性が苦手なせいで登校できずにいて……。 『側室試験』:ヴェルの側室に決まったイーナとルイーゼは、それをよく思わない貴族の令嬢たちに目を付けられ……。 『仕官への道』:今でこそヴェルを酷使する家宰のローデリヒの、苦難の浪人生活とその後とは……。
死闘の末、首だけになったブレンメルタール元侯爵を追って入った地下遺跡の最深部で、ヴェルとエリーゼは突如発生した光に取り込まれ意識を失ってしまう。 やがて目が覚めた二人は、地下遺跡とはまったく異なる場所に飛ばされていることに気付き早速探索を始める。だが、ヴェルだけは終始既知感を抱いていた。 『ここって、俺が高校卒業まで住んでいた佐東市だよな?』 そこは、一宮信吾がリンガイア大陸に転生した商社マン時代から遡ること九年ほど前、高校生であった頃に見知った街並みだった。どうして元の世界に飛ばされたのか、しかもなにゆえ高校時代なのか。 とにかく、今の信吾に会えば何かがわかるかもしれないと、ヴェルはエリーゼとともに彼の捜索と接触を試みるのであった……。
ヴェンデリンとそのゆかいな仲間たちの幼年期、黎明期を描く番外編第二弾! 『カタリーナという名の少女』:ヴァイゲル家が改易され、祖父母に続き両親をも失った幼いカタリーナは、御家再興を決意する。と同時に、友となる家臣を得ようとするが、いくら活躍してもどういうわけか友達ができる気配はなく……。 『衝撃の出会い』:冒険者予備校を卒業したカチヤだったが、未成年では魔物を狩れず不満を持っていた。そんなある日、凄腕の魔法使いリサと出会いパルケニア草原解放作戦参加の糸口を掴む。だがそれは壮絶な日々の始まりであった。 『最後の一週間』:バウマイスター騎士爵領を出るヴェルの送別パーティーのため、食材を集めることになったアマーリエ。ところが、なぜか主賓であるはずのヴェルも手伝うこととなり……。
大人気ゲーム「#コンパス 戦闘摂理解析システム」より3人のヒーローを描く珠玉の短編集が登場! 「case.1 マルコス'55」--気づけばマルコス'55は『魔法少女リリカルルカ』の存在しない世界に!? 「case.2 狐ヶ咲甘色」--祭りで出会った不思議な少女・嘉月と捜し物をする甘色だが? 「case.3 青春アリス」--隣の席の白秋君と距離が縮まらないアリスの恋心は……? これは、いつかどこかでありえたかもしれない彼らの物語。
<文庫本あらすじ> 大人気ゲーム「#コンパス 戦闘摂理解析システム」より3人のヒーローを描く珠玉の短編集が登場! 「case.1 マルコス'55」--気づけばマルコス'55は『魔法少女リリカルルカ』の存在しない世界に!? 「case.2 狐ヶ咲甘色」--祭りで出会った不思議な少女・嘉月と捜し物をする甘色だが? 「case.3 青春アリス」--隣の席の白秋君と距離が縮まらないアリスの恋心は……? これは、いつかどこかでありえたかもしれない彼らの物語。 <セット内容> 描き下ろしカバーイラストの「青春アリス」、「狐ヶ咲甘色」、「マルコス'55」を使用した、缶バッジ3個セット。 缶バッジ仕様:直径44mm
ヴェルたちの活躍によってオットーの野望は打ち砕かれ、世界に平和が戻りつつあった。そして今回の功績により、ヴェルは国王陛下のお墨付きで念願の「育休」を手にする。だが、愛しい我が子らとの日々の中へ、巧みに仕組まれていたローデリヒの策に気づけず、結局ヴェルはアキツシマ島で一仕事するのだった。 一方、何者かに攫われたブレンメルタール元侯爵は、その者の手により人ならざるものへと変貌させられ、ヴェルに対する恨みや怒りといった負の感情から生み出されるエネルギーを搾取されていた。 やがて用済みとなり、面白半分で野に放たれたブレンメルタール元侯爵は、憎きヴェルに復讐すべくアキツシマ島へと移動を開始するのだった……。 ヴェルへの恨みがある限り無限に再生!? 思わぬ強敵に大苦戦の第二十八幕!
ヴェンデリンとそのゆかいな仲間たちの幼年期、黎明期を描く待望の番外編第一弾! 『狩猟勝負』:冒険者予備校にて躍進を続けるヴェルに目を付けたブライヒレーダー辺境伯家重臣の子息らが、自分たちこそがヴェルとパーティを組むのに相応しいと、強引に引き抜きをかけてきた。断固拒否するヴェルだったが、相手の親も出てきて大騒動になっていく……。 『英雄症候群の少女ヴィルマ』:無類の怪力を宿すも人の何倍もの食料を必要とするヴィルマは、家の台所事情もあり五歳にして飢え死にを防ぐための狩猟生活を始める……。そんな過酷な生活を続けること幾年、誰も使いこなせないでいた豪弓をその持ち前の怪力で引いてみせた時、ヴィルマの運命は大きく動き出すのだった。 『聖女誕生』:幼いながらもエリーゼは聖治癒魔法の才、基礎的な医療知識、献身的な姿勢、貴族としての礼節を身につけ、「聖女」と呼ばれるまでに成長していく。そして、彼女はアンデッド古代竜を倒したという同い年の少年に興味を抱くようになり……。
高校生神絵師の千景は、クラスメイトの少女・果澪のVTuber「雫凪ミオ」を仲間たちと制作し、見事大人気個人VTuberにした。それからも順調に活動は続け…夏休みの直前。果澪から「さらに活動を広げていくにあたって、マネージャーを雇うか、事務所に所属したいと思っている」と相談される。話し合いの末、千景は果澪のために、VTuber事務所『Bloom』を運営している知人に話を聞きに行ってみることに。ところがそこで「お前には期間限定で『金剛ナナセ』のマネージャー業をやってほしい」と、まったく別のVTuberを託され…!?千景にとってはそのお願いを受け入れる理由などなかったのだがー千景の選んだものとは?
犯罪組織『イラ・ムエルテ』壊滅への道筋がたった。本拠地へと繋がるであろう幹部、ユーグストの尻尾を掴んだのだ。さっそく捕縛すべく、ミラはヤツがいるとされる街『ミディトリア』へと向かった。ユーグストはその歓楽街を根城としているらしい。初めての大人の街に、ワクワクが止まらないミラだったが、それをぐっと抑えて近づく手段を思案。そしてミラは遊女に変装し、彼が夜のお遊びをするホテルの一室に潜入する…。
あの世から帰還したヴェルたちの反撃の狼煙…の準備が進む。修行により魔法の強化が格段に上がったとはいえ、マナが薄いことに変わりはなく、いきなりの直接対決はやはり分が悪い。そこで、まずは教会本部に逃げ込んだ非戦闘員の救出と援軍、次いでゾヌターク共和国と交渉しオットーたちの件で賠償は求めないかわりに、王城攻略で必要となる魔力の提供を求めるなどして、ヴェルは着々と外堀を埋めていった。そんな中、オットーのサポーター会員たちがヴェル暗殺に乗り出すが、これが逆効果となった。その結果、オットーたちはゾヌターク共和国での後方拠点並びに支援を失い、王国内で孤立する羽目になるのだった…。いよいよ始まる王都奪還作戦!頭角を現し始めた魔王様の活躍にも注目の第二十七幕!
プロの高校生イラストレーターとして活躍する千景。そんな彼はある日、誰もが近づきがたいほどに完成された美しさを持つ孤高の少女・果澪から「ママになってくれないかな?」とお願いされる。 この場合の「ママ」と言えばVTuberのキャラクターデザインーー悩む千景に、果澪は突如脱ぎ出し、きわどい水着姿で迫り……!? 果澪の熱意を受け止めた千景は、同じく高校生イラストレーターの桐紗、自堕落な隣人にして大人気個人VTuberの仁愛を仲間にし、VTuber「雫凪ミオ」プロジェクトを発足。全員で果澪を人気VTuberにするべく、動き出す。 VTuberになりたい女子高生と、クリエイター&ストリーマーたちで送る青春ラブコメディ開幕!
オットーたちに倒され、行方不明になっていたヴェルは『あの世』にいた。そんな自身の状況を掴めていないヴェルの前に亡き師匠アルフレッドが現れ、オットーたちへリベンジするための修行の開始を告げる。先にあの世入りをしていた導師やブランタークは既にヴェルより数段強くなっており、当面ヴェルは彼らに追いつくことが急務となった。この神が介入してくるほどの超法規的措置は、オットーたちが企てていることの危険性を如実に表しており、更にお気に入りであるアルフレッドの弟子や師匠、友人を救ってやろうという恩情でもあり、地上における貴重な駒にするという思惑でもあった。そしてヴェルたちは修行の総仕上げとして、地獄を暴れまわっているという四体のドラゴンを討伐することに。そのドラゴンはヴェルたちが過去に倒したドラゴンたちであり、地獄堕ちしたことにより強力になっているらしい。はたして四人共闘による討伐の行方は…。圧倒的な力を手にし、ヴェルは窮地に立たされている仲間や家族、王国を救うことができるのか!?ヒーローは遅れてやってくる…?胸熱の第二十六幕!
大国「ニルヴァーナ」の女王アルマは、離れた場所からでも思考を読み取れる巫女の力を借り、巨大犯罪組織の行動を封じ込めていた。しかし組織が巫女の存在に気づき、その命を奪おうと動き出した。アルマから巫女の護衛を任されたミラは、彼女と隠れ部屋で共同生活を始めることに。そんな矢先、捕らえていた組織の構成員の口を封じるためか、何者かが城へと潜入した。城内が騒然となる中、不敵な笑みを浮かべるミラもまた、意気揚々と動きだすー。
ブレンメ男爵家の一件ですっかりブレンメルタール内務卿に恨まれてしまったヴェルは、エルにアルニム騎士爵領を相続させようという、いかにも大貴族らしい嫌がらせをされていた。エルを失うわけにはいかないヴェルは、クラウスをエルの補佐として派遣し献策で支えつつ、自らはアルニム騎士爵領の開発を行い、新領主を呼び込むべく尽力するのだった。一方、オットーたちは北の大陸で発掘した巨大魔道具の修理を完了させ、稼働段階へと移行させていた。その効果は『世界中の魔法使いの魔力回復量が半減する』というもので、各国の開発や経済に多大な停滞と混乱を招く。これに伴い、ただちに導師とブランタークが原因究明に動くも、二人は突如として消息を絶ってしまう。さらに、そんな彼らの捜索に出たヴェルさえも行方がわからなくなってしまうのだった…。王国屈指の魔法使いの消失に端を発し、世界はオットーの手に落ちるのか!?過去最大のピンチ!万事休すの第二十五幕!