著者 : 零真似
人間は何枚もの仮面を被って生きている。薄っぺらい笑顔の仮面を何枚も、何枚も被って。そして次第に本当の気持ちをなくしていく。そう気づいたときオレは決心したんだ。 他のやつらみたいに自分を偽るようなことはしないぞ、と。 高校生になり、オレは由衣に運命の恋をする。告白をするが玉砕。彼女は学校の人気者・幸太郎と付き合ってた。 ありのままの自分を否定され傷心のオレは同じく幸太郎に振られた彩音と出会う。 身なりはボサボサ、自己中心的な彩音を見て、オレたちは自らを変革する必要性を悟る。 運命の相手がオレたちじゃないなら、オレたちが運命の相手になればいい。 お互いの想い人になり、運命の相手を略奪する計画を開始するーー。
交わることのない、君と出会った。 天空に浮かぶ「世界時計」を境に分かたれた「天獄」と「地国」。地国で暮らす死者の僕はある日、常夜の空から降ってくる彼女を見つけた。 一目見た瞬間から僕はもう、恋に落ちていた。 彼女の名前はファイ。僕の名前はデッド。 彼女はヒトで、僕は死者。だからこの恋は、きっと実らない。 それでも夜空は今日も明るい。 二つの世界の引力バランスがひっくり返る「天地返り」の日まで、僕は地国のゾンビから彼女を守り、そしてきちんと「さよなら」を告げる。 これはやがて世界を揺るがすことになる、相容れない僕たちの物語だ。 第14回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作!! 【編集担当からのおすすめ情報】 ゲスト審査員に若木民喜先生をむかえた今回のライトノベル大賞。 その中でも特に世界観などが評価され、ガガガ賞を受賞するに至りました本作。 独特の空気感と、心がなんだか優しくなるような主人公の性格がイチオシです。 ちょっと強気なヒロインとの掛け合いも素敵!
他星のお姫様を自称する「スピカ」とのトランシーバーを使った会話だけを楽しみに生きる高校生のイズミ。彼の日常はスピカが地球に「墜落」したことで一変した。その日から自転車や人は空を飛び、スピカはイズミの妹だと認識された。改変された世界と甘えてくるスピカを戸惑いつつも受け入れたイズミだったが、今度はスピカを狙う別の宇宙人が現れーー「おまえは『この星』にいていいんだ」 宇宙人と「妹」を巡る、青春ファンタジー。
「おまえはなにもしてないだろ?」 「ううん。“私たち”がしたんだよ」 御剣(みつるぎ)の問いに、その少女・スクランブルは感情豊かに応える。少女の姿に展開するBOXへ代償を捧げ、1分間の願いを叶える人身御供。御剣、氷室(ひむろ)に続く3人目は、その能力を使わない高校生の美術部員・鶴見凛(つるみ・りん)。世間から評価されない彼女の絵から、欠落したはずの『好き』という感情を想起し、御剣は戸惑うがーー。 業界騒然、超撃の零真似ワールド。第21回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作、第2巻。
第21回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作! 「代償は、悲しみだけど?」 「ああ。そいつは僕にいらないものだ」 「そっか!」 景色をその身に纏った少女・スクランブルはうれしそうに笑うと、小さく握りしめた拳で御剣乃音(みつるぎのおと)の腹を抉るーー。 人身御供となった御剣の願いを叶える神代タイム1分間の代償は【打算】【キスのうまさ】【愛情】etc. 人の感情を贄にして、エキセントリックボックスはヒトに近づく……。 最終選考会騒然の異色作!