著者 : 鵜飼沙樹
ーHPO。相川渦波は死んだ。世界の『一番』は『星の理を盗むもの』ラグネ・カイクヲラ。カナミの肉体はラグネが所持し、彼女に付き従うは『血の理を盗むもの』ファフナー。…それでも。『光の理を盗むもの』ノスフィーはそれでも誓う。人生の全てを『代償』として本当の『魔法』に至り、お父様を生き返らせる。ノスフィーはカナミの肉体を奪還するべく、ラスティアラたちとフーズヤーズ城突入作戦を開始するー。全てはこの光満ちる『頂上』で、産声をあげるために。
立ち上る火柱を視認し、ラスティアラたちの安否を確認するべく地下街に向かったカナミ。そこで目にしたのは、捕縛から抜け出したノスフィーによって『素直』にさせられ、仲間内で争うラスティアラたちの姿だった。すぐに加勢しようとするが、ラスティアラに制止され…!?ノスフィーとの決着をつけるため、ラグネが持ち込んだ触媒で過去視を行ったカナミは、いかにして彼女の在り方が形成されたかを知る。さらに未来視でフーズヤーズ城を支配したカナミは、ついにノスフィーと対峙しー。そして、『彼女』とどこまでも落ちていく。
『告白』の末、晴れてラスティアラと恋人同士になったカナミ。マリアとリーパーに再会し、ノスフィーとの決着をつけるため、一行は『本土』の大聖都フーズヤーズに辿り着く。訪れた冒険者ギルドにて『世界樹汚染問題』という依頼を発見したカナミ。なんでも、鮮血属性の魔法を得意とする男が世界樹を真っ赤に染めているという。その男は、七十層の『理を盗むもの』でー。そしてノスフィーは、自身の記憶を呼び起こす。『光の理を盗むもの』として生まれた日を。-愛を知ったあの日を。
「どうか、皆、みーんな、一緒に死んでください」最愛の父・ルイスを失い、“異世界拷問姫”アリスは世界を壊し始める。かつて最愛の従者・瀬名櫂人を失った“拷問姫”エリザベートは世界を守り続ける。それは鏡映し、共にあり得た可能性。それ故に決定的に交わらない二つの道。だから二人の拷問姫は“彼ら”の遺志を継ぎ、各々に世界へと立ち向かう。「どうして、私だけお父様を失うの?「瀬名櫂人」のエリザベートは生きているのに!」「この“拷問姫”が全てを賭けるのだー“異世界拷問姫”が受けずして、どうする?」これが神話に至る物語。綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る至高のダークファンタジー、最終巻。
ジークを主とする騎士、ライナー・ヘルヴィルシャイン。それが僕の名前だ。迷宮から一年の時を経て帰還し、再びフーズヤーズの騎士に戻った僕は、ラスティアラの密命を受け、任務に励んでいた。内容は魔石人間に流れる『ティアラ様の血』の回収。その任務にも目処がつき、あとは『再誕』の儀を待つばかり。だが、そんな僕の前にティアラを名乗る人物が現れる。彼女は『ティアラ様の血』を全て僕に受け取って欲しいと言い始めー。「君に『異世界迷宮』の『最深部』を目指して欲しい」このフーズヤーズ十一番十字路から、僕は『プロローグ』へと歩み出す。
『断罪を止めたくば、代償を、犠牲を、生贄を。我々は結晶化した“狂王”とその花嫁。及び、“拷問姫”エリザベート・レ・ファニュの身柄をお前達の命の代わりに求めよう』各地での殺戮を煽動するアリスとルイスの要求に対し、三種族は救世の英雄を生贄とする決断を下す。「…貴様ら夫婦を相手取る羽目になろうとはな。流石に予想せぬわ」再び世界の敵となったエリザベートの前にはジャンヌとイザベラが立ちはだかり、「さぁー父性愛の勝負といこうじゃないか!」愛娘の道を切り開くためヴラドはルイスを迎え撃つ。綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る至高のダークファンタジー第八弾。彼らは戦う。各々の何かを守り抜くために。
ディアと陽滝を取り戻し、『風の理を盗むもの』ティティーを故郷へ送るべく、ヴィアイシア国へ向かうカナミたち。一方、『木の理を盗むもの』アイドは、その王都にて着々とカナミとの決闘に備えていた。-すべては『統べる王』のために。記憶の最果てにある『代償』が何かを知らずに。…そして童は、その瞳の中に答えを知る。「-姉様。よかった、今度は間に合いました」千年より長い一瞬の『いま』『ここ』に、寄り道は終わる。白桜に満ちた『第四十の試練』の帰り道を、童二人が歩いていく。
これは櫂人やエリザベート、ヒナ達が過ごした日常、夢のように幸福な記憶ーー遠い日々。 櫂人は悪夢に悩まされ、エリザベートは狂信者に押しかけられ、ヒナは行方不明になっていた? また、終焉回避後の『ある日のこと』、櫂人とヒナの提案で、エリザベートの治安維持部隊隊長就任三周年目を祝う宴が開催されることになり……? 天然たらしっぷりを発揮するイザベラ? のろけるジャンヌ? ヴラドにウザ絡みする『肉屋』? 会場はカオスな様相を呈するが……? Web連載短編に書き下ろし小説&イラストを加えた豪華短編集。 これは幸福の断片、そして先へ繋がる物語。
終焉を超えたはずの世界に、何の前触れもなく異世界からの“転生者”にして“異世界拷問姫”を名乗る、禁断の存在、アリス・キャロルが現れる。彼女は“お父様”のルイスと共にエリザベートに苛烈な選択を突きつけるー「会わせてあげる、エリザベート!この私が会わせてあげるの大事な人に!」綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る至高のダークファンタジー第七弾。誰かの物語が終わったところで続くものはある。かくして、新たな舞台の幕は上がるー演者達が、望むか否かに拘わらず。
迷宮から地上への脱出を果たしたカナミ、ライナー、ティティー。散り散りになった仲間達の足取りを追って辿り着いたフーズヤーズは、すっかり様変わりしていた。かつて親交を深めた人々と言葉を交わし、そしてカナミは最愛のひと、ラスティアラと再会を果たすが、とある理由から同行を拒否されてしまいー。「さよならだね」千と一年越しの再会と決別が繰り返され、互いにもつれゆく関係性の中で、カナミが取る道は。
地上への帰還を目指すカナミに立ちはだかる『風の理を盗むもの』ティティー。呼応するかのように千年前へ変貌するヴィアイシアの街。愛憎に満ちあふれるノスフィーはカナミを『未来』へ逃がしはしない…。全ての罪過を償うと誓ったカナミは、『詠唱』の『代償』を糧に未来の先端を紐解いていく。-それは、千年と百十一年に及ぶ前日譚。見栄っ張りの魔人混じりが起こした、他愛もない『ごっこ遊び』。「なんで…?」「なんで、こんなところまで…!?」虚ろに満ちる『第五十の試練』の果てで、いま童の原風景が想起する。
「今だけは俺が王だ。盲目的に、俺に従え」かつて異世界で無意味に死んだ少年・瀬名櫂人は狂王と化した。-たった一人の女を救うために。神と悪魔に囚われた『拷問姫』の代理として、人間、獣人、亜人による会合を掌渥した櫂人のもと、三種族合同の防衛戦線が動き始める。だが、従兵達の各地への侵攻は繰り返されるごとに激しさを増し、凄惨な地獄と化した世界は、櫂人に残酷な選択を突きつける。「今一度問おうーセナ・カイトには、エリザベート・レ・ファニュを殺せるのか?」綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る今最も熱いダークファンタジー第六弾。話をしよう。これは恋の物語ではない。憧れと愚行と、幸福な愛の物語だ。
もう一人の『拷問姫』ジャンヌ・ド・レに誘われ、地下墓所で世界の真実に直面した櫂人たちは、彼女が語る救世に協力することを決める。十四の悲劇で始まり終結を迎えるはずだった物語はここにきて残酷さを増し、全ての者に苛烈な選択を迫り出すー。綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る今最も熱いダークファンタジー第五弾。悲劇を糧に進み続ける世界の中で、櫂人はエリザベートはヒナはジャンヌはイザベラはーそして肉屋はいかなる道を選び取るのか。
ついにバリンクロンを倒したカナミだったが、迷宮・六十六層の裏で目覚めを果たす。“五十守護者”ティティーと出会い、一年という空白期間を認識したカナミは、ともに落ちたライナーと迷宮を脱出するべく「地上」を目指すことに。六十層まで到達したふたりが出会ったのは、『光の理を盗むもの』ノスフィー。「-あ、あぁっ!!わたくしを迎えに来てくれたのですね!」未練を残す守護者がふたり。語るたびに騙られ、諦観が未練を呼び、誰も彼もが意味をはき違えていく。その果てにも届かぬ手を伸ばした先にー彼女の『試練』が訪れる。
「余が貴様を速やかに殺してやるからな」14階級の悪魔と契約者討伐を終えたエリザベートに、『皇帝』の契約者ー全人類の敵となった櫂人を討てとの命令が下される。一方、逃亡生活を続けていた櫂人とヒナの下に、予期せぬ来訪者ー獣人が訪れる。「人類の敵を、賓客としてお迎えする」何者かにより同胞を虐殺された彼らは、事件解決のため櫂人に助力を求めていた。早速向かった獣人の領域で惨状を確認しー「俺はこの犯人を知っている。-間違いなく、悪魔の仕業だ」だが、14の悪魔は既に殺し尽くしたはずで…?綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る異世界ダークファンタジー第四弾。分かたれし二人の道が交わる時、残酷なる世界の真実が姿を現すー。
激闘の末、ヴラドの旧友にして『大王』フィオーレを撃破するも、代償は大きかった。ヒナの離脱、櫂人の『皇帝』との契約、そしてー王都壊滅とゴド・デオスの死亡。その報を受け、王都に向かった櫂人とエリザベートが目にしたのは、残る三体の悪魔『君主』『大君主』『王』の契約者が融合し、猛威を振るう悪夢のような惨状だった。「希望など抱くだけ無駄だ。絶望のみを信じよーそして、それを砕くために足掻け」綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る異世界ダークファンタジーの最高峰、無限惨劇の第三弾。
ーそれは千年前の契約。使徒の力を受け継ぐという使命。『英雄』と『化け物』たちの戦いを続ける遊び。『境界戦争』の中で誰もが『運命』や『生まれ』に振り回され、契約を果たすパリンクロンの計画をもはや誰も止められない。戦場でついにパリンクロンを捉えたカナミは、千年前の再来を止めるべく仇敵に戦いを挑んでいく。『世界奉還陣』の発動する戦場が紫水晶の魔力に満たされ、再び始まる第二十の試練ー。「-『ああ、我こそが死罪人』『闇の理を盗むもの』-」心に宿る運命に『誓約』を果たしたその時ー少年は『最深部』を暴く者となる。
最上位の悪魔『皇帝』とその契約者ヴラドを討ち果たすも残る敵は多い。今後の戦いに備え、櫂人は魔術を習い始める。その後『総裁』をも倒すがーそれは罠だった。ヴラドの旧友にして『大王』フィオーレが同胞悪魔の心臓を生贄にし、エリザベートの悪魔の力は封じられてしまう。「遊びは終わり、お姫様ーさぁ、大人の時間を始めましょう」拷問姫が倒れし好機に悪魔たちの攻勢が始まりー?「さぁ、お相手しよう、『悪魔』達!我が名はヒナ!愛しき櫂人様の永遠の恋人であり、伴侶であり、兵士であり、武器であり、愛玩具であり、性具でありー花嫁だ!」綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る異世界ダークファンタジーの最高峰、白姫血染の第二弾。
現代の陰陽寮『宇羅乃僚学園高等部』。賀茂家、土御門家、田村家…様々な名家の跡取りである少年少女が青春を謳歌する学舎である。「春明、わしの名を呼べ。そうすれば縁はおぬしに移る」稀代の陰陽師・安倍晴明の末裔・安倍春明は、平安京を恐怖に陥れた伝説の鬼・酒呑童子の化身である美女・柊と偶然出会い、彼女との口移しによる『血の契約』を結んでしまう。それは、柊を式神として使役し、安倍家の当主になることを意味していた…。「なんじゃ春明。おぬし、高校生にもなるのに接吻ははじめてだったのか?」柊を従えた学園生活は、『九尾の狐』の影を呼び込んでしまい…!?現代の陰陽学園ストーリー開幕!
「我が名は『拷問姫』エリザベート・レ・ファニュ。誇り高き狼にして卑しき牝豚である」死後、異世界転生した瀬名櫂人の前に現れたのは絶世の美少女・エリザベート。彼女は『拷問姫』を名乗り、従者として自分に仕えるよう櫂人に命じるがー「断る」即答する櫂人にエリザベートは『拷問』か『執事』かの二択を突き付ける。あえなく陥落した櫂人はエリザベートの身の回りの世話をすることになり、咎人たる『拷問姫』の使命ー14階級の悪魔とその契約者の討伐に付き合わされることになるが…!?「あぁ、そうだ。余は狼のように孤独に、牝豚のように哀れに死ぬ。たった一人でだ」綾里けいし×鵜飼沙樹!最強タッグが放つ異世界ダークファンタジーの最高峰!