著者 : 鷹見一幸
有力部族の結集を成し遂げ、反政府同盟軍のシンボルとなってしまった天才軍師シマオオカミこと、普通の高校生・龍也。 政府軍とまともにぶつかれば、互いに深刻な被害が出ることは必至。 戦わずして敵を倒す奇策を思いついた龍也は、最後のミラクルを狙う!
舞台は、中央アジアの小国・セリカスタン。 勘違い(!?)で天才軍師に祭り上げられた天山龍也は、愛らしい姫君・リューカとそれなりに楽しい時間を過ごしていた。 だが、のん気な龍也をよそに国情は悪化。 全土掌握を目論む政府軍が有力部族の一つオードン族へ空爆を決定する。 絶対的な威力を誇る空爆を龍也は阻止できるのか!?
見渡す限りの大草原──。 中央アジアの辺境にあたるその地に、天山龍也はいた。 「たしかに俺は、人とは違う体験をしたかったんだけど……」 治安の悪い国・セリカスタンで、パスポートも金も取られた龍也にできるのは途方に暮れることだけ。そんな彼の前に、サラサと名乗る美しい女性と、リューカというまだ14、5歳の可憐な少女が現れた。 二人はある部族の代表だが、内乱が勃発した今では、政府に追われるお尋ね者だという。 「姫とお前で、セリカスタンに旅行に来た新婚さんに化けるんじゃ」 行く宛てもない龍也は、否応なしにその逃避行に巻き込まれ……!? “いまどきの救世主の物語” ここに開幕!
「やつらの狙いはグレンダランだ!」完全に虚をつかれた西域国に激震が走る。智将シンルー率いる数千の部隊の奇襲に対し、六三三銃士隊は二〇〇名のみ。援軍の到着を信じ、ケリンは常識破りの破天荒な戦いで、敵を足止めする。一方、王都デメララでは苦悩するカルタがいた。このままケリンたちを見捨ててしまうのか?グレンダランを押さえられれば、この戦いは負けたも同然なのに…。意を決したカルタは、ケリンの父クローブとともに、奇策に打って出る。大陸で最も熱い場所、グレンダランを巡り、意地と信念が激突する!銃と硝煙の戦記、ついにクライマックスへ。
「最近の西域国の横暴は許せんな」東域国の御前会議は重苦しい雰囲気に満ちていた。教団を退けた西域国は技術革新を続けている。このままでは…。その時、一人の男が諸侯の前に進み出る。若き身でありながら国王の懐刀と称される智将、王国軍監察局次官のシンルーであった。彼の胸の内にはー教団を利用した西域国攻略の秘策があった!!教団の後ろ盾を得た東域国は宣戦布告。本隊を囮としたシンルーたち奇襲部隊は南部州グレンダランへと粛々と進む。そにこ駐屯するのはあのケリン率いる六三三銃士隊!悪ガキ対智将、国の命運を懸けた二人の戦いの行方はいかに。
「スタンピートだ…」。ついに恐れていた、猛獣エズオルの数万に及ぶ大移動が始まる。大陸行路を封鎖された州都グレンダランの住民たちは逃げ場もなく戦々恐々とするばかりであった。刻々と最期のときが迫る中、ケリンは戦うことを決断する。だが数万のエズオルに対するは百人の銃士隊と残された無力な住民たち。この絶望的な状況に救いの女神が!ミントがケリンを信じ、託した銃。それは今までの概念を覆す画期的なものであった。ケリンは叫んだ。「俺たちはこれで生き残るんだ!」そして西域国史上名高い「グレンダラン攻防戦」が始まった。
街の不良のリーダーだったケリンがひょんなことから百人隊長に!だが、勇んでケリンが赴いた先は、辺境にくすぶる、それも荒くれ揃いで悪名高い部隊だった…。持ち前の腕っ節の強さとバイタリティで、ケリンは部隊の改革に大奮闘。彼の馬鹿が付く真っ直ぐさに、冷やかな隊員たちの視線もだんだんと変わっていく。だが順風満帆だった行く先に暗雲が立ち込める。人間の天敵ともいうべき猛獣が突如大量発生し、近隣の村人を襲い始めたのだ。そしてそれは大きな混乱の渦へと発展していくのだったー。鷹見一幸の銃と硝煙の戦記、登場。
世界中を襲った熱病「三日熱」の猛威から4年後ー。生き残った者たちによるコミュニティが各地に生まれ、社会には少しずつ秩序が戻りつつあった。そうしたコミュニティの一つ前橋キャンプのメンバー・和彦には夢があった。鉄道マンを目指していたあの頃のように、再び鉄道を走らせたいという願い。それは再び世界に平和が戻った証しになるはず! 夢を実現するためにエンジニアの楠本ショウや仲間達が集結する。だが、実現にはいくつもの大きな障害が立ち塞がっていてー!?
いつもどこからか現われては真一の世話を焼く不思議な少女・有紀。「困っている人は、関係ない人じゃないんだよ」と微笑む彼女に、引け目からか真一はつい反発してしまう。一方、時を同じくして、巷で愉快犯的な事件が続発する。その一つに真一は巻き込まれてしまうが、窮地を救ってくれたのはまたもや有紀であった。そして真一は驚愕の真実を知らされる。有紀にはこの世界を破滅から救う使命があるというのだー。しかもその鍵は真一が握っているらしい。自分の存在意義に確信を持てない真一だったが、その勇気を試される時は間近に迫っていた。
「俺の…この能力は、一体何なんだ?」 見たもの、味わったものの構造が瞬時にわかる少年・浅間健一。健一はその奇妙な力に疑問を持ちながらも、のどかな高校生活を送っていた。そんな彼の前にナサニエルと名乗る不思議な男が現われる。「その力が何なのか知りたくないかね?」ナサニエルが言うには健一の力は人工的なものであるらしいー。とまどう健一にナサニエルは告げる。「その力の答えが知りたければ私に付いてくるといい」。そして健一が見たものはー人々の心が荒みきった30年後の日本であった。そこには思いがけない出会いも待っていて…。
「『緑の指』ってのはね、ヨーロッパの古いコトワザで、植物を育てる特別な才能のことなの」。植物と交流できる少女・神永瑞穂。瑞穂と幼なじみの雅之は高校への通学途中、美しい女性・千夏に出会う。千夏と瑞穂の趣味が園芸であったことから、3人は親しくなっていく。「これをあなたに育ててほしいの」そんなある日、千夏は瑞穂に麦の実を渡す。千夏の正体ー彼女は時空転移装置でやってきた別世界の住人だったのだ。温暖化と植物の有毒化で人類が滅亡の危機に瀕している世界ー80年後の未来。千夏が開発したという麦は、食糧不足にあえぐ、人類最後の希望だった…。リアルな異世界に等身大の主人公を描き好評を博した『時空のクロス・ロード』新シリーズついにスタート。
「俺は花美を助ける事が出来なかった。そして父は僕を助けてくれなかった」小学校4年生の夏、幼なじみの少女・花美を助けようとして一緒に川に落ちた楠本樟。だが濁流に飛び込んだ父が助けようとしたのは花美だった。しかも生還できたのは、樟ひとりだけであった。「父さん…俺は、いらなかったのかい?」19歳になった今でも、樟はその答えを見つけられずにいた。そんなある日、「答えが欲しいかね」樟の前に謎の爺さんが現れる。渡された不思議な装置。そのスイッチを入れた樟は、崩壊した浅羽野市に転移していた。そしてそこには、死んだはずの花美の姿があった…。『時空のクロス・ロード』感動の完結編。遂に動き出す“選ばれし者”。その総攻撃から、樟は花美を守る事が出来るのか。
「あんたって、自分の運が悪いくせに、自分より不幸な人を見ると一生懸命になっちゃうのよねえ…」。親友も嘆くほど、運に見放された少女・朝霧夏実。ある日、そんな彼女の前に謎の爺さんが現れる。 「わしは、お前さんの不運を幸運に変える事ができる。どうする?やってみるかね」。爺さんから渡された不思議な装置。そのスイッチを押した夏実が辿りついたのは崩壊した東京だった。「こんなめちゃくちゃな世界で…一体どこが幸運だっていうのよ!」。当惑する夏実。だがそこで、彼女は忘れられない夏を体験する事になるー。