著者 : Y.A
伊勢志摩の統一に成功した光輝は、信長の妹お市を娶り、実質織田家のナンバー2に成り上がっていた。一方で、清輝の嫁探しは貴族たちの間で難航していた。なぜなら、清輝の好みはアニメ『魔法少女メルティークィーン』のメルちゃんだったからだ。なんとか比較的似ている貴族のご令嬢孝子に白羽の矢が立ち、髪型を『ついんてーる』にして清輝に挑み、無事結婚に至る。清輝の嫁探し騒動からしばし時を経て、永禄八年五月、将軍義輝が討ち取られる。俗にいう永禄の変だが、現状美濃と尾張の統治に影響があるわけでもないので、光輝はリアクションに困ってしまう。光輝としては貧富の差による伊賀の情勢が気にはなるが…そろそろ暑くなりビールの季節が始まるなぁとも思うのである。そう、夏といえばビール。そしてビールに合うツマミも必要不可欠。今日も新地一家は新たなツマミを求め、生み出し、食らいつつ、伊勢志摩国内で奮闘するのであった。
時は永禄三年『足利』幕府末期。そこに、一隻の宇宙船が時空を超えて飛来する。船名は『カナガワ』、遥か未来での宇宙にて運送業を営んでいた。異次元宙流に巻き込まれタイムスリップしてしまったのだ。船長『足利光輝』はこの状況に絶望し、打ちひしがれた。宇宙専用機であるカナガワでは地球から宇宙へは出られず、ましてや元の時代へ戻ることなど到底叶わない。コツコツ貯めたヘソクリや、会社の口座の現金、これらがすべて、消えたようなものだから。だが…。「ふと思ったんだけど、カナガワのローンはもう払わないでいいよね?」ローンを払わないで済むという現実に心躍る光輝。とりあえず沈没船のお宝を売って生計を立てようと試みるのだった。戦国の世で財を成す!未来人介入の群雄割拠ここに開幕!
ブロワ辺境伯家との和解金を巡る攻防を、ヘルタニア渓谷の譲渡というかたちで脱したヴェンデリン。 無事にヘルタニア渓谷を攻略するまではよかったが、そのあとのカルラの「婚約者紹介」が、カルラに恋する「騎士」エルの精神に致命的・壊滅的・圧倒的なダメージを与えた。 満身創痍のエルの精神を癒すために、効果があるとされる魔法を試みる心優しきヴェルたち。だが、エリーゼの秘魔法をもってしても、エルを癒すことは叶わなかった。 そして「カルラとの蜜月の日々」という哀しい妄想に逃走したエルが、いまだ現実世界に帰還せぬまま、「大お見合い会」が開催されることとなるのだった。 一方、ようやく婚約者五人との結婚に漕ぎ着けたヴェンデリンは、連日に渡る式の大変さに閉口。その上、隣国アーカート神聖帝国でクーデターの気配が……!? エルの心の回復から始まる、逃走と闘争の新章開幕!
『暴風』カタリーナ、『謀臣』クラウスの件が片付いた矢先、ブライヒレーダー辺境伯家とブロワ辺境伯家との間で紛争が勃発した。 それは南部と東部の百を超える貴族家を巻き込む大変な事態となるが、ヴェンデリンは領地の開発を優先するためにこれを静観。 そんな中、病床のブロワ辺境伯が、娘カルラを非公式にバウマイスター伯爵領に送り込んできた。怪しみながらもカルラとの交流が始まるが……なんと、エルがカルラにどんどん惹かれていってしまう! そして紛争は予想以上に長引き、バウマイスター伯爵領への人と物の交通網に多大なダメージを与える。領地開発に遅れが生じ、やがてヴェルも激怒に至るのだが……。 いや、そんなことよりもエルだ! エルの恋路に目が当て……目が離せない、第七幕の登場!
突如ヴェンデリンたちの前に現れた、『暴風』と称される縦ロールが特徴の色々と残念な娘カタリーナ。 ヴェンデリンは、獲物の価値の総額が大きい方の勝ち、という勝負を彼女から持ちかけられ、折れるかたちでそれをのんだ。 無論結果は明白だったが、売り言葉に買い言葉、ルイーゼやイーナたちとも競うことになるのだった。その最中に、ヴェンデリンは、過去の自分と似たような境遇にある彼女に、シンパシーを感じてしまい……。没落貴族にしてエリート冒険者、ツンデレ令嬢カタリーナが嵐を巻き起こす! はたして、カタリーナのお家復興なるか!?
クルト最後の悪あがきが襲いかかる。それは、辺境と王都、それぞれにおける兄弟喧嘩の終焉を告げる引き金となった。 蜂の巣をつついたような騒ぎとなった王都を横目に、ヴェンデリンたちによる未来の伯爵領開拓はスムーズに進む。しかも、ローデリヒの手腕によって、ヴェンデリンの開発無双は真価を発揮。恐ろしいスピードで未開の地が開けていくのだった。 順調すぎる開発と、さらに高まる地位と名声が、民と人材、そして、新たな火種を呼び寄せる!? 泥沼を脱し、開拓で脳汁弾けるヴェンデリン! 柵の中なりのフリーダム、第五幕の登場!
ヴェンデリンのパーティ『ドラゴンバスター』の初めての冒険は、あわや全滅の危機に瀕しながらもメンバー各員の活躍でどうにか終了。その結果、パーティの全員が国家予算並みの莫大な報酬を得ることとなった。--そして、その莫大な報酬が物語の新しい局面を開く。 多額すぎる報酬金の使い途に困り果てたエル、イーナ、ルイーゼの3人は、ブライヒレーダー辺境伯に相談を持ちかける。ブランタークの助言もあり、余分なお金はすべてヴェンデリンに押し付けようという結論となった。 その使い途のない資金を何かに役立てようと考えたブライヒレーダー辺境伯は、大陸南端の広大な大地の開拓に目を付ける。その意図が思いっきり込められた『魔の森への慰霊討伐』という依頼が舞い込み、ヴェンデリンは難色を示すものの、断りづらい背景もあってこれを承諾。 こうして、物語は古巣のバウマイスター騎士爵領に舞台を移し、実家の御家騒動に巻き込まれていくヴェンデリンなのであった。
身分に相応しい家を買わされ、武芸大会への強制参加、そして筋肉導師との二年半におよぶ修行……。 元少年ヴェンデリンは十五歳となり、成人した。仲間も一律成人し、本格的な冒険の日々がいよいよ幕を開ける! だが、そんな新米冒険者パーティに与えられた初仕事は、一流冒険者パーティですら未だ帰還できていない遺跡への、強制依頼というとんでもないものであった。 規格外の敵に、洒落にならないトラップ、魔力が枯渇しそうなほどの窮地。はたして無事に攻略できるのか!? 名声と大金と美人の婚約者、そして新たに男爵となった人生の勝ち組ヴェンデリンだが、彼の物語と受難はなおも続く!
アンデッド化した古代竜の襲撃を乗り切ることに成功した魔導飛行船は、無事王都へと到着する。さっそく兄エーリッヒの家へと向かうヴェンデリンだったが、王の命を受けた使いの馬車により城へと招かれる。 アルテリオの助力のおかげもあり、王との謁見も難なく済むが、莫大なお金に準男爵という地位、そしてドラゴンスレイヤーという名声等々、ヴェンデリンは実に多くのものを手に入れることとなる。そして追い討ちとばかりに筋肉魔導師アームストロングの熱烈な歓迎を受け、ほぼ強制的に竜退治へと駆り出される。 ボッチからは脱したが、貴族社会にどっぷりと浸かっていくヴェンデリン。彼を取り巻く柵(しがらみ)はなおも纏わりつき拡大していく……。