鎌倉おやつ処の死に神
売れない小説家・柚琉が働く『おやつ処みなと』には「死に神」がいる。絶品アイスの作り手なのに極度の辛党の犀川さんだ。母が死んだ日に現れた犀川さんを死に神と呼んだのは、今は亡き祖父だった。あれ以来、死に神を訪ねて“お客”がやってくるようになった。自分の命と引き替えに母を助けたいとすがる女子高生。生き別れになった子どもと死ぬ前に一度でも会いたいと祈る父。人知れず代償を払い、彼ら“お客”の願いを叶える死に神。これは、鎌倉のおやつ処を舞台につないでいく、孤独な死に神の優しい物語。
関連ラノベ
鎌倉おやつ処の死に神 2鎌倉おやつ処の死に神 2
鎌倉山の片隅に佇む「おやつ処みなと」に正月がやってきた。売れない小説家の柚琉は妹の和花やアイス作りの達人の犀川さん、腐れ縁たちに引っ張り出され、カルタに興じていた。そんな時ー。「湊柚琉さんですか?お願いがあるんです。どうしても、助けなきゃいけない人がいて」何かに導かれるように延命の依頼が舞い込む。しかもそのお客は、柚琉を指名してきた。命を“与える”死に神の存在と正体を、誰が教えたのか。さらに和花の幼い頃の秘密が明らかになり…。シリーズ待望の第2弾。 2016/08/13 発売