鎌倉おやつ処の死に神 3
鎌倉山の片隅でひっそりと作家生活を送る湊柚琉は、今年も妹・和花と謎多き同居人の犀川さんの3人で母の墓参りに向かった。柚琉は人から人へと命を移す能力を持つ。29年前、生まれたばかりで死にかけた妹に母の命全てを移した。その結果、母は死んだ。あの時柚琉が和花に移した命は、あと何年残っているだろうか。不安を抱えていたある日、柚琉が帰宅すると和花が倒れていたー。静かな生活が変わろうとしている。誰よりも孤独で優しい死に神の選択。命をめぐる現代ファンタジー、ついに最終章!
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鎌倉おやつ処の死に神鎌倉おやつ処の死に神
売れない小説家・柚琉が働く『おやつ処みなと』には「死に神」がいる。絶品アイスの作り手なのに極度の辛党の犀川さんだ。母が死んだ日に現れた犀川さんを死に神と呼んだのは、今は亡き祖父だった。あれ以来、死に神を訪ねて“お客”がやってくるようになった。自分の命と引き替えに母を助けたいとすがる女子高生。生き別れになった子どもと死ぬ前に一度でも会いたいと祈る父。人知れず代償を払い、彼ら“お客”の願いを叶える死に神。これは、鎌倉のおやつ処を舞台につないでいく、孤独な死に神の優しい物語。 2016/01/12 発売