バケモノのきみに告ぐ、3
王都から逃げ出した《アンロウ》を捕えるべく歓楽街にある会員制カジノへ潜入することとなった探偵事務所『エレメンタリー』。
簡単な任務のはずだったが、待ち受けていたのは薬物で強化された《アンロウ》、それはかつての仇敵・ジムの関与を匂わせるもので……。
そんななか、かつて『カルテシウス』でエージェントをしていたと名乗る初老の男・ダミアンが現れる。“前任者”の存在、そしてその末路を知ったノーマンは、己の歪んだ正義の果てに待つ未来になにを思うのかーー。
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バケモノのきみに告ぐ、(1)バケモノのきみに告ぐ、(1)
城壁都市バルディウム、ここはどこかの薄暗い部屋。 少年・ノーマンは拘束されていた。 どうやら俺はこれから尋問されるらしい。 語るのは、感情を力に換える異能者《アンロウ》について。 そして、『涙花』『魔犬』『宝石』『妖精』。名を冠した4人の美しき少女とバケモノに立ち向かった想い出。 「とっとと倒して、ノーマン君。帰ってイチャイチャしましょう」 「……いや、君にも頑張ってほしいんだけど?」 全くやる気のない最強で最凶な彼女たちの欲望を満たし、街で起こる怪事件を秘密裏に処理すること。 これこそが俺の真なる使命ーーーーのはずだった。 だが、いまや俺はバルディウムを混乱に陥れた大罪人。 魔法も、奇跡も、幻想も。この街では許されないようだ。 でも、希望はある。どうしてかって? --この〈告白〉を聞けばわかるさ。 第30回電撃小説大賞最終選考会に波紋を呼んだ、異色の伝奇×追想録。 ラスト、世界の均衡を揺るがす少年の或る〈告白〉とはーー。 2024/05/10 発売