出版社 : 主婦の友社
ネクロマンサーの少女ネネと、ネネの親友ローズは、魔族との戦闘中に英雄に裏切られ、逃げる時間を稼ぐための囮にされてしまう。二人は窮地に陥り、ローズはネネを庇って魔族に焼かれて命を落としてしまった。絶望したネネは自分達を裏切った英雄パーティに復讐するため、そして何より親友のローズを助けるために、ネクロマンサーの禁術を使い、二年前の世界へと遡ることを決めた。二年前の世界に戻ることに成功したネネは、英雄パーティの元を離れて、「二周目」の人生を生きようと決意する。ネネがアンデッドとして蘇らせた少女・フラン、そしてこの世界ではまだ初対面のローズとともに、最強美少女たちの二周目ゲームが幕を開ける!
『選定の迷宮』での試練を乗り越えたギンたちは、遂に異世界へと降り立った。いかにもファンタジーという景色に感動しつつ、まずは今後の活動のため、始まりの街パシリアで冒険者登録を済ますことになる。しばらくは戦闘の訓練でもして過ごすつもりだったが、あくる日にはさっそく石化の能力を持つ強大な魔物バジリスクが隣の街に出没し、討閥依頼を受けることになった。しかし、『理の教本』としての最大の能力、『全知スキル』を持つ恭香が、バジリスクの出現を全く察知できていなかったと告げる。恭香のスキルを欺くためには、少なくとも最高神クラスの隠蔽術が必要なはず。不穏な状況をいぶかりつつも、ギンは隣町へと向かうのだがー。
太一たちの訓練によってアクトは劇的に成長し、学院内でも侮られないだけの実力を身に付けた。太一たちが一時的に通っている帝国立騎士養成学院では、学年対抗チーム戦が行われる予定になっていた。太一、凛、ミューラの三人はもちろん、パワーアップしたアクトも試合で大活躍していき、四人は生徒に圧倒的な力を見せつけていく。試合は順調に進んでいくと思われたが、しかし、突如として会場に謎のテロリストの集団が乱入してきてしまう。何故学院の生徒たちが狙われるのか。そして、黒幕は誰なのか。怪しい影を追っていった太一は、そこで衝撃的な存在と相対することになりー。
勘違いからシトリーの元婚約者に絡まれた春澄は、魔物狩りでどちらが多くポイントを稼げるかを、勝負することになってしまう。その魔物狩りというのは、公爵主催で行われる五年に一度の大きなお祭りで、春澄とシドは観客の注目を集めつつ、開始早々どんどんと魔物を狩っていった。一方、春澄たちの活躍を中継のモニターで見守っていたユキは、途中でシトリーとはぐれてしまったことに気がつく。嫌な予感がしてシトリーを捜していると、路地裏で刃物を持った男が現れて脅されてしまう。シトリーの無事を確かめるために、ユキは危険を承知で一人で男についていくのだがー。
冒険者として活動していた青年ヨシュアは、既定の魔物討伐依頼を達成できなかったために、冒険者をクビになってしまった。身分証も剥奪されてしまったので、仕方なく誰もいない遠くの土地で暮らすことに決める。人里から離れ、荒れた土地でこれからのことを考えていると、突然、女性の助けを求める悲鳴が聞こえた。駆けつけると、美しい女性が、二人の男に羽交い締めにされていた。女性を救い出したヨシュアは、行き場がないという女性ララを一緒に住まわせることにする。すると、自称・豊穣の女神と名乗ったララは、あっという間に荒れた土地を復活させてしまう。二人は自給自足しつつのんびり暮らすはずだったのだが、お人よしなヨシュアは、次から次へと人助けに首を突っ込んでいってしまいー。
十人目のウトナビシュテヌとなった神宮寺は、学校側が彼を監視する必要もあり、辺境魔法学校に採用されて働いていた。魔法先生の目的であった十人目が誕生した今、新たな学生は必要ないはずだったのだが、なぜか再び学生を募集し入学試験が行われた。神宮寺は今度は教師として、辺境魔法学校の授業に参加することになった。すると、かつての学友の月形と嘉納から、それぞれある生徒を気にかけてほしいと頼まれる。何やら裏事情があると察するが、学生募集の真意はわからないまま。神宮寺は過去の自分たちと重ねながら、学生に接していくのだがー。
ホルディア王国内の治世も安定し始め、人手が足りるようになってきたので、交易の為にも新しい物資を探しに行こうという話が持ち上がった。イザベラの希望もあり、マリウスたち一行は、マジックアイテムが栄えているというランレオ王国へと向かうことになる。そこでランレオの接待役として現れたのは、かつて在学していたクラウス王立魔道学園や魔演祭でも会ったことがある、ランレオの王女・バーラだった。バーラはマリウスの魔法に強く興味を抱いているようで、ぜひ手合わせをしたいとお願いしてくるのだがー。
ルーナの記憶は戻らず、ユアンも子供に返ったままだったが、カズキ達はガリザザ行きの船上でそれなりに平穏に過ごしていた。しかし突然の嵐によって船は難破。次に目を覚ましたときには、何故かガリザザの兵士とともに囚われていた。皇子ディナストは、罠に人間を嵌めて上から見学する遊戯にハマっているとのこと。とんでもなく悪趣味な事態に巻き込まれたものの、アリスとルーナの持ち前の運動神経により、一同は何とか試練をクリアしていく。しかし、同じ闘技場に囚われた仲間だと思っていた男たちに、突如として剣を突きつけられてしまいー。
ドラゴン討伐を終えた日下部虎次。新たに仲間になった剣崎円花と共に、オーガス勇国の中心地レメアルへ上陸する。到着後、虎次達は図書館での調査班と街中での情報収集班に分かれて行動する。普段は冷静沈着な円花だったが、蔵書の山を見ると目の色が変わる。あまりの変貌ぶりに驚きと呆れを抑えきれない虎次と莉依。やがて探している日本人、八重樫愛果が城にいるという情報が入る。そんな中、レメアルのオーガス城で、勇王ロメルの演説が始まる。それはオーガス全域において催される勇王祭の開催演説だった。虎次達には関係のないことだった、その時までは。勇王ロメルの傍らには、ある日本人が立っていたのだー。
フランコからの要請で、島の東側の村を回ることになったエイジ。鍛冶師として東の村に道具を作ることが主目的ではあるが、東の村には、かつてエイジと同じ世界からやってきた人々が最初に降り立った浜があると聞き、日本に繋がる手掛かりがあるかもしれないと考える。弟子のピエトロ、ダンテ、レオ、カタリーナを連れて旅立つことになったのだが、その前日、タニアが嫌な胸騒ぎがすると言って出立を引き留める。さらには巫女のアデーレまでもがこの旅に不穏な神託を受けたと言い、エイジは不安を抱えたまま、シエナ村を発つことになった。まずはナツィオーニの町に行き、ナツィオーニとフランコから目的地を聞く。今回の派遣は東の村と西の村の関係を取り持つための一環であり、エイジたちに危険はないと言うのだがー。
リョウたちは学園を卒業し、長かった学生生活も遂に終わりを迎えることになった。学園で知り合った人たちとの別れを惜しみつつ、領地に戻ったり、騎士になったりと、それぞれが新たな道を歩みだしていった。リョウは白カラス商会の活動に本格的に力を入れていくのだが、ある日、盗賊団に荷物が奪われてしまったと報告が入る。聞けば近頃、生活用品を載せた荷馬車が多く被害に遭っているようで、盗賊団の退治に乗り出すことになった。アジトに辿り着いたリョウたちは、リーダー格の男一人を捕まえることで穏便に済まそうと交渉していると、血相を変えた男がアジトに戻ってきた。その男は間違って魔法使いが乗った馬車を襲ってしまったと言うのだがー。
反乱軍を迎え討つため、かつての敵のウルタ砦で過ごすカズキ。双子の弟であるユアンからは相変わらず嫌われていたが、兄のユリンから、ユアンの女嫌いの理由と二人の過去を聞く。自分達を売った母親を自分はもう捨てたが、ユアンはずっと母親から受けた傷を抱え続けている。そんなユアンの傷を癒してほしいと願うユリンに、カズキは自分にできることは必ずすると約束する。一方、ウルタ砦に姿を現した反乱軍が用意していた兵器に、皆は見慣れぬせいか怪訝な表情をするばかり。だが、カズキは悲鳴を上げてしまう。それは爆弾、そして大砲だったのだ。
木造帆船での長く危険な航海の末、遂に『黄金の木の葉号』は北大陸に到着する。フレア姫の判断で、一行は『教会』の影響が比較的弱いという、ポモージエ港へ停泊することとなった。久しぶりの陸での生活に羽を伸ばしていると、買い物に出かけていた侍女のマルグレーテが、路地裏で孤児の少年に声をかけられる。なんでも、善治郎たちと同じ宿に泊まっている、ヤン司祭に言伝を頼みたいのだという。「放っておいたら大変なことになる」という少年の言葉を聞いた善治郎は、ヤン司祭に事の顛末を伝え、宿で共に話を聞くことになる。そこで少年が口にしたのは、なんと「『騎士団』がこの国を攻めてくる」という内容だった。
傭兵団同士の抗争に勝利し、ビムラの最大手にまで登りつめた山猫傭兵団。それは業界内の勢力図が大きく塗り替わり、大きな注目が集まることを意味していた。団員たちの生活向上のため、密かに商工ギルドに属さない商売を始めたウィラード。しかし、傭兵が自分たちの既得権益を侵食してくることを権力者たちが許すはずがなかった。ビムラ中央会議議長、エルツマイユが選んだ方法はー「本日はウィラード・シャマリ殿に、おめでたいお話をお持ちいたしました」。持ち込まれた縁談は団員たちを巻き込んでの大騒ぎを呼び起こす。なぜなら、その相手が…。
エリピア大陸は現在、ロンボウ王国、アインラード帝国、そしてミサリナが代表となった南部商会連合の三大勢力が、互いを出し抜こうと牽制し合っていた。そこで、ロンボウの王となりつつあったフリンジワークは、アインラードのシャロン、南部商会連合のミサリナを招集して、「ゲーム」を持ちかける。国宝でもある三枚のコインをそれぞれが所持して奪い合い、三枚揃えた勢力が強大な力を得るというもの。それはあまりにも荒唐無稽な提案だったが、話を聞いたシャロンとミサリナは乗ることにした。あらゆる方面から命を狙われ続け、地下に潜っていたセイギもまた、このゲームに巻き込まれていくことになる。策を巡らし裏をかき合う、命がけのゲームの行方はー。
皇帝の魔の手から逃れた日下部虎次と仲間達は、辺見朱夏の案内で、亜人であるネコネ族の集落にたどり着いた。長であるバーバの厚意で、しばらく集落で過ごすことに。やがて、元皇女であるサラ・サラディーン・エシュトが周囲との軋轢を生むようになっていた。やるべきことをせず居丈高なサラに対して誰もが不満を抱き、特に結城八重は爆発寸前。虎次自身にもくすぶる思いがあった。また、一行は変装魔術の使えるネコネ族のニースと行動を共にする。追われる身となった虎次達は、変装しなければならなかった。他の日本人達を捜すため、日本に戻る手段を探すために、商業都市リーンガムへ向かうのだがー。
アインビストから再びボーンソニア王国へ戻ってきたヒカルは、無実の罪を着せられているラヴィアに白昼堂々と歩けるようになってほしいと強く思い始める。王宮が次期王位継承争いで混乱している今ならば無実の罪を晴らす方法があるかもしれないと考え、ヒカルは王宮内に忍び込み、王女クジャストリアと接触する。そこで知ったのは、王女がローランドの知り合いだったという事実。さらに、クジャストリアが王位に即くためには三家ある公爵家すべての賛成が必要なのだという。しかしそのうちの一つ、ナイトブレイズ家の次期当主は原因不明の病に伏せており、父親の公爵は執務もままならない。ローランドとの縁もあり、事態の収拾に手を貸すことにしたヒカルは、病の原因を究明するために公爵家に向かうのだがー。
歴代最高と呼ばれる体力を持つルードは、大盾で敵の攻撃を引き受けるタンク役として、勇者パーティで活動していた。しかし、思うように迷宮攻略が捗らないことに苛立った勇者のキグラスから、無駄に体力を削られるだけの役立たずだと言われ、パーティを追放されてしまう。ひとまず最愛の妹に会おうと思い故郷に帰る途中、ルードは魔物に追われている少女を見つけて助け出した。助けた少女はとても珍しい「鑑定」のスキルを持っていた。少女に頼んで「鑑定」してもらうと、なんとこれまで使えないと思っていたスキルは、実はとてつもなく強力なスキルであったことが判明する。ルードは持ち前の膨大な体力とスキルを駆使して、最強のタンクとして実力を発揮していくーー。
剣術家の家に生まれた青年・結城悠は、とある事情から最愛の少女の命を奪ってしまう。悠は贖罪として自ら命を絶ったはずだったが、見知らぬ森の中で目を覚ます。不思議に思い森の中をさまよっていると、頭から狐耳を生やし、コスプレじみた和服を着た美少女と出会った。「小狐丸」と名乗った少女のことを、刀剣好きの痛いオタクかと思った悠だったが、直後に現れた異形の化け物ー「鬼」と、それを切り伏せる小狐丸を見て、自分が異世界に迷い込んでしまったことを知る。話を聞くと、この世界は人間の女性は絶滅し、代わりに刀剣から生まれた新人種「御剣姫守」が鬼と戦っているのだという。さらに、人口の1割ほどしか存在しない男性は女性に守られて暮らしているらしい。すっかり男女の価値観が逆転している異世界で、悠は自らも戦おうと提案するのだがー。