出版社 : 講談社
英国の全寮制パブリックスクール、セント・ラファエロの工事現場で人骨が発見された。その後起こる、火にまつわる奇怪な事件。ユウリもまた、「火を使わないで、障害物を燃やして」という、悪戯妖精ロビンの頼みに、火の精霊を呼び出しロビンを傷つけてしまう。火の精霊と交わした誓約に縛られた地ー。霊感少年ユウリが、不可思議な謎を解き、怨念を解き放つ…!?大好評「英国妖異譚」シリーズ第4弾。
「…いた。あそこです」その声に、敏生も天本も龍村も目をあげ、そして息をのんだ。星も凍るような寒夜。静まりかえった裏庭に、じっと立ちつくして。やがて、つぶやいたのは、誰だったろうか。「…あれが…」彼らの目に等しく映っていたものーそれは、首のない大きな白い犬の姿だった…。最新刊、ネオ・オカルト・ノヴェル。
フランスの中世の古城ーそこは、処女が汚されると、すべての者に死が訪れるーと言われていた幽霊城だった。怪しげな儀式で呼び覚まされた怨霊に取り憑かれた少女が起こす凄惨な事件。ユウリの前に現れた白い仔馬は、いったい何を語ろうとしているのかー!?処女の守護神、月の女神ディアナに願いを取り次ぐ霊感少年ユウリの大活躍。大好評「英国妖異譚」シリーズ第三弾。
「すべては儀式だ。…おまえのための」そう言って、男は、微笑んだ。「可愛い伴侶を見つけたな。あれこそ…おまえにふさわしい。美しい生きものだ」戦慄が天本の背に走った。この男は、いったい、何をしようとしている。(…まさか…)難事件のなか、唐突に降ってわいた、とてつもない恐怖ー。それはー。急展開、ネオ・オカルト・ノヴェル。
赤ちゃんの泣き声に呼応するかのように肖像画の周囲で起こるポルターガイスト現象。描かれた母親の睨むような視線に恐怖を感じるユウリ。だが、赤ちゃんの行方不明と同時に、その眼差しは慈愛に満ちた微笑みで、ゆりかごに向けられていることに気づく。赤ちゃんは、絵の中にー!?湖畔に建つ全寮制のパブリックスクールを舞台に、霊感少年のユウリが大活躍!!大好評『英国妖異譚』シリーズ第2弾。
監察医・龍村泰彦の誘いで、丹後半島の海辺に住む彼の祖母の家を共に訪れた天本と敏生は、そこで奇妙な事実を知る。龍村が六歳の少年だった頃、神隠しに遭った経験があるというのだ。だが、現在の龍村は、当時の記憶をほとんどなくしていた。やがて、奇怪な出来事が彼らを襲い、龍村の記憶が蘇りはじめる。記憶が完全に再生されたとき、果たして何が起こるのか。天本と敏生は、龍村を護ることができるのか。
十二国記シリーズ 珠玉の短編集登場!! 希(ねが)う幸福への、期待、葛藤、懊悩(おうのう)、失意、歓喜。 ようこそ、夢に誘われし五つの門(いりぐち)へ! 才州国の新王と麒麟を通して、一国の存亡を描いた『華胥』をはじめとして、シリーズ人気キャラが登場する愉しいエピソードを含む短編集ならではの醍醐味の5編! 「夢を見せてあげよう」--しかし、荒廃と困窮を止められぬ国。采王砥尚(さいおうししょう)の言葉を信じ、華胥華朶(かしょかだ)の枝を抱く采麟(さいりん)の願いは叶うのか。 「暖かいところへ行ってみたくはないか?」--泰王驍宗(たいおうぎょうそう)の命で漣国(れんこく)へと赴いた泰麟(たいき)。雪に埋もれる戴国(たいこく)の麒麟がそこに見たものは。 峯王仲韃(ほうおうちゅうたつ)の大逆を煽動した月渓は、圧政に苦しむ民を平和に導いてくれるだろうか。 陽子が初めて心を通わせた楽俊(らくしゅん)は、いま。 希う幸福への道程を描く短編集、ここに!!
湖の妖精に恋した青年ジャックの魂は、新しい肉体を求め、夜ごと彷徨っているという。夏の夜、寮生たちが日本の百物語を模して開いた怪談大会。だが、湖にまつわる忌まわしい伝説が語られた時から、異変が始まった。開かずの霊廟で生徒の一人が姿を消し、一緒にいた生徒も悪霊に取り憑かれてしまう。湖畔に建つ全寮制のパブリックスクールを舞台に、霊感少年のユウリが活躍する!第八回ホワイトハート大賞“優秀賞”受賞作。
「母さ……やめ……」。振りほどこうともがく、まだ少年だった天本を、母は信じられないような力で押さえつけていた。「……消えて」。細い指が、ぎりぎりと天本の首に食いこむ。「消えてしまいなさい、おまえなど……! 」。過去の悪夢を見はじめた天本のもとに、ベトナムから届けられた父の手紙。いま、失われた記憶の扉が、ゆっくりと開きはじめるーー。 ありがとうーー奇跡を。闇を切り裂くネオ・オカルト・ノヴェル最新刊! 果たせなかった約束を案じつつ、事故で死んだ帰還兵。その願いをかなえるため、天本と敏生はベトナムへ! 「母さ……やめ……」。振りほどこうともがく、まだ少年だった天本を、母は信じられないような力で押さえつけていた。「……消えて」。細い指が、ぎりぎりと天本の首に食いこむ。「消えてしまいなさい、おまえなど……! 」。過去の悪夢を見はじめた天本のもとに、ベトナムから届けられた父の手紙。いま、失われた記憶の扉が、ゆっくりと開きはじめるーー。 一章 乾いた心に降る雨は 二章 ギリギリの日常 三章 迷いの羽根で 四章 時間の砦と心の柵と 五章 遠くまで見えるけれど 六章 空っぽの高い空 七章 柔らかな手のひらで あとがき
登極から半年、疾風の勢いで戴国を整える泰王驍宗は、反乱鎮圧に赴き、未だ戻らず。そして、弑逆の知らせに衝撃を受けた台輔泰麒は、忽然と姿を消した!虚海のなかに孤立し、冬には極寒の地となる戴はいま、王と麒麟を失くし、災厄と妖魔が蹂躙する処。人は身も心も凍てついていく。もはや、自らを救うことも叶わぬ国と民ー。将軍李斎は景王陽子に会うため、天を翔る!待望のシリーズ、満を持して登場。
鳴蝕。山が震え、大地が揺れ世界が歪み、泰麒は、十の歳まで過ごした蓬莢にいた。帰りたいー。しかし、その術を知らない。泰麒が異界でひとり懊悩する頃、戴国には謀反によって偽王が立ち、日ごと荒れていた。その行く末を案じ、泰台輔と同じ胎果である誼の陽子を頼り、慶国を目指した李斎は思う。麒麟がいなければ、真の王はあり得ない、と。そしていま、雁国をはじめとする、諸国の王と麒麟が、戴国のために立ち上がる。
「え…えええええええええっ!」「ば、馬鹿なー」弥生三日の雛祭りー男所帯ながら、ちらし寿司などを愉しく食していた天本と敏生は、その夜、テレビのニュースに目をむいた。京都で、平安装束の謎の男が、刀で通行人を傷つけ、行方を晦ましたというのである。が、その男の顔はまぎれもなく、「たっ、龍村さん…!」-それが思いがけぬ事件の発端であった。
「できるだけ早く、帰ってきますね」-ひとりは、さびしいから。そう言って、微笑って父のもとに出かけていった敏生の、なつかしい、可憐な姿。-冷たい父だった、という。優しい言葉ひとつ、かえてもらえなかったという。けれど、死期が迫ったとき、彼は突然、息子に言って来たのだ。会いたいーと。(…何か、胸騒ぎがする…)天本の予感は、まさに的中しようとしていた。
『アリス大学附属中学校』は、入試問題もユニーク。中でも、国語のひねくれぶりには、タカシやひろみたちも、すっかりお手あげ…。国語の問題って、けっこう奥が深いよね。正解がいくつもありそうだったりするし。そこでこのたび、迷える国語難民のために、中原涼&国語問題研究会が立ちあがった!『アリ中』の入試をおもしろまじめに大研究。すると、「帯たすき」の法則や「正解配置三二五四一」の法則など、さっそく新発見が…。
天本と龍村の運命的な出会いのシーンが明かされる『石の蛤』学園祭の舞台で龍村が大活躍する、感動的な『人形の恋』修学旅行先の遊園地での不思議な幽霊との交流体験の『約束の地』三つのエピソードで、天本と龍村の高校時代が語られる!“奇談シリーズ”初の短編集をお楽しみください。
「ホテル行っちゃおうか?」一斉くんの言葉に、あたしの思考回路パニック。あたしってば、さっきまで、どうやってエッチに持ち込もうか悩んでたのに、しどろもどろになってる…。高校に入って、イメチェン大成功。桃や亜里沙も、「イケてる美由は、エッチ経験あり」って信じきってる。一斉クン、オッケーなのに。ウソつきにならなくてすむ、チャンスなのに-。
胸キュン・ペアーの背中に白い羽が!ここは「天使の国」。天使たちが手にしている恋愛測定器を恋人たちに向けると、ホントの恋かどうか、わかっちゃうんだって!?天使のお仕事といえば、素敵なカップルを結びつけること。ところが、下界では“間違った恋愛”が横行している。何者かが、天使の矢をでたらめに放っているらしい…!アリスの行方もわからないし、神様M1ヘルプも、今回はなぜか二回きり。どうする…。
有田つむぎ、高2。老舗旅館「ありた家」の女将としてスタートしたばかり。やっと、仲居や板前たちも、ひとつにまとまってきた。と思った矢先、一大リゾート開発計画が持ち上がり、町を二分しての大論争に!美しい花海を、不況の波から守りたいのはみんな同じなのに…決断を迫られるつむぎ。ありた家に乗りこんできた会計士秋月亘は、従業員全員に解雇通告を!猛反発しながらも、つむぎは彼に魅かれていくが…。
『蛇が来る。怖い!』押屋女子学園高等部の生徒が二人、謎の言葉を残して死んだ。二人に共通しているのは、こっくりさん遊びに熱中していたこと。調査に赴いた天本は、水田桐枝という生徒を見て驚いた。昔の恋人で悲惨な死をとげた霞波と生き写しなのだ。桐枝は事件と関係があるのか?そして敏生は天本の悲しい過去を知ることにー。