出版社 : 講談社
「雲」をつかむような夢にとりつかれたのは、遠山エリカ、高1・16歳。お兄ちゃんの遺品のギターだからって、月4千円のおこづかいのエリカに、100万円じゃ、無理。でーも、世の中って幸運ってあるのよね。次々と、お金を稼ぐエリカ。ところが、同じ目的の男のコが登場。強敵のうえに、恋心までエリカはいだいちゃって。奇跡が起きるなら、16歳。天国のお兄ちゃん、ホントの天使ってどう見つけるの。
ねぇ、こんなことって、あるのかな。会ったこともないひとに、恋をするなんて。電話で聞くあのひとの声は、とてもやさしくて、あたし、恋の魔法にかかったみたい。もしかしたら、彼があたしの“運命のひと”かもしれない、なんて…。でも、彼が電話をくれるのは、あたしの声が、彼の好きな子の声に似ているからなの。それなのに、彼のこと、あきらめられない。どうしても、あなたに会いたいの。
「おはよう。カズ兄、次」玄関を飛び出したあたしを迎えてくれるのは、次の不機嫌そうな声と-カズ兄の笑顔。じつはあたし、この柔らかい笑顔のひとに、ずっと恋してる。もちろん、伝える勇気はまだないけど。だから、こんな朝がいつまでも続けばいい、ううん、続くんだと信じてた。でも、あたしたちは、子供のままではいられないってことに、気づいてしまったの…。第1回ティーンズハート大賞《佳作》受賞。
夏休みが始まった。臨海学校で訪れたのは、青い海と太陽がまぶしく輝く、まさに、真夏の島。ステキな恋が始まる予感…。あたし・真由は、憧れの江口くんに、親友の弘美は石橋くんに、それぞれ告白するチャンス。ところが、弘美は、未来がわかるという望月くんに不吉な恋の行方を予告されて、姿を消してしまったの。そして、弘美を探すあたしは、恐ろしい事件に巻きこまれることに。夏休みは、恋とハプニングがいっぱい。
誰にでも“忘れられない夏”はあるという。だとしたら、僕のは十六歳のあの夏だ。まばゆい川面、潮の匂いのよせる河口。海鳴りとさざめきの中で、カメラをかまえる彼の横顔が、いまも鮮やかに心によみがえる。ティアーズ・フォー・フィアーズのメロディとともに…。十六歳の司は、年上のカメラマン・律と出会う。彼に魅かれていく自分を、抑えきれなくなった司は…。第一回ホワイトハート大賞受賞。
「すてきな彼と、デートなの」と言って、出かけていった女の子が、次々と行方不明になっちゃった。その裏には、ハンサムな医師の影が…。-あたし、加奈。いとこの親友が、突然、姿を消してしまったから、調査を始めたの。そしたら、何かニオウの。大きな犯罪に結びつくようなニオイが。直也に知らせなきゃ、と思ったあたしの背後に迫るのは…誰。
女の子は、みんな、恋愛に夢中。だけど、あたしは、愛とか恋とか、全然興味ないの。あたしの夢。それは、現役高校生でプロのまんが家としてデビューすること。だから、あたしには、恋愛してる暇なんかないんだ。今も、『少女ポプリ』の『新人まんが賞』に応募するために、原稿を描いている真っ最中。ところが、『少女ポプリ』に原稿の持ち込みをしたとき、編集さんに「好きな人をつくったほうがいい」って言われちゃったの…。
わたしたち、とてもうまくいっていた…。そう、わたしがふたりの秘密を知るまでは。それが、こんな辛い想いをすることになるなんて、思ってもみなかった。いまとなっては、すべて遅すぎるけれど、聞かなければよかった。知らなければ…。でも、わたしだけの胸にしまっておかなければいけないの。誰にも言わないって、約束したことだから…。恋って、なんだか複雑すぎる…。
転校生のゆりは、茶色い髪に濃い化粧。いかにも“問題児”って外見で、笑顔すらみせないやつだった。でも、オレは知ってるんだ。ホントは、純粋で、誰よりも優しい子だって。ただ、傷つきやすい心を、必死で隠しているだけなんだ。だからオレ、何があってもゆりを守る。オレが生まれて初めて、“ときめき”を感じた女の子だもんな。だけど…。
太陽の輝くハワイに、日本ユースチームのメンバーは到着した。彼らが参加する環太平洋ユース大会は、目前まで来ている-。試合に向けてはりきるメンバーのなかで、ただ一人、昴だけは表情がさえない。監督が、練習中も昴ばかり叱りとばし、けっしてレギュラーチームに入れようとしないからだ。不調でもないのに…。理由がわからず自信をなくしていく昴に、明るい笑顔はもどるの。
「国がほしいか。ならば、一国をお前にやる」これが、雁州国延王・尚隆と、延麒・六太とが交わした誓約だった。民らが、かつての暴君によって廃墟となった雁国の再興を願い続けるなか、漸く新王が玉座に就いたのだ。それから二十年をかけて、黒い土は緑の大地にと、生まれかわりつつある。しかし、ともに幸福を探し求めたふたりのこどもの邂逅が、やがて、この国の王と麒麟と民との運命を、怒涛の渦に巻きこんでいく。
「半身に分かれた運命の人がいるはず」と、葉月は、手に同じ赤い星をもつ人を求め、南の小島へと旅にでるのだが…。次々と明かされる、自らの過去の因縁。島の聖樹と、星をもつ守り人が呼びおこす大暴風雨の恐怖。葉月にとって、運命の人とは。ふとした偶然で始めた春休みの本屋さんでのアルバイトから、次々と運命の渦にまきこまれる少女と、彼女を守ろうとする少年の、愛の異色ファンタジー。
時をも自由自在に操る時空界の聖戦士、『時渡り』の異名を持つ少年、葵悠司-。黒い写本の最終章を取り戻すため、学校へ向かった悠司を待っていたのは、何者かの、恐ろしいまでの敵意だった。相手を救いたい一心で、呼びかける悠司。が、その前に突如、鎌を持った髑髏-死に神が現れる。永遠に不滅の魂を持つ悠司だが、全身を無残に打ち砕かれて…。華麗なる聖戦士の超自然ファンタジー最終幕。
えっ。子鹿に化けた悪者に、アリスがさらわれたって。おまじないの国に連れ去られたアリスを救うため、タカシたち四人は派遣されたんだけど…。おまじないの国では、大切なおまじないの一つ一つが効かなくなってて、大混乱中。どうやら、脳壊王一派がこの国を支配しようと暗躍しているらしいんだ。アリスの命が危ない。タカシたちの救出は間にあうんだろうか!?がんばれ-。
あたし工藤由香。高3の受験生。ある日の放課後、あたしたちは見知らぬ人物から、突然、探偵の仕事を依頼されたの。が、仕事の内容を聞かされて、二度びっくり。どんなことが起こったのか、事件そのものがまったくわからない事件を、解決してほしいというの。あたしたちは、謎の人物の指示どおり、手がかりが隠されているらしいバス・ツアーに出かけることになったんだ…。
あたし、村上奈緒。彼の江口悠くんは、高校の先輩。“卒業の別れ”をのりこえたふたりだから、あたしたちの恋にかぎって、危機なんてくるはずないよね。この幸せな気持ちは、ずっとずっと続くよね…。ところが最近、会えない日々が不安なの。週末はデートってきめていたのに、ほかのひとと約束するなんて。あたしのこと、好きじゃなくなったの。それとも…浮気。彼女になっても、恋は不安がいっぱい…。
あたしはフェーデなんかに、もう参加しないんだから。そんな必要なんてないんだ。…そう思ってたんだけど、《女帝》によれば、もし《魔法使い》が《月》とのフェーデに負けてしまったら、なんと、あたしもいっしょに封印されてしまうんだって…。?だったら、協力するしかないじゃない。今回のフェーデは、《月》による“改装”を防ぐということ。そして、その“改変”を防ぐということ。そして、その“改変”の犠牲者は…あたしもよく知ってる人…。
高1の、あたしのまわりの人々、ご紹介。TOMOMI。女みたいだけど、これは、うちのパパの名前。漢字で智巳って書くんだ。SEIKOちゃんは、あたしの妹の同級生で小6。松本聖子っていう妙にハデな氏名なの。RIKAは、ママ。理性を加える“理加”なんだけど、わりとおっちょこちょいなんだ。IKU。郁ちゃん。最近オトナびてきて、やたら姉をバカにする、ナマイキ盛りの、妹。FUMI。小川芙美。これは、あたしで…。