出版社 : 集英社
「お前は私の生んだ幻だ。空疎な闇に過ぎぬ」暗黒の三位一体神、ケンノスの言葉は、凶眼の王ラグメロックを打ちのめした。月の石を集めよう。ラグメロックの決意は、魔眼のドルイドを探す旅を続けるアイーシャ一行を、死よりもつらい境遇へ追い込んでいく。月の石を守り、魔眼のドルイドの出現と〈風の城〉の再建を信じるアイーシャ。〈テーヌの予言書〉が導く先に待ち受けるものとは。
文化祭を間近に控えたある日、三年生の男子が死んだ。恋を叶えてくれるという伝説のアルテミス像が、彼の頭に落下してきたのだ。被害者はとかく悪い噂のたえない飯田晴彦。現場に居合わせたのが、あたしが秘かに想いを寄せる真駒史貴。警察の取り調べでも一旦は事故に落ち着いたものの、殺人事件の線も捨てがたく…。友達の町子ちゃんなんか、真駒クンが犯人かも、なんて言いだすし…。
あたし(志乃)の家族は両親も二人の兄も声楽家なのに、あたしは声が悪い。で、ピアノを弾いてる。でも髪は真っ赤、ピアスをしてて、一目でワルとわかる。ところが、学校の合唱部から、コンクールの伴奏を頼まれた。あたしは断った。あたしのピアノは伴奏のためのものじゃない。それに、指揮者の三村は、はじめて顔を合わせた時、あたしのカッコを見るなり、こんなやつとは…と言った。
あたしが合格したのは、受験日に初めて行って少しもなじめず帰ってきた第三志望の中学だった。おそるおそる登塾してみると、黒木クンたち三人は、声をそろえて、志望校に合格。でも、一人だけ若武の姿が見えない。「あいつ、全部オチたんだ」小塚クンが言った。あたしは息ができなかった。落ち込んでる若武を励ますには、すっごくハデな事件を解決して、世間から注目されるしかないんだけど…。
新たに建設された大聖殿の落成式に出席するため、ピアジュ教皇とともに世界最大の都市アバトンを訪れたティタニア。しかしアバトンは、さまざまな欲望が渦巻く悦楽の都市だった。アバトンに君臨している市長・アズルファンの陰には、以前、ティタニアがマルドリュースから追い払った邪悪な魂の存在があったのだ。落成式の直後、邪悪神ギラッシュの魔手は、ピアジュに伸びようとしていた。
あたし、高橋絵里奈、16歳。生まれた時から天涯孤独の身の上なの。明日再び施設に戻ろうという晩、「迎えに来たぞ。俺はルイス・ルーク・セントレイク…」なんて、やたらハンサムな青年がやってきた。「これからおまえは、俺の国で生涯を暮らす」そ、そんなのあり-?あたしがつれていかれたのは、竜のいる空の国だったの…。
あたし、萩原未央は、四ツ葉学園芸能科に籍をおく女優で高校1年生。片想い中の、幼なじみでアイドルの俳優てるちゃんと、親友の彩が今度キスシーンを撮ると聞いて複雑な心境なの。そんなあたしに、失礼な態度をとった熊谷一哉と名のる少年。その後、彼はあたしたちの出演するTVの演出をする若きホープだと知って…。恋に仕事に元気な、どっきどきコメディー。
おっとりもののマーク、メガネの天才ジョン、怪力のマッチョマン・ポール、動物の言葉が判るひときは美形のトミー。これがご存じ、東京少年十字軍のメンバーだよ。そこへはるばるニューヨークから『氷の女王』と異名をとる美少年がやってきた。彼の名はクリス。宿命の敵『くろま』(世界黒魔術師連合)と戦うべく、5人の美少年戦士たちははりきるが…。
ガディルのテーブルクロスを織ろうと、糸を探しにパリオの街にやってきたマルーシュ。やっと気にいった糸を見つけたのに、白髪の少女「白童」に横取りされてしまって…。あわててヒーロフに乗って追いかけたマルーシュだけど、白童の正体は、山姥だった。白童が現れると、白群綿花が豊作になるという。その謎を知りたがるマルーシュに、山姥は、ハンカチ大の布を織ることを依頼するが…。
野々原姫子-通称、姫ちゃん。男のコもあっけにとられるオテンバ娘。ある夜、姫ちゃんは、魔法の国のエリカからまっ赤なリボンをもらっちゃったんだ。その日から、ぬいぐるみのポン太がしゃべりだし、姫ちゃんには不思議な力が…。まんがにテレビに大人気に姫ちゃんがロマンチックな小説になって、元気に登場。
北海道・日高は、競走馬の生産地。夏休み、実家の牧場に帰った青葉を待っていたのは、一人の見知らぬ少年だった。『風駆ける日』ルビーの指輪をめぐって、憧れの野ノ宮君があぶない。アサキは、超変人ケイゾウおじさんと事件解決に-。『血ぬられた貴婦人』中学三年の夏休み。山口県萩へひとり旅のしのぶを出迎えてくれたのは素敵な男の子。何か起こりそうな甘い予感。『特別の夏休み』
星子に結婚を申し込んだマサルが『ペガサス』チームに入り、富士山麓で、ハンググライダーから目標に向かって突っ込む訓練をしているという。その目的は『ドラゴン・サターン』という暴走族を叩きつぶすため。その暴走族はとんでもない悪党どもらしい。星子はマサルが心配で会いにいくことにした。その途中、彼女と同様にマサルを気遣ってやってきた宙太と会い、ふたりは富士山麓を目指した。
カラヴィス公国の第一公子・ソルヴァンセスが原因不明の難病になった。どうやら魔性に、その生気を吸いとられているらしい。浮城で魅縛師として修業をしていた公子の妹・リーヴシェランは兄を見舞いに、故国に帰ることになった。従うのは彩糸という公女の護り手と、侍女に姿を変えた破妖剣士・ラエスリール。魔性に操られた死霊がラスたちを襲う。だが頼りの闇主は姿をみせない…。
果林と百合が入ってる東都女子大の学生寮の近くで、連続殺人事件がおきた。被害者はみな寮の学生の恋人ばかりだ。18歳の果林にも、愛しい恋人がいる。警官をしてる須田三四郎だ。「ああ、早く彼と会って、ムフフ。」と念じてたら窓を叩く音が。「三四郎が来てくれたのね」と窓をあけたらナイフ男が侵入。全裸にされてしまった果林の、アブナイあぶない夜がふけていく…。
夏生と花梨、しして伝説の聖霊王大地は、聖世界紅蓮城でジャドを倒した。が、ついに恐るべき聖世界の支配者聖魔王ア=ズが姿をみせる。このピンチに妖精族の長老サウルは命とひきかえに夏生たちを紅蓮城から脱出させた。しかしア=ズは大地の生母真里亜の魂を捕らえ夏生たちをおびきだす。一方渋沢は聖霊王の力の秘密を知るため辺境へ旅立った。聖世界の未来をかけた決戦が今はじまる。
パリ、ロンドン、NYを巡る美術展『二十世紀の遺産展』から要請を受けたロチェスター伯爵は所有の名画『蒼の祈り』を貸し出した。だが、その名画には、天才少女シャラナが、ほんの出来心から解読したフィルに関する重大な秘密が隠されていた。3人はとり急ぎ、パリへ飛び、穏便に絵を取り戻そうとするが、失敗。折りしも『怪盗ルパン』に凝っていたシャラナ。こうなりゃ盗み出すしかないっ。
ルーナは、広大な『人知らずの森』の城に、たったひとりで住んでいる少女。ものごころついたときからひとりきりだったが、彼女には不思議な魔法の力があった。ある日、ルーナの前に若い男が現れた。男の体は透けていて、青い瞳以外はごく薄い灰色をしていた。彼は「グーリアス」と名乗り、海に住む妖魔ラィビュートに捕らわれている妹の魂を救うために、力を貸してくれと言うのだが…。