出版社 : KADOKAWA
竜族の第三王子の運命の番(つがい)に選ばれた人間の娘、アデリエーヌ。二百五十年の時を経て、前世の死の真相と第三王子からの一途な愛を知った彼女は、空白の時を埋めるようにゆっくりと第三王子との愛を育んでいた。 一方、多くの犠牲者を出した王太子の陰謀は阻止されたものの、竜族の国には混乱が広がっていた。王太子を妄信する竜王は、第三王子に濡れ衣を着せ、アデリエーヌを王太子の妃にしようと画策を始め──。竜族の王城を舞台に、新たな波乱が巻き起こる。
目指すは出世と意気込み、後宮勤めを始めた貧乏宮女・白檀(びゃくだん)。宴の席で皇帝を救った彼女は、皇帝の懐刀で国一番の美丈夫の官吏・芳玉(ほうぎょく)に呼び出される。彼から告げられたのは、まさかの契約結婚の提案でーー!? 出世の好機と契約を了承し、芳玉の片腕として働き始める白檀だが、後宮には権謀術数が蔓延っていて……。若き皇帝と後宮に君臨する太后、皇后の座を争う美姫たち、そして毒と血に塗れた遠い過去。陰謀渦巻く後宮で、契約夫婦が華麗に事件を解決する!
第30回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞の東洋宮廷ファンタジー、待望の第2巻! 鳳晶と勾蓮、二つの民族が混在する秦國。 博宝局の新人局員・水瀬鷲は、美貌の天才局長・万千田苑閂と、持ち主の心の闇を具現化し怪異を起こす“鳳心具”による事件を日々調査していた。 そんな二人は、ある事件をきっかけに天笠摩伽羅と対峙することに。鳳心具を使って国の混乱を狙う芙蓉座の座長である摩伽羅は、鳳心具の重大な秘密を手に入れようとある里を狙っていてーー。 一方、宮廷では第一皇子・玖矛に命の危機が。民族間の悲しき歴史が生んだ怨嗟を、二人は祓うことができるのか!? ◆◆◆登場人物◆◆◆ 【万千田 苑閂 (まちだ えんさん)】 無愛想だが非常に端正な顔立ちで、若くして博宝局の局長を務める。愛称は苑。 先住の民・鳳晶の血を引き、優れた身体能力と五感を持つ。 【水瀬 鷲 (みなせ しゅう)】 博宝局に配属された文官の青年。 心優しいがそれ以外に取柄が無く、自分に自信を持てずにいる。 序章 惨禍の嚆矢 第一章 絡新婦の簪 第二章 滑瓢の吊り灯籠 第三章 火車の耳飾り 最終章 蛇蝎の首輪、惨禍の濫觴
新たなる波瀾の予感ーー。第2シリーズ第3巻。 母国ゼルスを黒狼王と共に横断する波瀾万丈な旅を終え、ゼルスの王太子である義兄の婚礼の儀に出席したエデル。だがかつてエデルを虐げ、古城に幽閉されていた義母イースウィア王妃が結婚による 恩赦で宮殿に復活してしまう。 再び向けられる義母からの悪意。かつてはなすすべもなかったエデルだが、愛を知り一国の妃としての自覚が芽生えた今、勇気ある行動をとる。しかしそれは、新たなる波瀾の幕開けにすぎなかったーー。 これは、偽りの結婚で始まった二人が、最愛を育む物語。 プロローグ 第一章 第二章 第三章 第四章 エピローグ
獣を宿す少女×穢れた公主。中華後宮復讐譚、第2巻 星殷国の皇帝・瑛学の裏切りにあい、姉を失い一族を全滅させられたククナ。兄を大罪人にしたてられ母を奪われた「穢れ者の公主」紅蘭。皇帝暗殺を企てた二人は、ククナが持つ「影守」の力で瑛学を意識不明の状態に陥れる。 瑛学が目覚める前に、国の中枢を支える五常名君たちを一掃したい二人のもとに、五常名君の一人にして「智の名君」万秋が訪れ、意外な取引をもちかけてきてーー。 友でも同胞でも主従でもなく、それでも無二の存在の二人による美しく壮絶な復讐譚 序幕 第一話 二つの顔を持つ男 第二話 地に堕ちた花 第三話 簒奪者の宴 第四話 星狩の夜 第五話 二人の強き獣
安楽死が合法化された未来の日本。 安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。 新人アシスターの遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。 暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。 話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。 「 」 プロローグ 星空と白い嘘 色彩づく世界へ 天秤 その時、彼は勇者になった ゆびきり エピローグ 書き下ろし短編 約束の花
目の前で起こった“絶望の瞬間”。苦しみにもがきながら、ライナは未来の果てを視る。なぜ生きるのか? 何のために生まれたのか? 昼寝王国とはなんなのか? 世界を救うために、いま、史上最大の魔法が発動する!
「だ、『ダードリック魔法大会』開催の知らせだって……?」 相変わらず進級資格を満たす成果がなく、またしても退学の危機に陥ってしまうリクス。 一発逆転を賭け、数年ぶりに開催された伝統ある魔法大会への参加を試みることに。学院の代表選手になるべく持ち前の剣で突き進むリクスだがーー 「目下、最大の障壁となると踏んでいる生徒が一人居るんだ。わかるかな? 君だよ、リクス」 実力不詳ながら不適な笑みを浮かべる魔術師・リアと出会い好敵手のような関係になる。 どこかシノに近い印象を持つ彼女と向き合ううちに、リクスはついに一つの真実にたどり着く!?
高校を中退し、ボードゲームカフェ『クルマザ』で店長代理として働く生粋のボドゲオタク常盤孤太郎は、恋をしていた。 ボドゲ愛の欠片もない天敵のような女子高生ギャルバイト小鳥遊みふるに。想いに気付かない当人から進展を煽られるもーー 「まずはサイコロを振らなきゃ、恋は始まらないぜ」 告白はありえない。なぜなら……みふるには超絶ラブラブなイケメン彼氏がいるのだから! さらに孤太郎が想いを隠すため、みふるに伝えた嘘の好きな人ーー女流棋士の歌方月乃は、正体を隠して『クルマザ』に入り浸っている常連客で!? 誰もが秘密を抱え、あそびのかんけいを続けるラブコメ開幕。
かつて、人類で最も多くの同胞を救った最強の男・勇人は、地底からの魔物たちの侵略を挫き追い戻すことに成功したが、その地底の奥深くで人知れず呪われて閉じ込められてしまう。 --人類に平和が齎されて約五十年。 ダンジョン配信者の雨宮霞によって、封印から解き放たれた勇人。 事情を知らない霞が勇人を配信に映すと、実は護国の勇者だと判明してーー!? リッチ化して若い姿で現代に帰還した呪われ勇者は、彼の成し遂げた功績が明らかとなり国中で称賛の的に……? さらに、天然ジゴロの才を発揮してしまい、熱い視線を浴びることに! 「ようこそ現代へ、黎明期の勇者様」
人類滅亡の危機に瀕した未来世界にて、非道なる【機神】を征討した天上優夜。平和な現代へと帰還した優夜を待ち受けていたのは……王星学園の仲間たちとのクリスマスパーティー! 超豪華な饗宴の幕が開く中、突然、優夜に課せられた急務は……サンタクロースになって、街中にケーキを配達すること!? その裏では……秘密裡に優夜の正体を調査していた国家機関《特殊変異対策局》がついに彼の元へと迫りつつあったがーー 「こんな大規模な変異……彼がいたとしても危険すぎるわ!!」 ーー休暇を満喫する優夜たちに、未曾有の災禍が襲い掛かる! 天上優夜を取り巻く環境は、さらに混沌を極めていくーー!!
幼い従妹を庇った事故で昏睡状態に陥った女子高生、音瀬小絃。目覚めるとそこは10年後の世界!? 自分好みの大人の女性に成長した従妹は小絃にぐいぐい迫ってきてーー刺激的な毎日に小絃の理性はもう限界ーー!?
「高屋敷くん、今度私とデートして?」「は、はあっ!?」 千影です。こんな衝撃的なことが目の前で起きました。体育祭で大活躍した結果、咲人くんに…モテ期がきたんです! 咲人くんも「カノジョがいる」(数は内緒です)って伝えてるのに、生粋の勝負女子・坂本茜さんだけは諦めてくれません。初の恋敵の登場……! 私も、やってやろうじゃないですか! 「うちらは過激に、咲人くんを家に誘い込んでお泊り作戦だ」 「ひーちゃん、それは違うんじゃ……で、それいつにする?」 茜さんとのアピール勝負、文化祭ではツンデレ喫茶も開催! そして動きだす物語……え、私はツンデレじゃないですよ!?
「あのクソ王子クソ王子クソ王子」 侯爵令嬢エリカ・ソルンツァリは王子を巡る陰謀により追放された。 「恋人との駆け落ち」という体で国外に追いやられたエリカ。その恋人役に選ばれた冒険者シンは、仮初めの恋人役ながら理不尽な目に遭ったエリカのため剣を振るいーー 「シン・ロングダガー、わたくし貴方を気に入りましたわ」 エリカに求められ、二人で暮らし始めるシン。一緒に冒険者として活躍しギルドに認められ、一つ屋根の下で自由な生き方をする。エリカとの距離も近づきーー 「シン! 今日も冒険者生活ですよ!」 満面の笑みを向けてくれるようになりました。
高嶺の花のクォーター美少女、七瀬クロエ。 俺とは縁遠いはずが、親の再婚で兄妹に!? 突然の同居生活。穏便な家庭のため友好的に接していると、俺の一言一句に妙に照れる彼女。 料理を褒めたり、「わ、私の料理を毎日食べたいって……!」 焦って距離を縮めなくてもいいと伝えたり、「ずっと一緒にいるから大丈夫って、そんなの……」 家族としてハッピーに暮らそうと言ったりしただけなのに。 「俺と幸せになろうって、そんなのプロポーズじゃないですかぁっ!」 俺、知らないうちに口説いてた!? 「不束者ですが、お願いしますっ」 一つ屋根の下、無自覚攻略ラブコメ開幕!
幼女教皇を救ったフラッドの前に現れたのは、暗躍してきた教団の主・イザーク。 フラッドとの邂逅を千年間待っていたと語る彼は、世界への侵攻を開始する。 世界大連合の盟主になったフラッドは、彼だけの死に戻りの力で立ち向かうがーー 「キミの死に戻りの能力、おかしいと思ったことはないかい?」 ……『やり直し』の存在すら知り尽くす最悪の敵。 何度殺されても終われない地獄に絶望する元悪徳領主を救うのは、 二度目の人生で得た仲間か、それとも前世からの『純愛』か。 「フラッド様と一緒なら、地獄でも私にとっては天国ですよ」 やり直し悪徳領主の勘違い立身出世ファンタジー、大団円!
《山の国》の公爵令嬢ヴァレリアは王太子妃になるため、ひたむきに努力してきた。 しかし妹の計略で処刑が決まる。 運良く《麦の国》の青年アルバに助けられ、行き着いたのは小さなスープ店だった。 傷ついたヴァレリアの心は、あたたかいスープと無償の親切にほどけていく。 そしてシーナと名を変えて、店で働くことに。 具だくさんの日替わりスープと、焼きたてのパンに手作りジャム。 不慣れでも誠実なシーナの料理は、アルバや訳ありのお客をほっと癒やしてーー 追放された公爵令嬢の、おいしくてやさしいスローライフ。 ==登場人物== ○シーナ(ヴァレリア) 《山の国》の名家の長女。 地味でつまらないと言われ、華がある妹と比べられてきた。 婚約者の王太子も妹を愛するようになり、処刑されてしまう。 ○アルバ 《麦の国》で農業に携わる青年。 エルザが営むスープ店の隣家に住む。 懸命なシーナを支えるが、彼にも何か事情があるようでーー。 一杯目 涙をぬぐう琥珀色のベジブロス 二杯目 幸せをもたらす夏いちごのガスパチョ 三杯目 勇気を与える紫キャベツのポタージュ 四杯目 思いをつなぐ麦のミネストローネ 五杯目 めぐり逢うためのシーフードチャウダー 番外編 蚤の市にて
長年王家を裏切っていた側近の背後には、ジョジュの祖国ドルマンの影があった。 事件を乗り越え絆を深めた二人だが気は抜けない。 そんな折、他国の結婚式に招かれ祖国の異母弟妹に再会する。 彼らは招待客にジョジュの悪評を吹聴するが、エミリオンの深い愛に支えられたジョジュは持ち前の聡明さで周囲の信頼を得ていった。 だが帰国後ドルマンから使者がやってくる。 要求は、二人の離縁とジョジュの身柄の引き渡し。 応じなければ開戦だと迫られたエミリオンは、ジョジュを守るため起死回生の一手に打って出てーー。 ==登場人物== ○ジョジュ ドルマン王国第一王女で、現在はロニーノ王国王妃。 将来女王となるべく学んできた。 王位継承権を奪われ絶望していたが、エミリオンと過ごすうちに気力を取り戻していく。 ○エミリオン 前国王夫妻が事故死したため、若くしてロニーノの国王となった。 大国と渡り合う力をつけるために改革を推し進めており、「冷酷無慈悲」と恐れられていた。 ジョジュの前では、愛情深い一面を見せる。 第一章 アダブランカ王国からの招待状 第二章 お茶会と狩猟 第三章 王妃の引き渡し要請 第四章 義弟の功績 第五章 蜜蜂たちの悪事 第六章 二人の約束 第七章 三国協定 第八章 不帰なる女王蜂の古巣 第九章 王族の運命 第十章 七国会議 最終章 愛に溢れる義弟の結婚式 あとがき
幼い頃に犬神の呪いで声を封じられた令嬢・宵子。家族に見放され、幽閉され生きてきた。 ある日妹に押し付けられ鹿鳴館の夜会へ出席した宵子は、ドイツ貴族の青年・クラウスと出逢う。言葉の壁を越えて惹かれあう二人。 そしてクラウスの計らいで実家から救い出された宵子は、彼の館で初めて幸せな時を過ごした。 一方で帝都での人喰い獣の噂に落ち着かないクラウス。宵子は違和感を覚えながら彼を想い心配する。耳に届いた言葉『薬』とは何を意味するのかーー。 孤独な二人が優しい愛を紡ぐ西洋浪漫物語。 序章 犬神の呪い 一章 鹿鳴館の円舞曲《ワルツ》の調べ 二章 帝都に蠢く黒い影 三章 伝えたい想い 四章 暗闇に差し伸べられた手 五章 幸せな日々は憂いを帯びて 六章 銀狼は月夜に吼える 終章 想いは廻る
妖を引き寄せる体質の少女・藤乃。化け物扱いに耐え切れず自ずと眼を閉ざし、幼い頃 恩人から貰ったお守りを拠り所に育った。 そんな藤乃に良家との縁談が舞い込んだ。けれど何も知り得ない許婚に眼の秘密を見透かされ、動揺した藤乃はかつての恩人を思い出す。彼に一目遭おうと妖の相談役、九尾の狐・紫苑を頼った。 目の見えぬ藤乃にとって、高貴な九尾もふわふわの何か(尻尾)を携えた青年。着飾らない藤乃に紫苑は戸惑うが、徐々に二人は互いの愛おしさに気づく。しかしやがて許婚が藤乃を迎えに現れーー? 序 薄明 第一章 おもかげ 第二章 帝都の空の下にて 第三章 狐の棲み処 第四章 生まれいづる場所 第五章 混淆のうつし世 第六章 希望を求めて 第七章 天穹 終章 あたたかな光のもとで