1994年発売
オレ、恒。あるときオレは、初恋の相手由香子に再会した。素直でひたむきだった由香子。でも、6年の間に、由香子はすっかり変わっちまってた。万引きはするし、ヘンな男と一緒に住んでるし、ものすごく醒めた目をしてるし…由香子、いったい何があったんだ。由香子に、笑顔をとりもどしてやる。オレは固く誓ったのだが…。
茶山朗子は高校1年生。初恋もまだという超オクテで、当然彼氏イナイ歴16年。中学生なのにススんでる妹の笑に対しては、コンプレックスがいっぱい。このままでは姉の面子が…と思っていたら、なんと笑が妊娠。結局マチガイだったのだけど、その騒ぎがきっかけで親しくなったのがクラスメートの高岡凌介。彼女と別れたばかりの凌介と『お互いに素敵な恋人を見つけよう』と誓い合って…。
極悪非道のテロ集団、汎銀河聖解放戦線に夫と愛娘の命を奪われ、神鷹静香は精神的衝撃のどん底にあった。だがその中で、静香は自らが復讐の戦士となることを決意したのだ。厳しい戦闘訓練をかさねる静香。しかし、彼女が真の戦士となるためには、かけがえのない対価を払わねばならないのだった。第12回日本SF大賞受賞に輝く、不朽のエンタテイメント大作。
汎銀河聖解放戦線の本部《サラマンダー》は、はるか彼方の灼熱の惑星にあった。しかも、汎銀戦は新たなるテロを画策しているのだ。ついに、静香を支え、全人類の平和を願う人々が結集し、常識を超えた〈マトリョーシカ〉戦法が実行に移されていく。一方、復讐に燃える静香の心に生じた空白も徐々に大きくなっていくのだった。「ランクを超越した傑作」、完結。第12回日本SF大賞受賞。
ついに覚醒して“四大の王”の力を手に入れた愛するライブランゼとともに、一点の曇りもない信頼で結ばれた双子の姉ヴァラとともに、奇しき邂逅を果たした叔母シェプリカとともに、アドナは祖国復興を目指す最後の旅にのぼった。それは、〈時代に選ばれし者たち〉と、地上界への顕現をうかがう暗黒女神デュラナとの最終決戦の旅でもあった。《アドナ妖戦記》感動の完結。
ショッピングに出かけたのに、いつのまにか墓地へ迷いこんだ、日下くんと麻衣子。ザクッザクッ…夕闇の中できこえるのは、土を掘る音。すると突然、男の人がとび出してきて、日下くんにある包みを預けて走り去ってしまったの。そして、このときから、あたしたちは何者かに追いかけられて、映画館やブティックや屋台がひしめく香港の街を走る走る。追ってくるのは誰。目的は何。マル初海外旅行は、熱くてこわくてスリル満点。
あたし、上原育子。あたしの夢は、現役高校生で、プロのまんが家デビューすること。じつは、『新人まんが賞』で佳作をとった、あたしと明日香由姫さん、ふたりのうち、ひとりだけがデビューできることになったの。絶対、夢をかなえたい。がんばるぞ-。そう思ってたのに、最近、あたしの幼なじみの彼氏、悦郎の態度が変なの。しかも、なんと、悦郎にラブレターまで届いてて…。あたし、もう不安なことだらけだよ…。
「まだオープンしていない、大評判の遊園地に、無料で特別ご招待」-こんなオイシイ話、見逃せないよね。というわけで、私とメグとよしのは、それぞれパートナーを連れて、『マジカルランド』にやってきたの。ウサギの人形に出迎えられて、木馬に乗って地下の遊園地へ。うわさどおりのすてきな場所で、私たちは夢中になったんだけど、じつは、怖いワナが待っていて…。
《月》の“改変”によって殺されるのは、ジュリエット役を演じる河内美代子。あたしが中学時代にあこがれてた山根クンの恋人…。《月》のほうは着実な進み具合を見せ、“改変”へ向けて、一歩一歩近づいてる。こうなったら、“改変”のことを河内サンに直接話して、ジュリエット役を辞退させるしかない。…ところが、彼女には、あたしが山根クンとの仲を嫉妬してるものと誤解されて、完全に拒絶されてしまった…。
資産家のひとり娘、奥寺汐梨は、家のために、政略結婚させられることになっていた。『まだ、本当の恋も知らないのに。憧れてる男のコがいるのに。でも、わたしなんかじゃ…。わたし、彼に似合う女のコになりたい』汐梨は放課後だけ「彩」という派手な女のコに変身して、雑誌の読者モデルを始めた。なのに、撮影のとき、偶然再会した彼に、「サイテーな女」と言われてしまって…。『どうして。ずっと会いたかったのに…』
慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。芳国に、王と王后である父母を目前で殺され、公主の位を剥奪されて哭く祥瓊がいた。そして、才国に、蓬莱で親に捨てられ、虚海に落ちたところを拾われて後、仙のもとで苦業を強いられ、蔑まれて涙する鈴がいた。負うにはあまりある苦難の末に、安らぎと幸せを求めて、それぞれに旅立つ少女たち。その果てしない人生の門が、いま開かれる。
北海道・札幌では、人類滅亡を企らむ言霊使い・三神冷児が、鷹塔智の命を狙っていた。折しも、〈汚れ人〉として最初の仕事の場に北海道を選んだ智は、納沙布岬で不吉な気配を感じる。しかしそれは、ボディガードの狼や京介には、まったく感じられなかった。はたして智を狙っていたのは、三神冷児に呪縛されたカムイ・果羅姫なのか…。都会に巣食う怨念に挑む、心零戦士たちのサイキック・ファンタジー第五幕。
こんにちは ひさしぶり〜。わたしは、16歳の冒険者、パステル。職業は、マッパー兼詩人。わたしたちのクエストの記録係も担当している。わたしたちのパーティは、6人と1匹。戦士のクレイ、盗賊のトラップ、エルフのルーミィ、博学のキットン、巨人族のノル、そして、ホワイトドラゴンのシロちゃんとわたし。冒険者としてのレベルは、まだみんな低いけど、けっこうがんばってるんだよ。でも、たまにはのんびりしようよ、と久しぶりに帰郷したら、思いもかけない事件にまきこまれちゃって…。RPGエッセンス満載のわくわくどきどきファンタジー、待望のセカンドステージ、スタートっ。
小国ガルダにてこずるアレクサンダーに、内なる敵が発生した。反ロクサネ派の謀反、軍に蔓延する厭戦気分、本国や占領地に飛び交う大王死亡のうわさ-。いずれも、長い遠征がもたらすひずみだった。類まれなカリスマ性で兵士の士気を鼓舞しながらも、アレクサンダーは一時的な撤退を決意したが、後を託せる人物として彼の脳裏に浮かぶのは、敵であるはずのシヴァであった。
宇宙では、誰も皆、無口な兵士-おれの名はマキシン・グレンディー。孤独なハードボイルド世界に生きる、一匹狼の宇宙船乗りだ。そう、いくらカイリとキムが居座り続けようと、おれの魂は常に孤高を保っているのだ。そんなおれの今回の仕事は、セザールの母親と妹を惑星アッシュから救出すること…。しかし、おれはまだ知らなかった。その惑星が魔女によって支配されていることを。
友だちと遊びにいった帰り、あたしは、死にかけた男の人に、小さな包みを預けられてしまった。思わず受けとっちゃったけど、じつはたいへんな品物だったみたい。そして、それを狙う悪人に連れさられて…。