1994年発売
放課後の校門で、あたし松下楓を待ちぶせしていたジャイアン。「話がある」と言われてビクビクしていたら、さゆりさんとの仲をとりもってほしい、と頼まれてしまったんだ。冗談はやめてくれよなー。さゆりさんとジャイアンのカップルなんて想像できないよ。ところが、しぶしぶ切りだしたあたしの話にさゆりさんはあっさりとOKしたんだ-。
緋奈子率いる謎の新興宗教〈火炎の真理教〉関西支部ビル-。通称・魔天楼に潜入していた麗子が、消息を絶った。智と京介は麗子を救出するために、京都へ向かう。そこで2人は、麗子の犬神を連れた少女・赤川久美子と出会った。久美子が麗子から預かった口紅の意味は。はたして麗子は、無事生きているのか…。都会に巣食う怨念に挑む、心霊戦士たちのサイキック・ファンタジー第4幕。
徹は、黒縁めがねにきっちり三つ編み姿の、秀才・小泉にぞっこん惚れていた。けれども夢の中なら、おそろしく大胆に迫れるのに、いまだ「好き」とさえ告げられぬまま。そんなふたりの前に転校生が現れた。佐藤千鶴-。それは、ふたりが共有した夢の中に出てきた同級生。そのちづを救うため、竜と戦った。そして、彼女は徹が好きだったはず…。あれが予知夢なら、ふたりはどうなるの?夢と現を彷徨う、不思議な冒険譚、完結編。
ジリオラは、船乗り“海の鼠”の忘れ形見ディオラの母として、平穏な日々を送っていた。しかし、オカレスク皇家から、ジリオラの迎えがやってきた。伯母のロディラ女帝の病状が悪化したためである。もしも、伯母が崩御するようなことになれば、88代皇帝に即位するのは、ジリオラしかいない。だが、それは、傭兵としての旅を共にしてきたエフェラとの別れであり、愛娘の運命をも変えてしまうこと。いま、ジリオラに決断のときが来た。
星間禁制酒監査官(ムーシシャインハンター)マルガリータ・キャロム・アルファが密造酒製造衛星の制圧作戦に参加した時、そこで一人のコールドスリーパー-バシール・エボスクスを見つけた。彼は自分がブレンドした酒の出来上がりを自らの舌で確かめるため、すべてを捨てて100年間の眠りについていたのだ。しかし、その彼の酒を手に入れようと-。MS(ムーンシャイン)ハンター達の熱いドラマが今、幕を開ける。
北極と南極を結ぶ巨大な円周上をひとり乗りの大気圏内用のジェット機で一周する《子午線トライアル・レース》は、地形や気象条件の影響を跳ね返す高度な操縦技術が要求される、危険だが、男のロマンに満ちたレースである。自分にレース参加を要請したクライアントが、凶悪集団ビスマークの残党と手を結んだカイン結社の幹部とも知らず、レースに臨むダコタは闘志満々だった。
えっ。子鹿に化けた悪者に、アリスがさらわれたって。おまじないの国に連れ去られたアリスを救うため、タカシたち四人は派遣されたんだけど…。おまじないの国では、大切なおまじないの一つ一つが効かなくなってて、大混乱中。どうやら、脳壊王一派がこの国を支配しようと暗躍しているらしいんだ。アリスの命が危ない。タカシたちの救出は間にあうんだろうか!?がんばれ-。
あたし工藤由香。高3の受験生。ある日の放課後、あたしたちは見知らぬ人物から、突然、探偵の仕事を依頼されたの。が、仕事の内容を聞かされて、二度びっくり。どんなことが起こったのか、事件そのものがまったくわからない事件を、解決してほしいというの。あたしたちは、謎の人物の指示どおり、手がかりが隠されているらしいバス・ツアーに出かけることになったんだ…。
あたし、村上奈緒。彼の江口悠くんは、高校の先輩。“卒業の別れ”をのりこえたふたりだから、あたしたちの恋にかぎって、危機なんてくるはずないよね。この幸せな気持ちは、ずっとずっと続くよね…。ところが最近、会えない日々が不安なの。週末はデートってきめていたのに、ほかのひとと約束するなんて。あたしのこと、好きじゃなくなったの。それとも…浮気。彼女になっても、恋は不安がいっぱい…。
あたしはフェーデなんかに、もう参加しないんだから。そんな必要なんてないんだ。…そう思ってたんだけど、《女帝》によれば、もし《魔法使い》が《月》とのフェーデに負けてしまったら、なんと、あたしもいっしょに封印されてしまうんだって…。?だったら、協力するしかないじゃない。今回のフェーデは、《月》による“改装”を防ぐということ。そして、その“改変”を防ぐということ。そして、その“改変”の犠牲者は…あたしもよく知ってる人…。
高1の、あたしのまわりの人々、ご紹介。TOMOMI。女みたいだけど、これは、うちのパパの名前。漢字で智巳って書くんだ。SEIKOちゃんは、あたしの妹の同級生で小6。松本聖子っていう妙にハデな氏名なの。RIKAは、ママ。理性を加える“理加”なんだけど、わりとおっちょこちょいなんだ。IKU。郁ちゃん。最近オトナびてきて、やたら姉をバカにする、ナマイキ盛りの、妹。FUMI。小川芙美。これは、あたしで…。
神話の地《出雲》で、水晶の髑髏が発掘された。この不気味な石が、東京の女子高校生・須賀茉林の運命を変える。腕っ節のめっぽう強い謎の転校生、突然現れた、美しき担任教師。小説家を夢見る少女の周りは、まさにドラマチックに動き始めた。出雲神族とは?そして遥かなるソロモン王国に何があったのか?壮大なスケールでおくる期待の新シリーズ開始。
地球からあふれてもなお増え続ける人類。その期待を担って、NASAの宇宙船が火星に向かった。そして3か月。探査船は行方不明となった。だが、世界各国から選りすぐられたクルーは戻ってきた。ただし、狂気と苦悩の戦士と化して。彼らの狙いは日本。そこには科学技術の最先端がそびえ立っているのだ。定評の「容赦のない面白さ」で迫る、SF長編登場。
「すてきな彼と、デートなの」と言って、出かけていった女の子が、次々と行方不明になっちゃった。その裏には、ハンサムな医師の影が…。-あたし、加奈。いとこの親友が、突然、姿を消してしまったから、調査を始めたの。そしたら、何かニオウの。大きな犯罪に結びつくようなニオイが。直也に知らせなきゃ、と思ったあたしの背後に迫るのは…誰。
女の子は、みんな、恋愛に夢中。だけど、あたしは、愛とか恋とか、全然興味ないの。あたしの夢。それは、現役高校生でプロのまんが家としてデビューすること。だから、あたしには、恋愛してる暇なんかないんだ。今も、『少女ポプリ』の『新人まんが賞』に応募するために、原稿を描いている真っ最中。ところが、『少女ポプリ』に原稿の持ち込みをしたとき、編集さんに「好きな人をつくったほうがいい」って言われちゃったの…。
わたしたち、とてもうまくいっていた…。そう、わたしがふたりの秘密を知るまでは。それが、こんな辛い想いをすることになるなんて、思ってもみなかった。いまとなっては、すべて遅すぎるけれど、聞かなければよかった。知らなければ…。でも、わたしだけの胸にしまっておかなければいけないの。誰にも言わないって、約束したことだから…。恋って、なんだか複雑すぎる…。
転校生のゆりは、茶色い髪に濃い化粧。いかにも“問題児”って外見で、笑顔すらみせないやつだった。でも、オレは知ってるんだ。ホントは、純粋で、誰よりも優しい子だって。ただ、傷つきやすい心を、必死で隠しているだけなんだ。だからオレ、何があってもゆりを守る。オレが生まれて初めて、“ときめき”を感じた女の子だもんな。だけど…。