2014年10月25日発売
浅草の仲見世通りから少し外れると、懐かしい雰囲気の和菓子屋が見えてくる。店主の栗田は気風のよい青年で、まだ若いが腕も確かだ。最近、栗田がそわつくことがあるらしい。どうも、可憐な女性がよく店に訪れるからだとか。葵はたいそう和菓子に詳しく、栗田すらその知識に驚くことがあるという。下町の日常にも悲喜こもごもはある。この店はそういうことに縁があるようで。二人はなんだかんだで関わることになってしまう。和菓子がもたらす、今日の騒動は?
福井の田舎から祇園へ出てきた一花。どこかどんくさい少女で、やっと仕込みから舞妓になれたばかり。お座敷は失敗の連続。落ち込む一花が夜道で出くわしたのが、なんと怪盗だった。人の好い一花は、追われている怪盗を逃がす手助けをする。その日から、一花の運勢は上向いていく。なぜか一花をひいきにする青年現れたのだ。石川総司は若くして祇園の大旦那と呼ばれる実業家。だが時を同じくして、一花は驚くような事件に巻き込まれていくのだった。
古い知り合いに年始の挨拶をするという絶対城に連れられ、礼音は人里離れた屋敷を訪れる。妖怪談義に華が咲く絶対城と、家の主の和風美女・櫻城紫。二人の会話に疎外感を覚えた礼音は、近所の川辺へと飛び出してしまう。一人気持ちを落ち着ける礼音に声をかけてきたのは、不思議な雰囲気の少年シアン。彼は大学に戻ってからも度々礼音の前に現れるようになる。その頃、シアンがいた川に再開発の計画が持ち上がり、紫の周囲に不審な噂が出始めるのだったー。
“駅近!便利!絶対安心!!”お悩み事、全て解決致します。池袋西口徒歩5分、怪しげなビル。そこには絶対任務遂行を謳い、訳アリの人々が駆け込む謎の便利屋があるー。久しぶりに池袋にある実家の名門塾“池福楼”に帰省した大学生の凛子。しかし、なぜかそこは怪しい便利屋へと様変わりしていた。塾を継いだはずの兄は不在。店は従業員だという正体不明なイケメン4人組が経営していた。イケメン4人組から実家を取り戻すため、正体を隠して便利屋が働くことにした凛子だが、次々とオカシな依頼が舞い込んできてー!?
“神の記憶”とは!?スリル満点の捜査ドラマ。脳とコンピュータを接続するブレイン・マシン・インターフェイス、通称BMIが一般化している近未来。情報通信保安庁を激しく揺り動かした“AetΩ”事件からしばらくのち。警備部の御崎は、小さな事件を担当していた。一人の女子大生が、陰湿なネットストーカー被害を受けているという。犯人を追ううちに、未来を見通せると主張する謎の新興宗教団体に突き当たることになるー。第20回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作の続編、ついに登場!