2016年6月17日発売
すべてを取り戻すための、最悪なる希望。 殺戮因果連鎖憑依体ーー 古来より『鬼』や『悪魔』と呼ばれてきたその存在は、感染する殺意であり、次元の裏側から送り込まれた人類絶滅のプログラム。 それを消滅させられる唯一の手段を失い、世界は今や、確実なる滅亡へと突き進もうとしていた。 白鬼の憑依者である少女、朋之浦結を守り続ける《門部》の逃亡者たちが、《ゲオルギウス会》の祓魔師たちを巻き込んでまでして組み立てた起死回生の一手も、あえなく瓦解した。 あまりにも邪悪な《エンブリオ》なる存在と、数奇な運命に翻弄される狙撃手の少女が、屍を積み上げながら獲物たちを追い続ける。 残された希望は、すでに命を落とした戦略家、間白田俊彦が残した『負けない策』のみ。 その真相に辿り着いたとき、白鬼の少女と《門部》の面々--百刈圭、乾叶、貴治崎花、朱鷺川ひかえ、そして百刈燈は、いかなる選択を強いられるのか。 世界のすべてを包み込まんと膨れあがる死の連鎖の果てに、はたして誰が『鍵』となり、『過去の改変』という救済を掴み取ることができるのか。 人類の存亡をかけた、影なる戦士たちの一大叙事詩。失われた過去を取り戻すため、最悪なる希望が奏でる混沌の第4弾。
SF界の俊英、ガガガ文庫に電撃参戦! 近未来、人類は宇宙に進出し、惨禍のはてに戦争をやめた。 ……いや、正確には、形を変えた。 代理戦争として発展した宇宙競技、ストライクフォール。 広大な宇宙をフィールドに、敵のリーダーを屠るべく戦うチーム闘技に人々は熱狂した。 万能の泥、チル・ウエポンによって作られたストライクシェルに身をつつみ、プレイヤーたちは宙を駆ける。 故郷のため、栄誉のため、家族のため、あるいは己が夢のために……。 鷹森雄星も、ストライクフォールに魅せられたひとりだ。 弟は、トップリーグでのプロデビューが決まった若き天才、鷹森英俊。 幼なじみの環のやさしさに見守られながらも、雄星は宇宙を目指すがーー。 「知ってるか、兄貴。宇宙では、あらゆるものが落ちている最中なんだ。 ーー落ち続けるなら、オレはほしいものを手に入れる」 なら、翔ぶ。翔んで、宇宙に手を伸ばす。 これは、宇宙を「掴む」兄弟の物語。 SF界の俊英が放つ新たなライトSFエンタテイメント!
どれだけ強くなっても、俺は悩むんだな。 「異能力制限法」により異能力者はすべて社会から管理され、戦う機会が奪われた現代。 俺ーー冬川朱雀はとまどっていた。 「人間になると決めたら、教えてね。そのための異能力者を紹介するから」 小手毬の前で両手を広げて、天児奈はいつもの軽い調子で言った。 しかし、話はそうメリットばかりではなかったのだ。小手毬が不老不死である煌霊から人間に戻れば、人として生きられる。だけど、『天上』になったことで現状俺は不老不死だ。 俺たちの人生は共に歩めなくなってしまう。すれ違ってしまう。 そうなると俺は『天上』を辞めるだろう。しかし、天児奈によって大きな問題に気づかされた。 「『天上』というのは世界が大きく悪い方向に行かないように管理する組織なの。じゃあ、最も管理しないといけないのは『天上』そのものでしょ。『天上』レベルの異能力者を放置していれば、世界は重篤な危機に陥りかねないよね?」 つまり『天上』から抜けた異能力者が無事に生きていけるって保証はどこにもなかったのだーー! 真の最強になることが唯一残された道!? 苦悩し続ける異能力リアルアクション最終巻!
正直、勇者より魔王軍の方が大変そうだよね 「一体こいつはどうやって冒険をしようというのか! もう勘弁ならんぞ!」 「落ち着いて。僕たちが根気よく勇者を育てていくしかないんじゃない?」 30年ぶりに現れた勇者を前にして、魔王軍は大混乱。そいつは伝説の武器を前に平然とこん棒を選択するような、ただのバカ。 次々と奇跡的な愚行を繰り返すダメ勇者。 そんな勇者を目の前に、魔王軍は絶望の淵に立っていたのだ。 モンスターは勇者に倒される事で、より優秀なモンスターへと転生する。彼らは勇者を育成し、旅を盛り上げ最後に倒されることを夢見て過ごす。 それが彼らの仕事であり、人間との間に結ばれた秘密裏の決め事なのだ。 ーーたとえ勇者がどんなにバカであったとしても。 だから、魔王軍だって楽じゃない。 選んだ勇者のバカさ加減を棚にあげ「コレじゃ勇者が育たないよ! 職務怠慢じゃないの?」とクレームをくれる人間サイドのお偉いさん。 天才的なダメっぷりで、どれだけイージーな状況も覆すミラクル勇者。 きわめつけに、新入りモンスターのうっかりミス。 それでも文句は言ってられない。 嗚呼、仕事ってなんだろう……。 第10回小学館ライトノベル大賞審査員特別賞受賞のファンタジー社畜コメディ!! 【編集担当からのおすすめ情報】 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の著者・渡航氏をゲスト審査員に迎えた、第10回小学館ライトノベル大賞。 その講評で「とにかくそのバカバカしくもくだらない筆致が俺好み」という賛辞を受けると共に審査員特別賞を受賞。 バカな勇者に振りまわされる魔王軍の奮闘と、バカバカしくも愛おしいモンスターたちの掛け合いが見所!
名門貴族のルシオと、騎士出身の逞しいギルバルド。結婚相手として、前から大好きだったギルバルドを選んだ皇女ヴィオナ。寝室で、新婚旅行先で、昼も夜も愛される幸せな日々。濃厚な口づけに甘く蕩け、巧みな指使いで全身に快感を刻まれてー。「お姫様だろうが、聖女だろうが、俺だけのものだ」ちらりと見える独占欲にも愛されていることを実感し…。甘ラブ結婚物語!