作者 : ふみふみこ
芸人の弟が死んだ。まだ1歳にもならない娘と、妻・今日子を残して。兄・昇司は二人を支えるために一つ屋根の下で共同生活を試みる。しかし彼には「躁」と「鬱」という、二つの極端に異なる側面があり……。ご飯を食べ、働いて、寝て、起きる。当たり前の生活もままならない中で、彼らは生きる希望に手を伸ばす。双極症当事者の著者が贈る、ステップファミリー・ストーリー第2巻。
芸人の弟が死んだ。まだ1歳にもならない娘と、妻・今日子を残して。兄・昇司は二人を支えるために一つ屋根の下で共同生活を試みる。しかし彼には「躁」と「鬱」という、二つの極端に異なる側面があり……。ご飯を食べ、働いて、寝て、起きる。当たり前の生活もままならない中で、彼らは生きる希望に手を伸ばす。双極性障害当事者の著者が贈る、ステップファミリー・ストーリー。
『ぼくらのへんたい』『愛と呪い』のふみふみこが贈るラブ・サスペンス完結編。/もっと注目されたい。何もかもが欲しい。女優の卵で幼なじみのいちかと身体が入れ替わってしまった柳。恋愛リアリティショー「ミーツシェア」出演中にいちかが自殺する未来を変えるべく、潜入し、探りを深めていく。明らかになるのは、芸能界の闇、欲望、そして才能の正体。
彼女は、なぜ死ななければならなかったのか。『ぼくらのへんたい』『愛と呪い』のふみふみこが贈るラブ・サスペンス最新作。/彼女は、僕のあこがれ、まぶしすぎるほどの光。製菓工場での坦々とした作業に、至福を感じるタイプの若者である柳(やなぎ )は、女優の卵で幼なじみのいちかと再会する。いちかは人気番組、恋愛リアリティショー「ミーツシェア」に出演中だった。昔に戻ったように思い出話に花を咲かせる二人。しかし、いちかの胸中は穏やかではなかった。
これで性交をする「女」にも、子どもを産む「母」にもならなくてよいのだ。自分で自分を縛り付けるような結婚生活が終わったとき、愛子の胸をよぎったのはそんな安堵にも似た気持ちだった。東日本大震災、離婚、成人後も続いた父の性暴力と母の懺悔ーー。今はもう世界が滅びればいいとは思わない。ただ、この怒りが消えることを祈りながら生き延びる。すべてを憎むしかなかったある「キレる17歳」世代のサバイバル物語、最終巻。
性的虐待など、なかったかのように振る舞う家族。もし世界が終わらないなら、私が壊れてしまえばいいのだろうか。過去を「なんでもないこと」にするために、男の身体で記憶を上書きする。何度も、何度でも、汚れることが救いのような気がしていたーー。裁きの下りなかった世紀末、クラスメイトに言えない放課後、そして「キレる17歳」。虚しさとともに始まったゼロ年代の絶対孤独を描く半自伝的クロニクル第2巻。共感の声、続々!
物心ついた頃には始まっていた父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。愛子は自分も、自分が生きるこの世界も、誰かに殺して欲しかった。阪神淡路大震災、オウム真理教、酒鬼薔薇事件……時代は終末の予感に満ちてもいた。「ここではないどこか」を想像できず、暴力的な生きにくさと一人で向き合うしかなかった地方の町で、少女はどう生き延びたのか。『ぼくらのへんたい』の著者が綴る、半自伝的90年代クロニクル。