作者 : 弘兼憲史
▼第1話/ミザリーの星1〜4▼第2話/聖夜の星1〜2▼第3話/汝が星は永遠に煌く1〜3●登場人物/漆原元彦(超売れっ子のハードボイルド作家)、横井ひとみ(漆原元彦のファン)以上第1話▼向井(会社が倒産し職を失う。47歳)、向井優子(向井の妻でニュースキャスター。40歳。一度流産したことがある)▼寺嶋(妻が入院し、ひとり暮らしとなる。75歳)、新庄テイ子(シルバー人材センターに籍を置き、寺嶋家の家政婦となる)以上第3話●あらすじ/50代の超売れっ子作家・漆原は、最近腰の調子が悪い。セックスも3年前からできなくなっている。そして今日、そのことを理由に恋人にフラれた…。すっかり意気消沈した漆原。そんな彼の元に、横山ひとみという女性からファンレターが届く。その手紙には、あたかも以前自分と彼女が関係していたようなことが書かれているが、漆原には全く覚えがない。不審に思った漆原は、彼女に会いに行くことにする…(第1話)。▼妻が入院し、75歳という高齢で突然ひとり暮らしとなった寺嶋は、何かと不自由している。そこで、妻の提案もあって家政婦を雇うことにした。翌日、公共のシルバー人材センターからテイ子という女性を紹介された。彼女は寺嶋の希望どおり、掃除、洗濯、料理と家事一切を引き受けてくれ、よく働いてくれた。ある日、寺嶋が家に戻ると、洗濯をしていたテイ子が、自分の肌着に顔を埋めている姿を目撃する。なぜ…?(第3話)
人生の黄昏時、熟年期、老年期の・恋・を弘兼憲史が描く話題作! ▼第1話/同窓会星団1〜5▼第2話/パルサーのように1〜4 ●登場人物/砂川(商社勤務。海外勤務中に妻を交通事故で亡くし、小学生の息子と2人暮らし)、小倉美智子(砂川と高校時代に付き合っていた。夫と離婚し、高校生の息子と2人暮らし)以上、第1話。▼松岡(妻と死別。定年退職し、一人暮らしする老人)、菅原(ひょんなことから松岡と出会う。息子を不幸な事故で亡くすという暗い過去を持つ女性)以上、第2話。 ●あらすじ/砂川は、5年間の海外勤務中に妻を交通事故で亡くし、現在、息子と2人暮らし。ある日、今まで一度も出席したことのない高校の同窓会に参加した。彼の前に、高校時代付き合っていた小倉美智子が現れた。2人は同窓会を抜け出す。彼女も夫と離婚し、息子と2人暮らし。話が盛り上がった砂川と美智子は、お酒を飲んだあとホテルに向かうが…(第1話)。▼40年間通い続けた運送会社を定年退職した松岡。自分自身にとっては特別な日であるのに、周囲は普段と変わらない、そして子供たちにもやっかい者あつかいされる…。今日ぐらいはぜいたくしようと思い、高級なメロンを買う。この時にもらった福引き券で、オーストラリア・ペア旅行券を引き当てるが、同行する相手のあてもない松岡は、旅行券を1人分しかもらわなかった。出発日の空港で松岡の前に現れたのは、菅原という女性だった(第2話)。
人生の黄昏時、熟年期、老年期の・恋・を弘兼憲史が描く話題作! ▼第1話/流星美人劇場1〜4▼第2話/星のレストラン1〜5 ●登場人物/▼第1話…麗子(シャンソンBAR「ラ・メール」ママ、63歳。チーママのみゆきとは20年来の二人暮らし)、鈴木秀人(東京大学教授を名乗る前科4犯の結婚詐欺師。本名は滝口)▼第2話…ヒロミ(青山にあるフランス料理店「グー・エ・テール」の料理人)、美奈(ヒロミの恋人。大学の図書館の司書。フランス語が堪能)、立松一平(年金暮らしの老人。フランス料理の伝説の天才料理人)、ソフィー(フランスに残してきた立松の昔の恋人。現在は大手食器会社社長夫人) ●あらすじ/麗子の店「ラ・メール」に初老の男がやって来る。忘れ物から、その男は『東大の鈴木教授』だとわかる。互いに一目惚れした鈴木と麗子は逢瀬を重ねていくのだった。ある日麗子は、鈴木から、みゆきと二人で預金を預けている金融会社についてのよくない評判を聞いて、通帳と印鑑を預けてしまう。その後、店の常連の刑事の口から、鈴木が『結婚詐欺師常習犯の滝口』であると聞き、麗子は泣き出してしまう。(第1話)▼コンビニでよく見かける老人に、美奈はふとしたきっかけからヒロミの料理をご馳走する。料理についての的確な批評を下した彼は、実はフランス料理界ではすでに伝説となっている天才料理人『タテマツ イッペイ』だった。ある仕事でフランスを訪れた美奈は、料理に対する情熱を失っている立松のために、立松の昔の恋人であるソフィーを探し出し、ヒロミのレストランに招待する。しかし立松は、ソフィーが料理を作ったのが自分だと気づかなければ会わないと言い出す。渾身を込めて作られた立松の料理にソフィーは…(第2話)
人生の黄昏時、熟年期、老年期の・恋・を弘兼憲史が描く話題作! ▼第1話/星より秘かに▼第2話/星よりの使者 ●登場人物/▼第1話…徳田和夫(ラーメン店「一番」店主、20年前はアイドルだった渚エリカの当時からの大ファン)、渚エリカ(アイドル出身で、現在は女優)▼第2話…江口克彦(77歳の元公務員)、谷村緋紗子(41歳で銀座のクラブ「花かご」のママ) ●あらすじ/第1話…徳田の店に20代のころから大ファンだった渚エリカが、偶然にラーメンを食べにきた。以来、何度も店を訪れ、彼女のアイデアから「渚ラーメン」という人気商品も生まれた。しかも酒のうえのこととはいえ、一度だけ体の関係も……。エリカのためならなんでもでする決心を固めた徳田は、彼女が犯してしまった殺人の罪をかぶり服役する。出所後、徳田は行方不明のエリカを捜し出すが、彼女はすでに老人性の痴呆症で、徳田のことを覚えていなかった。だが彼女は「渚ラーメン」の味だけは忘れていなかった。▼第2話…緋紗子は、10年以上愛人関係を続けてきた江口から、71歳になる彼の祖父、克彦を誘惑してみないかとの賭けをもちかけられる。その賭けにのり、誘惑に成功した緋紗子は、いつのまにか71歳とは思えないほどエネルギッシュな克彦に惚れ込んでしまう。克彦も彼女と会うことで元気を取り戻し、ふたりは結婚へ。緋紗子の存在は、江口家に活気をもたらせる。だがある日、江口家を襲った強盗と克彦がもみ合って以来、克彦の体調が少しずつ悪くなり、ついに緋紗子と公園を散歩中に死んでしまう。江口家で家族の温かさを実感した緋紗子は、今度は自分も温かい家族を作ると言い残して、江口家を去っていった。
人生の黄昏時、熟年期、老年期の・恋・を弘兼憲史が描く話題作! ▼第1話/鎌倉星座▼第2話/星の王女様▼第3話/鈍色の星 ●あらすじ/群馬県の市立博物館に学芸員として勤務する国分みゆきは、仕事上の必要から、本を探しにやってきた神田古書街で、現在はリタイアした73歳の建築家、北村修一と知り合う。友達のアパートに泊まるつもりだったが、都合が悪いと断わられ、やむなく鎌倉にある北村の家に一泊。その後、鎌倉で一緒に食事をしたりと、みゆきは同年代の男性にはない魅力を北村に感じはじめていた。だが北村の家で飲み過ぎて膝枕で寝入ってしまったとき、彼が・男・であったことを再確認して、なんとなく気まずくなってしまう。しばらくして、みゆきに北村から郵便物が届いたのだが、差出人の住所は病院になっていた(第1話)。
人生の黄昏時、熟年期、老年期の・恋・を弘兼憲史が描く話題作! ▼不惑の星 ●あらすじ/52歳の盛本芳春は、入社以来、30年間わき目もふらず仕事に励み、現在は銀行支店長の座にいる。会社人間で、本社への復帰を夢見ていたが、ある日系列会社への出向を打診され、呆然。自分の人生に疑問を感じて、ヤケ気味にスイス・マッターホルンへの旅行を決意。そこで優雅で上品な妙齢の日本人女性、誠子と知り合う。ホテルのレストランで食事の後、部屋で飲み直すことになるが、連絡先も本名も知らないまま、気まずく別れるはめに。彼女への恋心を抑えきれず、苦悩の日々を過ごしていたある日、意外な場所で再会を果たす。ふたりの恋心は一気に燃え上がるが、そこには障害も少なくなかった。