映画むすび | 制作・出演 : 京マチ子

制作・出演 : 京マチ子

男はつらいよ・寅次郎純情詩集男はつらいよ・寅次郎純情詩集

「人間は何故死ぬんでしょうね?」人生の無常に男泣きする寅さん。 少女のように純粋な貴婦人との悲恋を、人情と慈英で綴ったシリーズ第18作! シリーズ第18作のマドンナは、満男(中村はやと)のクラスの産休教師(壇ふみ)の母親で、深窓の令嬢でもあった綾(京マチ子)。 子供のように無邪気な彼女は女学生時代“とらや"の馴染みで、若き日の寅さんにからかわれていた!? 何ともユニークな設定ながら、実は今回の寅さん(渥美清)の恋路は哀しみに満ちあふれている。 寅さんは真摯な慈愛をマドンナに傾けながら、 その果てに徳富蘆花『不如帰』のセリフ「人間は何故死ぬんでしょうね?」さながら、人生の無常に感じ入る…。 しかし、だからこそ今回は笑いのエピソードも豊富で、冒頭の夢からして『カサブラカ』のパロディ、 またタイトル・クレジットでは寅さんが映画の撮影現場をめちゃくちゃにするなどの映画ネタ、 無銭飲食による警察とのやりとりなど実に楽しい。 笑いと涙のバランスも絶妙な、心に染みる名編である。

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