音楽むすび | 制作・出演 : アイス・T

80年代後半、突如ラップ・シーンを制圧したアイスーTのベスト盤がリリース。全世界へ過激なメッセージを送り続ける彼の集大成といえる作品だ。未発表トラック、リミックスも収録。

ギャングスタ・ラップの重鎮アイスーTの3年ぶりの新作。音作りは多少時流の要素を加味したか、という程度で特に目新しさはないが、ラップそれ自体に伊達ではないキャリアと存在の確かさが明確に表われている。ゲストも東西のベテランから若手に及ぶ。

西海岸オールド・スクール期のアイス・Tのシングルを中心に収録したコンピレーションの出し直し。(5)はギャングスタ・ラップの始まりとされる曲、(2)(7)はザ・タイムを離れた直後のジャム&ルイスとのコラボレートなど、興味深い曲がある。

ライム・シンジケートのリーダーとして新人の発掘にもいそしむアイス・Tの日本デビュー盤(通算3作目)。言論の自由を謳って過激なラップを展開する彼には、いろいろな議論があるようだが、緊迫感あふれる、西海岸のポジティヴ・ラッパーだ。