制作・出演 : アンネ=ゾフィー・ムター
制作・出演
MichelleKim / SherylStaples / アラン・ギルバート / アンネ=ゾフィー・ムター / グレン・ディクトロウ / ザ・ニューヨーク・フィルハーモニック / マイケル・フランシス / ロマン・パトコロ / ヴォルフガング・リーム最高の音で楽しむために!
これも最近のムターならではの名演だ。聴き手の心に分け入ってくるような強い訴求力が魅力。じっと祈りをささげるような弱音から、大きな振幅のようなヴィブラートをともなった強い音、そして細かな感情の揺れを表現するような微妙な変化。実に濃い内容。
ムターのメンデルスゾーン・アルバム。協奏曲ではムターらしい表現の幅の広い独創的な演奏が聴ける。ピアノ三重奏曲第1番では、個性的なムター、ロマンティックなハレル、優美なプレヴィンの組み合わせが面白い。ソナタはプレヴィンとの親密なデュオ。
「四季」はカラヤンの約12年ぶり2度目となる録音。当時21歳のムターとの共演で、濃密で豪奢な仕上がりとなっている。Disc2では、アンドレとの輝かしいトランペット協奏曲とロマンティックな「水上の音楽」の組み合わせが楽しめる。
バッハは基本的には古楽器奏法を取り入れたものだが、特にそれぞれの第2楽章が異色。極端な弱音から、ヴィブラートをいっぱいにかけた妖艶な雰囲気まで演出。ムターに捧げられたグバイドゥーリナの新作(世界初録音)は、彼女の個性にぴたりの曲。音質優秀。
ムターが17歳の時に演奏したメンデルスゾーン作品と、25歳の時に演奏したチャイコフスキー作品を収録。このチャイコフスキーの作品をもってカラヤンとの共演は最後となった。カラヤンの影響下にあった頃と独り立ちをした頃のムターの違いが楽しめる。
ブラームスは、ムター18歳の時の録音。ゆったりと落ち着いたテンポに乗せて、ムターは伸び伸びと、その持てる力を十分に出している。若き俊才が集った、溌剌(はつらつ)としたベートーヴェンも秀逸。
「四季」はムター2度目の録音で、ドイツの現代画家グラウプナーの絵に触発されて行なったというコンサートからのもの。若手のアンサンブルを率いて、弾き振りでの個性的で自在な演奏を聴かせている。
ムター、レヴァイン、ウィーン・フィルという豪華な小品集。ムターは、感情の赴くままに高度なテクニックを駆使して豊かなファンタジーを醸し出している。そうしたムターを引き立てるオーケストラも見事だ。
モーツァルト・イヤーに発表された、ムターのモーツァルト第3弾は、ヴァイオリン・ソナタ集。3夜にわたって行なわれたコンサートのライヴ録音で、円熟期に入ったムターの至芸が聴ける。