制作・出演 : ウラディーミル・ホロヴィッツ
死の前日まで続けられた、ホロヴィッツの文字どおり最後の録音となったもの。透徹された美意識は衰えず、ピアノの音はあくまでも美しい。とりわけ「イゾルデの愛の死」は心に迫ってくる。
ホロヴィッツの往年の名演が小品を中心に集められている。彼がどんなピアニストであったかを知るには最適の3枚組。誰にも真似のできない表現。超絶技巧(例えば自作の「カルメン」変奏曲)だけでなく、清濁併せ飲んだ上での気高さや強さに圧倒される。
《ホロヴィッツ生誕100周年記念シリーズ》からの1点。歴史的なカムバック・コンサート(1965年)の翌年、カーネギー・ホールでの3回のコンサートから収録。充実の境地を聴ける。
《ホロヴィッツ生誕100周年記念シリーズ》からの1枚。1968年2月1日、招待客を前にして収録され同年9月22日に全米で放映されたものを収録。ホロヴィッツ芸術のエッセンスを聴けるベスト盤的内容だ。
《ホロヴィッツ生誕100周年記念シリーズ》からの1点。カーネギー・ホール85周年の記念コンサートのライヴ。大物演奏家が続々登場し、文字通り“史上最大のコンサート”と呼ぶにふさわしい。
《ベスト・クラシック 100》から人気作を選んでハイブリッド盤化したシリーズ20点からの1枚。20世紀最大のヴィルトゥオーゾの1人、ホロヴィッツの演奏で聴くベートーヴェンの3大ソナタ。
1枚目と2枚目とで録音日が違うが、これで1日分のコンサートだ。たぶんアンコールも同じだったろう。解説書に編集なしとあった。アンコールでは曲目を言っているアナウンスも入っている。前半のシューマンのソナタもいいけれど、小品がたまらなくチャーミング。★
1928年から57年までに、ホロヴィッツがRCAに残したショパンの録音を網羅したセット。ライヴやプライベート音源も含むが、当然すべてモノラル録音。ワザの冴えもさることながら、ピリピリした緊張感と振幅の大きな劇的表現はなんとも悪魔的。
センセーショナルなアメリカ・デビューの直後に行なわれた、彼にとっても最初の電気録音を収めた貴重なアルバム。ホロヴィッツについて、筆者が今さら何をかいわんや。世紀の天才は、若き日も天才であった。古い録音による歪みの向こうから才能が迫ってくる。
ホロヴィッツが59年に録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタ。壮年期のホロヴィッツの冴えわたる技巧とスケールの大きな音楽が味わえる。この第7番は彼にとっての唯一の録音だ。
ミルシテインの奏でるヴァイオリンからは洗練された高貴な雰囲気が醸し出される。研ぎ澄まされたホロヴィッツのピアノと妙なる調和を保つソナタ第3番など魂が震えるほど感動的だ。アウアー最後の弟子らしい華麗な演奏を収めた全盛期の貴重な記録である。