制作・出演 : ゲルハルト・シュルツ
ドビュッシー、ラヴェルともに唯一の弦楽四重奏曲であり、近代フランスを代表する弦楽四重奏曲でもある傑作。もっとも脂が乗っていた時期のアルバン・ベルクSQの、高い機能性と豊かな歌心を持った名盤だ。
アルバン・ベルクSQの名演2曲をカップリングしたアルバム。緊密なアンサンブルと即興的な掛け合いが豊かな“歌”を生み出し、それぞれの民族性を踏まえた上で普遍性を獲得している。特にスメタナが秀逸だ。
ABSQの最初のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集からの1枚。ベートーヴェン後期の傑作を、明快に高らかに歌い上げる。峻厳さと平明さが見事に融合され、音楽の愉悦をも感じさせる稀有な演奏となっている。
ABSQの最初のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集からの1枚。第13番と終楽章とするつもりだったと言われている「大フーガ」との組み合わせ。緻密なアンサンブルと緊張感の持続、そして豊かな歌心。ABSQの名演のひとつだ。
結成20年目に録音された2度目となるベルク。第1回目の録音も名演だったが、さらに磨きがかかり、余裕と深みを増した稀有な演奏に仕上がっている。ABQ絶頂期の名盤にして、いまだに群を抜いたアルバム。
アルバン・ベルクSQの第1回目の全曲録音のひとつ。初期の作品ながら、後期の作品と同じようなスケール感を持った、力の入った演奏。骨格の太さと緻密さと歌心が絶妙なバランスを保っている。
最初の全集からの1枚。2度目のライヴ録音とは若干違い、高揚感は少し抑えられているが、情と知のバランスは、かえって勝っている。初期作品を、これだけ緊張感と迫力をもって演奏している例は少ない。
室内楽を、それまでのやや近寄り難い通向きの渋いイメージから鮮やかに解き放ったのが、このアルバン・ベルクSQかもしれない。とにかくその演奏は、驚くほどにアグレッシヴであり、技術の冴え、スピード感、大胆な表現意欲など、まさに現代のSQの規範。
ABQの1回目の全集からの1枚。中期の傑作と、後期への入り口に当たる11番の組み合わせ。ABQの特長のひとつは、豊かな歌が充溢していることだが、ここでも、歌心と現代的な鋭さが一体となった演奏が聴ける。
ベートーヴェン晩年の傑作。晦渋な面もあるこの名作を、ABQは硬軟の絶妙なバランス感覚で、情熱的に音を紡いでゆく。いささかの淀みもない大きな流れを創り上げている。ABQの名演のひとつと言われている盤。