制作・出演 : ジョニ・ミッチェル
69年発表の2作目。前作同様、自作自演のフォーク・シンガーとしての彼女を等身大で記録した作品集だが、弾き語り集の前作よりは装飾が増えている。トム・ラッシュの歌で知られる(1)、初期の名曲(2)、ジュディ・コリンズの歌でヒットした(10)などが代表曲か。
72年のアサイラム移籍後の1作目。通算では5作目。ヒット曲(9)を含む比較的ポップな作品集で、スティルス&ナッシュをはじめ、ジェイムズ・バートン、ラス・カンケル、トム・スコットらが参加している。自らを「野性の種子」に譬えた(5)など、佳曲も多い。
76年発表の『逃避行』、77年の『ドンファン…』、そして79年の『ミンガス』、ジョニ・ミッチェルの第9作から第11作にあたるものだ。どれもが豪華多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えながら、ゲスト達はこの取っ付きにくい才女に最大級の敬意をふり注いでいるかに思える。特にジャコ・パストリアスのベースは、ジョニのギターにも声にも気持ちよく溶け合う。今となっては『ミンガス』が、ミンガスへの哀悼であると同時に、ジャコへの追悼も込められて聴かれ、なおのこと感慨深い。『ドンファン…』の(4)のよう、広漠とした太古のアメリカへと思いをはしらせ、壮大なシンフォニック・エッセイを描き出してみせた、ジョニのヴィジョンのダイナミズムに、ようやく時代のほうが追いつきつつあるようだ。
故チャーリー・ミンガスに捧げた作品。とはいえ単純なトリビュートではなく、ミンガスのメロディに詩をつけ彼女の作品にしたのがさすが。“ジャコパス”のベース・プレイも必聴。ジャケの絵はジョニによるもの。
'71年に発表された4作目。彼女がこれまでにつくった15枚のアルバムの中でも、最高のもののひとつだろう。あふれるばかりの感情がここにはあり、その感情が人格化したように聴き手に迫ってくる。こうした歌の前で人はことばを失いがちだ。ただ聴き入るのみ。
72年のアサイラム移籍後の1作目。通算では5作目。ヒット曲(9)を含む比較的ポップな作品集で、スティルス&ナッシュをはじめ、ジェイムズ・バートン、ラス・カンケル、トム・スコットらが参加している。自らを「野性の種子」に譬えた(5)など、佳曲も多い。