制作・出演 : ドヴォルザーク
両曲とも、チョン・ミョンフン2度目の録音である。90年代半ば以降、ウィーン・フィルとはドヴォルザークの交響曲をまとめて録音していて、ここでもウィーン・フィルの資質を十分に生かした美しい演奏を聴かせている。
DENONクラシックの定番“クレスト1000”シリーズ。9回目となる発売分には、デンオン、スプラフォン(チェコ)、オイロディスク(ドイツ)の豊富な音源から聴いておきたい、聴いてみたい名盤をセレクトして収録。
発売元
日本コロムビア株式会社最高の音で楽しむために!
池田昭子はNHK響のオーボエ奏者で、2枚目のソロ・アルバムである。凝った細工をせずに、当たり前のことを当たり前に、きっちりとやっている。こうした有名小品集で、しかも編曲の面白さを追求するわけでもないので、これで正解だ。持続音の安定度が高く、音が澄み、気持ち良く聴ける。
札響で評判の良いチェコの指揮者、エリシュカ。確かに特にドヴォルザークは聴きごたえがある。ドイツ風の堅牢な構成で、じっくりと落ち着いて歌う。これならばドヴォルザークのみならず、他の交響曲も聴きたくなる。ヤナーチェクは無難だが悪くない。
発売元
キングレコード株式会社没後30年に貴重な録音が見つかってのリリース。ソロでは骨太で表情の大きな演奏をする一方、室内楽ではアンサンブルの求心力を高めるあり方で彼女ひとりが飛び出さない。ここに聴く3曲の室内楽は、アンサンブルの真髄を伝える名演奏ばかり。他の録音も探してほしい。
最高の音で楽しむために!
佐渡のジャケット写真を見たり、帯の宣伝文句を読むと汗の飛び散るような演奏を連想してしまうが、実際はいかにも巨匠風な内容だ。ドイツ・ロマン派を継承したような、ほどよいテンポの揺れもあちこちで見られる。オーケストラもよく棒にこたえている。
指揮者ロストロポーヴィチが最も多く録音をしていた時期の作品。何度も録音しているチェロ協奏曲同様、年月をかけて得た雄大なスケールと濃厚な味付けに満ちた、ロストロポーヴィチならではのエネルギッシュなドヴォルザークとなっている。
カピュソン兄弟の弟ゴーティエのチェロには、豊かなカンタービレがあり、深みがある。パーヴォ・ヤルヴィの指揮には“伴奏”以上の非凡なものを感じる。ハーバートの2番はドヴォルザークのチェロ協奏曲に影響を与えた佳曲。第2楽章の旋律が魅力的。
7番は2度目の録音となる。民俗性は前面には出さず、純粋に音楽の構造を、丹念に、しかも個性的な強調や歌い回しをしながら作り上げてゆく。ウィーン・フィルを存分に鳴らした見事な演奏を繰り広げている。