バレンボイムとシカゴ響の組み合わせの、ベストと思わせるほどに精緻な演奏は、作曲者の目論んだ色彩感をも濃厚に漂わせる。そして続くピアノ作品でバレンボイムのシェーンベルクとの同質性に気づかされる。「音の重さ」として説明付けられている特色が物語を成す。