制作・出演 : フィル・コリンズ
スーパー・グループ、ジェネシスの大親分フィル・コリンズが自らプロデュースして唄っているうわさのベスト・セラー。モータウン・サウンドの導入や弦を使ったスケールの大きいアレンジなど彼ならではのポリシーが聴ける。
ジェネシス解散の後プロデュースの仕事で大活躍のフィル・コリンズが自分のアルバムを出した。10数年前にヒットしたザ・シュープリームズの「恋はあせらず」もフィルの手にかかると全く新しいものになってしまう。
「恋はあせらず」「見つめて欲しい」そして今年に入ってからは「イージー・ラヴァー」とヒット・メーカー、フィル・コリンズのソロ第3弾。またまたこのLPからスローバラード「ワン・モア・ナイト」とアップ・テンポ「ススーディオ」のヒットを出した。
12インチ・ミックスばかりこうして聞くと、英国プログレ界出身のこの人が、実に貪欲にダンス・フロアのオイシいトレンド、取り込んできたのだなあ〜としみじみ。(2)なんかまるでスクリッティ・ポリッティ。ちょっとサービス過剰なとこも含めて、笑えます。
アルバム『ダンス・イントゥ・ザ・ナイト』からのセカンド・シングル。ビートルズの影響を感じさせる曲で、以前のジェネシスやソロ名義のアルバムにはなかったタイプのもの。心機一転して新たにスタートしたフィル・コリンズを暗示している。
通算7作目のソロ・アルバム。大雑把に言えばアフリカン・ビートとフォーク・ロックの2本立て。ドラマーだから前者がカッコいいのは当然だが、自分でギターを抱えた後者ではバーズ調の演奏が光る。(13)はボブ・ディランのカバー。
3年ぶりのニュー・アルバム『ダンス・イントゥ・ザ・ライト』からのファースト・マキシ・シングル。アルバムのタイトル曲でもある(1)はアフリカン・リズムを導入した躍動感あふれるポップ・チューン。アルバム未収録曲(3)はピアノ弾き語りによるホーム・デモ。
約4年ぶりの来日公演に先駆け、リリースされた来日記念ミニ・アルバム。94年のヨーロッパ・ツアーのライヴで構成されている。聴き所は「セパレート・ライヴス」でのバック・ヴォーカルとの掛け合いと、初めて収録されたカヴァー「マイ・ガール」!!
すべての楽器を一人で演奏し、初めて自らプロデュースした本作で、フィルは純粋に自分の世界にどっぷりと漬かって心置きなく歌えたのではないだろうか。余計な物などないシンプルなサウンドは聴いてて切なくすらなってくる。これが彼の本来の世界なのか。
90年のワールド・ツアーからセレクトした完成度の高いライヴ盤。彼らしく、ミュージシャン気質の窺える緻密なステージを展開。(9)(15)を除けば完全なアメリカン・コンプレックスの産物だが、この総括の後、本当のアメリカ人になってしまうかどうかが見もの。