制作・出演 : リッチー・バイラーク
70年代半ばから80年代初頭にかけて、10枚の作品を旧トリオ・レコードに残したバイラーク。75年録音の本作は、ベースとのデュオ。緊張感みなぎる急速調のナンバーから、ゆったりとした流れを感じさせるバラードまで、濃密な“対話”をたっぷりと披露。表題曲での透明感が絶品だ。★
バイラークが盟友のリーブマンと膝を突き合わせて吹き込んだデュオ作品。静寂な響きの中にふたりのパッションが交錯する。穏やかな音色を持つリーブマンのプレイとバイラークの持ち味である叙情的なタッチがと、理想的なまでに心地のよい融合を果たす。
78年作品。日本、いや世界に誇る鬼才・故冨樫雅彦とのデュオ・ライヴ。場所は小規模ながら両者の緊密なやり取りにこそふさわしい銀座ヤマハ・ホール。主従対峙の関係はつねに変化し続け、二人の呼応がもろに伝わる。静動遅速高低強弱あらゆる要素放出の瞬間芸術!★
2000年からライプツィヒで音楽大学教授を務める彼が、81年東京で録音したライヴ・ソロ。ビル・エヴァンスという、バイラークにとっての大きなハードルへの挑戦と、自己の世界を表現した珠玉の6曲。ピアノを完全に鳴らし切り、自分の言葉で唄わせる完成された作品。
創造性豊かなベテラン・ピアニスト、リッチー・バイラークのヴィーナス第5弾。長年の共演者とのピアノ・トリオ録音。4曲がマイルス・デイヴィスの作曲。マイルスのレパートリーでもあった曲も収録。ハイ・クオリティの超一流のピアノ・トリオ・ジャズが聴ける。
2006年現在ドイツ・メンデルスゾーン音大で教鞭をとるバイラークのアルバム。ブリブリ押してくるムラツと奔放なハートを迎え豪快なピアノを聴かせる。ムラツの弓弾きが美しい(5)、渾然一体の推進力を聴かせるコルトレーン(6)など、今のバイラークの充実度が伝わる快作。
デイヴ・リーブマンやリッチー・バイラークとの共演で知られるベーシストのトゥサが75年にエンヤに録音した初リーダー作。前二者とのデュオ、三者によるトリオ、ジェフ・ウィリアムスやバダル・ロイを加えた編成で全曲自作を。顔ぶれから想像されるとおりの演奏だ。